6/16【新日本】タッグ獲りへSANADAが鷹木に対抗心 「内藤さん、TKGより輝きませんか?」

『KIZUNA ROAD 2021』東京・後楽園ホール(2021年6月15日)
○SANADA&鷹木信悟&内藤哲也&BUSHIvs飯伏幸太&棚橋弘至&天山広吉&マスター・ワト×

　SANADAがIWGP世界ヘビー級王者・鷹木への対抗心をむき出しに、内藤に「俺らもIWGPタッグを獲って、TKGより輝きませんか?」と呼びかけ、タイチ&ザックからのベルト獲りを誓った。

　内藤とのIWGPタッグ挑戦を狙うSANADAだが、未だ王者・タイチ&ザックから受諾の返答は取り付けていない。この日はメインに登場し、IWGP世界ヘビー級王者・鷹木、内藤、BUSHIと組んで飯伏&棚橋&天山&ワトと対戦。王者組との直接対決ではなくとも存在感を発揮した。

　まず激しく火花を散らしたのが鷹木と飯伏。鷹木が初防衛戦の相手に指名し、IWGP世界戦の機運が高まっている中、飯伏がレッグラリアット、その場飛びムーンサルトで先制。引かない鷹木もスライディングパンピングボンバー、ショートレンジ串刺しパンピングボンバーの波状攻撃に出る。エルボー合戦で意地を張り合い、ワンツーエルボーで鷹木が押し込めば、飯伏はドラゴンスープレックスで反撃。譲らない鷹木もすぐさまパンピングボンバーでやり返した。

　鷹木に負けじとSANADAが終盤、勝負を決めた。ワト相手にスワンダイブ式ミサイルキックを放ち、他の4人が入り乱れる混戦模様の中、ワトをローンバトルに追い込んだ。IWGPタッグ挑戦へ向けた試し斬りとばかりに内藤のマンハッタンドロップ、バックエルボー、SANADAのドロップキック、内藤の延髄斬りと流れるような波状攻撃を披露。すかさずSANADAがScull Endで絞め上げてギブアップさせた。

　SANADAが実況席に陣取るタイチの眼前で内藤との好連係をみせつけて快勝。試合後、マイクを手にすると「本当は言いたくないんですけど、TKGめっちゃ輝いてますね。内藤さん、俺らもIWGPタッグを獲って、TKGより輝きませんか?」とIWGP世界王者・鷹木への対抗意識をむき出しにして相棒に呼びかけた。手拍子の中、内藤も親指を立てて呼応。最後にSANADAが「オイ、後楽園、シー・ユー・トゥモロー」と締めると、二人は調印書代わりとばかりに、パンフレットの表紙にタイチにサインを入れさせた。

　一方、今宵も激しい攻防を繰り広げた鷹木と飯伏。「俺と飯伏の対決、初代と3代目の頂上決戦だ。おい、新日本、それ相応の最高の舞台を用意しろ!」との意向を示していた鷹木はこの日の控室で菅林直樹会長と遭遇した際に直接尋ねたものの、「前向きに検討します」との返答しか得られなかったという。

　「今日の飯伏を見たか? 完全にスイッチ入ってんじゃねえか。俺はもちろんスイッチ入ってるぞ。飯伏もやる気満々、このTKGこと鷹木信悟もやる気満々」とともに着火状態にあることを強調した鷹木は「天下の新日本プロレスががっかりさせんなよ、コラ! やるかやらないかじゃねえんだよ! やるしかねえんだよ、タイトルマッチを!」と早期決定を求めた。対する飯伏も「鷹木信悟よ、いや鷹木信悟さん。どうして僕を指名してくれたのかな? 答えはわからないけど、僕は凄く嬉しいね」とIWGP世界戦に異論なし。「そして、今日、凄く楽しかった。非常に楽しかった」と鷹木との戦いに充実感を味わったようだった。

　「初代と3代目の頂上決戦」の機運は日増しに高まっている。あとは「最高の舞台」での正式決定で二人の思いが結実するのを待つのみとなった。

【鷹木の話】「オイ、今日の飯伏を見たか? 完全にスイッチ入ってんじゃねえか。俺はもちろんスイッチ入ってるぞ。飯伏もやる気満々、このTKGこと鷹木信悟もやる気満々。なのに新日本からは相変わらず発表がねえじゃねえか。俺と飯伏のタイトルマッチ、どうなってんだよ。今日な、偶然にも控室に菅林会長がいたから聞いたんだよ、どうなってるか。そうしたら、『前向きに検討します』だってよ。なんだよ、前向きに検討しますって。天下の新日本プロレスががっかりさせんなよ、コラ! オイ、これ見てみろ(と言って、持参してきた週刊プロレスの表紙を見せる)。明日発売の週刊プロレス、書いてあんだろ。『鷹木が舵を取れ』って。なんで新日本が聞く耳を持たねえんだ? やるかやらないかじゃねえんだよ! やるしかねえんだよ、タイトルマッチを! 新日本プロレス、がっかりさせんなよ」

【内藤の話】「今日の対戦相手は本隊。だけど、サムライTVの解説でタイチ選手がいるって聞いたからさ。どうしてもサインが欲しくて、(持参したシリーズパンフレットを見せながら)俺パンフレット持参で入場しちゃったよ。タイチ選手曰く、俺はロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの総帥なんだってさ。俺さ、総帥って聞いて、レッド総帥を思い浮かべちゃったよ。レッド総帥知ってる? レッドリボン軍のレッド総帥だよ。わかるでしょ? わかんない? レッド総帥。いや、カッコいいんだよ。あとはザック・セイバーJr.のサインをもらえば完璧だな。明日どうやってもらおっかな〜。楽しみだぜ。カブロン!」

【BUSHIの話】「マイクでSANADAが言ったように、今の鷹木信悟の勢い、そしてベルトを持ったチャンピオン姿は眩しいよね。刺激になるだけじゃいけないのは、俺自身もわかってる。SANADAも内藤もIWGPヘビーのタッグを目指す。そうなった時、じゃあ俺はどうするかって。みんなが競い合って、同じ方向を向いてなけりゃ意味がない。結果を残して、俺自身が結果を残してIWGPジュニアのタイトルマッチ、そこにたどり着くしかない」

※SANADAはノーコメント


【飯伏の話】「鷹木信悟よ、いや鷹木信悟さん。どうして僕を指名してくれたのかな? 答えはわからないけど、僕は凄く嬉しいね。そして、今日、凄く楽しかった。非常に楽しかった。でも、僕のヒザはなかった。何も使ってない。ただ、何も使ってなくてもパワーになる。次に使うために」

【棚橋の話】「棚橋弘至100日計画、現在23日目。23日目でこんくらい(と言って自分の腹筋を見せる)。今日のリング上、最後のさ、IWGPを巡る流れ、入って行きてえな。入って行きてえけど、遠いな。今の置かれてる状況も体つきも遠いな。だから、せめてビジュアルだけでも。ビジュアルにおいても頂点に立つ、まずそこからだな」

【試合後の天山&ワト】
▼ワト「クソッ!」

▼天山「(ワトを追いかけてきて、その首筋を冷やしながら)ワト、大丈夫か?」

▼ワト「大丈夫です」

▼天山「余裕だよ。あそこまで追い詰めたらたいしたもんやんけ。ワトよ、まだまだまだまだ伸びしろあるんやから。こんなもんで終わってる場合じゃないよ。最後の一連の流れ、もっともっともっともっと突っ込んでいけ! いい未来が待ってるよ、あいつは。ワトよ……ヘイ、ワト! カモーン!」