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6/14【新日本】辻が“感謝の棚橋超え"誓う 初の師弟対決で奮闘

『KIZUNA ROAD 2021』東京・後楽園ホール(2021年6月14日)
○棚橋弘至vs辻陽太×

 初の師弟対決で辻が奮闘。完敗を喫したものの、“感謝の棚橋超え"を誓った。

 辻は5月シリーズでYOSHI-HASHI、高橋裕二郎、チェーズ・オーエンズ、鷹木信悟とシングルマッチで対戦。全敗に終わったものの、さらなる上位陣との一騎打ちを熱望した。それを受けて、今シリーズでは後楽園5大会でトップ選手とのシングル戦が実現。今宵は3年間付き人として背中を見てきた棚橋との師弟初対決が組まれた。

 ロックアップからロープに押し込んだ棚橋はクリーンにブレイクしようとするが、ここで辻がビンタを浴びせて気持ちを見せる。グラウンドでも棚橋と互角の勝負を展開。棚橋が弓矢固めを狙っても力ずくで押し潰した。

 ここから師弟対決はヒザ攻め合戦の様相に。棚橋は鎌固めを皮切りに、一点集中攻撃に打って出る。負けじと辻もカウンターのドロップキックで反撃すると、左ヒザめがけてジャンピングボディプレスを投下。お株を奪うヒザ攻めで逸材を攻め立て、メキシコ流の変型ヒザ固めでチャンスを掴んだ。棚橋も足殺しで返答。左ヒザへの低空ドロップキック、ドラゴンスクリューからテキサスクローバーホールドでやり返す。

 辻は普段見せない引き出しを開けて粘りを発揮。リバースゴリースペシャルに捕獲すると、ジャイアントスイングでぶん回し、こん身のスピアーを突き刺した。棚橋がフォールを返すと、リング中央に逆エビ固めに捕らえる。仕留めきれないとみるや、アバランシュホールドでマットに叩きつけ、ヒザへのダメージを引きずりながらもコーナーへ。そして、ストゥーカJr.を思わせる直立不動式のダイビングボディプレスで勝負に出た。

 しかし、棚橋は自爆を誘い、ヒザにさらなるダメージを与えると、ショートレンジ式スリングブレイドで逆転。一気にテキサスクローバーホールドに捕獲し、エグい角度で絞め上げて、ギブアップを奪取した。

 初の師弟対決で奮闘を見せた辻だったが、終わってみれば完敗。それでも「俺がいま、このリングに立っているのは、まぎれもなく棚橋さんのおかげだ。棚橋さんがいなければ、いまの俺はないだろう」と感謝の思いを口にしつつ、「だからこそ、棚橋さん、あなたを超えたときに、俺は本物のプロレスラーになるんだ」と逸材超えを誓ってみせた。

 一方、棚橋も「もう1回だ、辻。お前がスター選手になるまで、新日本プロレスのトップレスラーになるまで、俺が残っといてやるよ」とメッセージ。初の師弟対決は両者にとって意味のある試合になったようだ。

【棚橋の話】「(※息を弾ませ)座ってもいいかな? 座ってもいいかな? (※と言ってコメントスペースに座り込む)クソ! スタミナのペース配分が、狂ったな。(試合時間)5分…。5分でフィニッシュまで持っていこうと思ってた。それが倍か…!? 辻の成長だな…。辻にしろ、上村にしろ、ヤングライオン(の期間)が、ほかの僕たち例年のヤングライオンよりも長くなってる。こういうコロナ禍の状況だから、なんとも仕方ないけども。タメが長ければ長いほど、デッカくて美しい花を咲かすと思うから、腐らずに1歩1歩(進んでもらいたい)。もう1回だ、辻。お前がスター選手になるまで、新日本プロレスのトップレスラーになるまで、俺が残っといてやるよ」

【辻の話】「(※コメントスペースで片膝をつき)俺がいま、このリングに立ってるのは、まぎれもなく棚橋さんのおかげだ。棚橋さんがいなければ、いまの俺はないだろう。感謝なんか言葉じゃ言い表せないぞ。だからこそ、棚橋さん、あなたを超えたときに、俺は本物のプロレスラーになるんだ」

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