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4/10【DRAGON GATE】S・S・マシン“2世”が鮮烈デビュー 父直伝の魔神風車固めで堀口に快勝

 『THE GATE OF PASSION 2019』後楽園ホール大会が10日、行われ、昨年6月に引退したスーパー・ストロング・マシンの実子にあたるストロングマシーン・Jがプロレスデビュー。父直伝の魔神風車固めで堀口元気に快勝し、大きなインパクトを残した。

 昨年の新日本6・19後楽園でマシンは40年間のプロレス人生に別れを告げた。その試合を間近で目撃した息子は、体格が小さいために一度は諦めた「プロレスラーになりたい」という夢が再燃。DRAGON GATEに入門し、マシンの遺伝子を継ぐマスクマンとしてデビューすることになった。先月、行われた記者会見にはマシンも同席し、必殺の魔神風車固めを伝授したと明言。新日本の許可を取った上で、あくまでも「機械」ということもあり、父と同じくプロフィールは一切非公開という異色のマスクマン「ストロングマシーン・J」が誕生した。

 先月の後楽園で「新しくもあり、歴史のある軍団を連れてくる」と予告していたドン・フジイとGammaは欠場。その代わり、2人に体格が酷似したストロングマシーン・Fとストロングマシーン・GがJと合体した。さらに、かつて新日本マットでマシン軍団をけん引した将軍KYワカマツもセコンドに付いた。

 第3試合でNATURAL VIBESのKzy&横須賀ススム&堀口元気と激突。マシーン軍団はいきなり奇襲を仕掛けると、JとGがあいさつ代わりにロKzyへ同時ミサイルキックをぶち込んだ。拡声器を使ったワカマツのゲキに応えるように、Jはショルダータックルやボディスラムなど基本的な技で先輩たちと互角の攻防を展開。その潜在能力を見せつけた。

 反撃を受けても、Fが隙を突いて飛び込み、マシーン軍団らしい入れ代わり殺法を披露して好フォロー。その後も初タッグとは思えないチームワークで試合をリードし、代わる代わるの足攻めで堀口を追い詰める。場外乱闘ではワカマツも加勢して気を吐いた。

 結束力で負けてなるものかとNATURAL VIBESも意地の反撃に転じる。総力戦の様相を呈すると、Jはスワンダイブ式ボディプレスを完璧に決めてみせたが、ススムが目の前に立ち塞がった。逆水平合戦こそ互角に終わったが、ススムは勝負所を逃さず、雪崩式エクスプロイダーをズバリ。すぐさまKzyがダイビングエルボーを突き刺すと、ススムはジャンボの勝ち!を乱れ打つ。

 しかし、Jは胸を突き出して仁王立ち。ダウンを拒否し続け、カウンターのパワースラムで豪快にぶん投げる。Kzyのエルボー連打もショルダータックルで弾き飛ばすと、残る堀口には魔神風車固めを仕掛けた。

 何とか阻止した堀口は逆さ押さえ込みで一発逆転を狙うが、FとGのカットが間に合う。FとGはトラースキックやラリアットで堀口を足止めすると、ハイジャック式のブルドッキングヘッドロックをズバリ。すかさずダイビングボディプレスを落としたJが、今度こそ父直伝の魔神風車固めで3カウントを奪い取った。

 デビュー戦でいきなり大先輩の堀口に快勝。Jは大きなインパクトを残した。これにはワカマツもご満悦で、「昭和、平成、令和へとストロングマシーンはこれからも活躍するぞ! DRAGON GATEの者ども、束になってかかってこい!」と猛アピール。マイクを握ったJも「若松さんははるばる北海道から今日はやってきてくれたんだ。これからも俺たちマシーン軍団を見たいか!?」と物怖じせずに叫んでみせた。

 バックステージでJは「今日から見た人にとってはサクセスストーリーだとか、そういう風に思う人がいるかもしれないけど、俺はそれなりに苦しみってものを経験してきたし、今日勝てたことっていうのは自信を持ってリングに上がれたから」とデビュー戦直後とは思えない堂々としたコメントを発表。父親は来場しなかったものの、動画配信サービスで試合を見ているようで、「早く今日は家に帰って、父親とよかったなと、ありがとうという言葉を伝えたいですね。僕をプロレスに導いてくれてありがとうって」と感謝の言葉を口にした。

