12/28【POWER HALL】来年6月“完全引退"へ長州ファイナルロードがスタート 「最後は藤波さんと」
『POWER HALL 2018〜イヤー・エンド・スペシャル〜』東京・後楽園ホール(2018年12月28日)
○長州力&藤波辰爾&マサ北宮vs清宮海斗&葛西純&NOSAWA論外×
“完全引退"に向けて、長州のファイナルロードがスタート。気迫全開のリキラリアットで論外を仕留めた長州は、6・26後楽園に決まったラストマッチの対戦相手に永遠のライバル・藤波を指名した。
長州は7・10後楽園で専修大学の後輩である秋山準と6人タッグマッチで初対決。直接ピンを奪われて敗北を喫すると、コンディションの不安を吐露し、「来年も少しは残っているけど、それが終わればもう靴は脱ごうと思います」と告白した。一度引退している身だけにこれまで「引退」を口にはせずに来たが、2019年にリングを去るつもりと明言。来年は故郷・山口での凱旋興行、そして沖縄・宮古島で試合を行うことが決定済みで、ラストマッチ『POWER HALL 2019〜New Journey Begins〜』(6・26後楽園)も今大会の休憩時間後にビジョンで発表となった。
残り半年間のファイナルロードの幕開けとして、2018年最後の試合に登場。「TIMELESS MASTERPIECE」(不朽の名作)と題された一戦で永遠のライバル・藤波、マサ斎藤の魂を受け継ぐ北宮と組み、清宮&葛西&論外組と激突した。清宮はGHCヘビー級王座、葛西はKING of FREEDOM WORLD CHAMPIONSHIP王座を戴冠したばかりだ。
長州が「POWER HALL」の旋律に乗って姿を現すと、場内は割れんばかりの「長州」コールに包まれる。ゴング前から長州に声援が集中した。先発こそ北宮に譲ったものの、すぐにタッチをもらってリングに飛び込む。論外と対峙すると、ロープに振られた瞬間、いきなりリキラリアットを一閃。場内は大きくどよめいた。藤波もそれに呼応し、初対決となった葛西にあいさつ代わりのドラゴンスクリューをお見舞いする。
試合は北宮が捕まる展開に。清宮と葛西が意外な好連係を駆使して攻めに攻める。長州がカットに入ると、清宮は大胆にも背後から襲撃。すると怒った長州も豪快に清宮の足を刈って返り討ちにした。
気迫全開の長州は、北宮の劣勢が続くと、リングに飛び込んで葛西にリキラリアットをズバリ。タッチをもらうと、葛西の急所蹴りから3人がかりでやり込められるが、それでも革命戦士の激情は燃えさかるばかり。北宮が清宮を分断すると、長州は試合権のある論外にサソリ固めを狙う。葛西が阻止したが、藤波がドラゴンスリーパーで分断。すかさず長州がリキラリアットで論外を仕留めた。
7・10後楽園での敗戦を払拭するような快勝を挙げた長州は、「1試合1試合リングに上がっていくわけですから、それなりに準備して、ちゃんとして上がっていきますよ。自分で納得はできないけど、納得できるように頑張って、1試合1試合やっていきますよ」とファイナルロードに向けて意気込んだ。
ラストマッチの対戦相手について問われると、「それはやっぱり藤波辰爾でしょう」と永遠のライバルを指名。笑顔まで見せながら、「彼以外は僕はあんまり…。彼がいなかったら、もっと早く辞めてるか、こうやって力を入れて動いてはいないですよ、やっぱり。まあ、凄い対戦相手に恵まれて、自分の今のスタンスがここにあるんですからね。それはもう、感謝ですよね。あとから入ってきて、先に降りるってことは逃げ得みたいだけど(笑)」と藤波への思いを語った。
最後は2人でガッチリと握手。長きに渡って歴史を紡いできた「名勝負数え歌」の最終章が6・26後楽園で実現することになりそうだ。
【試合後の長州&藤波&北宮】
▼北宮「ありがとうございました」
※3人で握手を交わすと
――6月26日の試合が決まったが
▼長州「6月26日って言ったんですか? じゃあ、そうですね。ラスト。それまでには数試合あるから、それで終わり。まあ、あとは藤波さんに頑張ってもらって。いろいろ長くやって、最後に藤波さんで終わりってことだよね。もう少し藤波さんのところと協力しながらやっていきたいというのも。こればっかりは自分で決めたところで降りないと。藤波さんには頑張ってもらって、個人的に陰ながら応援しますよ。そういうことですよね、来年は。あとは名前なんだっけ?」
▼北宮「北宮です」
▼長州「北宮。見てて元気がいいし、こういう選手が一生懸命練習して、リングに上がってくれるといいですよね。もう僕はリングの中でやることはないんですよ。もう十分。まだまだ自分である程度のうちにリングを降りて。そういうことですね」
――ラストマッチに向けてどういう戦いを見せていく?