 「他のユニットが5・6愛知県体育館の金網サバイバルで、絆ってものを懸けて争っている最中ですけど、僕らにとっては絆なんてクソ食らえで。俺たちは同じ目的を持ったマシーンが集まっているんでね。目の前の的を潰していく。ただそれだけです」とJはマシーン軍団にも手応えを感じた様子。横で嬉しそうにコメントを見守っていたワカマツは「機械にしても、何にしても、性能がいいものは性能がいいんですよ。特に今日、初めてリングに上がるということの中で、これ以上の選手はいないでしょ、今」と手放しで賞賛し、「今日は100%素晴らしい試合をしていただきました。これからドンドンドンドンドン試合を重ねるうちに、いいレスラーになるんじゃないかと。いい機械になるんじゃないかと」と期待を示した。

 100点満点のデビュー戦を終えたJだが、休息する暇はない。これからユニット抗争が激化する一方のDRAGON GATEマットに身を置くことになるが、異色のユニット・ストロングマシーン軍団は確かな存在感を発揮しそうだ。


【試合後のJ&F&ワカマツ】
――今日はデビュー戦だったが、初めてリングに立った感想は?

▼J「今日は勝利って形で終えましたけど、今日から見た人にとってはサクセスストーリーだとか、そういう風に思う人がいるかもしれないけど、俺はそれなりに苦しみってものを経験してきたし、今日勝てたことっていうのは自信を持ってリングに上がれたから。それだけだと思います」

――最後の魔神風車固めは自分で研究した? それとも教わった?

▼J「これはもう何を隠そう僕の父親スーパー・ストロング・マシンから伝授してもらった大切な技なので。これからも大切に使っていきたいと思います」

――デビュー戦をお父さんは会場で見ている?

▼J「今日はきっと動画配信サービスのDRAGON GATEネットワークで、自宅で見てると思います」

――どういう風に報告したい?

▼J「早く今日は家に帰って、父親とよかったなと、ありがとうという言葉を伝えたいですね。僕をプロレスに導いてくれてありがとうって。そう伝えたいです」

――機械の絆みたいなものを感じた?

▼F「ギガガガガ!」

――そっちじゃないです(笑)

▼J「他のユニットが5・6愛知県体育館の金網サバイバルで、絆ってものを懸けて争っている最中ですけど、僕らにとっては絆なんてクソ食らえで。俺たちは同じ目的を持ったマシーンが集まっているんでね。目の前の的を潰していく。ただそれだけです」

――父親からアドバイスは受けた?

▼J「思いっきりやってこいというのは言われましたね。で、マシンらしさというのも大事ですけど、そこで自分らしさがなくなってしまったら、それはもうレスラーとして終わりだと思うんで。模索していく中で、自分らしいものを何か見つけていければ、それでいいんじゃないかと。今日だけじゃなくて、今日が始まりだからっていう。そういう風に伝えてくれましたね」

――ワカマツさんから見てJのデビュー戦はどうだった?

▼ワカマツ「初代のストロング・マシンの影響を受けているんじゃないかな。機械にしても、何にしても、性能がいいものは性能がいいんですよ。特に今日、初めてリングに上がるということの中で、これ以上の選手はいないでしょ、今。私も力が入りましたよ。北海道から昨日来まして、こうやってストロングマシーンの力ある試合を見て、これからやはり令和の時代はストロングマシーンの時代に入るんじゃないかなと。そういう感じがしてます。皆さんもこれを機会に、それぞれの機械の性能を確認して、そして記事にお願いしたいと思います。よろしくお願いします」

――ワカマツさんはまさかマシン選手の息子さんと一緒に試合に出られると想像していた?

▼ワカマツ「想像はしてなかったですよ。マシンが新日本のリングで引退を表明した時点で、北海道に帰りましたから。想像はしてなかったです。引退した人にしてみたら、後継者は作らなきゃならないなと。そういう思いでいっぱいだったんじゃないでしょうか。そこで私に白羽の矢が立ちまして、先ほど北海道から来てくれたってことを言っていただいたんですけど、北海道から来て、実際に自分の目で見ないとわからないですよね。だけど、今日は100%素晴らしい試合をしていただきました。これからドンドンドンドンドン試合を重ねるうちに、いいレスラーになるんじゃないかと。いい機械になるんじゃないかと。かように思ってます」

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