▼長州「あと数試合、その間に数試合。それを1試合1試合リングに上がっていくわけですから、それなりに準備して、ちゃんとして上がっていきますよ。自分で納得はできないけど、納得できるように頑張って、1試合1試合やっていきますよ」
――最後に戦いたい相手は?
▼長州「それはやっぱり藤波辰爾でしょう(笑) 彼以外は僕はあんまり…。彼がいなかったら、もっと早く辞めてるか、こうやって力を入れて動いてはいないですよ、やっぱり。まあ、凄い対戦相手に恵まれて、自分の今のスタンスがここにあるんですからね。それはもう、感謝ですよね。あとから入ってきて、先に降りるってことは逃げ得みたいだけど(笑) まあでも、(藤波は)全然できますからね。そういうところでいいですか?」
※藤波と長州が最後に握手を交わす
【試合後の清宮&葛西&論外】
▼論外「2018年最後のリキラリアット、2発も食らった。なんか元気があるんじゃない? 長州力。いきなりファーストコンタクトでリキラリアット。もう記憶ない。まだ星飛んでる。なんかもったいなかったですね、せっかく組んだのに。試合の途中、彼(清宮)が…やっぱりノアのチャンピオンなんでしょ? 凄いよね、長州力に向かっていったという。あれが一番面白かったんじゃない、この試合。あとは手前味噌だけど、俺が入っている時点で、カードが発表された時からNOSAWA論外が長州力のリキラリアットで沈むって…。まあ、いいや。まだもう1回ぐらいやりたいよね。6月の前にもう1回、俺は長州さんとやりたい。あとは若いのにドンドン喋ってもらって。いや、効いた。アゴが外れてるよ」
※論外が去っていく
▼葛西「まあ、論外が1回って言ってるけどよ、おれっちは20回でも30回でもやってやるって。リキラリアット、いい刺激をもらったよ。おれっちもFREEDOMSで最強のベルトを持ってるから。格とかよ、キャリアとかそんなものは問題じゃねえんだよ。おれっちはチャンピオンだ。長州力は丸腰だろ? だったら、いつでも長州力、このベルトに挑戦してこい。あとはプロレス界の未来、清宮君、思いっきり吠えてやれ。以上」
※葛西が去っていく
▼清宮「今後、長州さんと試合できるなんてことは本当にないかもしれないので。その中でも、どうしてもあの視界の中に入ってやろうと思ったんですけど、やっぱり自分が思うようにこっちを向いてくれなくて。それでも諦めなかった結果、長州さんが一発やってくれたというのは気持ちが僕のほうに向いたのかなって思うので。それは凄くよかったと思います。だけど、やっぱりやられたままじゃ終われないんで。必ずもう1回諦めずに、長州さんと戦いたいと思います」
――実際に肌で感じた長州選手はどうだった?
▼清宮「何もかも…技のタイミングとか迫力っていうんですか。今の僕とは何もかも次元が違うので。そこを少しでも吸収できたと思うので、それをプロレスリング・ノアで活かしていきたいと思います。一発もらってから、たいぶダメージがありましたけど、それでももっともっと自分の中ではあれから動けてたと思おうので。今日はこれで終わってしまうというのが本当に悔しいです。次に必ず繋げたいと思います。まだまだあの世代には負けられないです。ありがとうございました」