6/16【新日本】辻がヤングライオン卒業宣言 オカダに完封負けも…
『映画「ゴジラvsコング」Presents KIZUNA ROAD 2021』東京・後楽園ホール(2021年6月16日)
○オカダ・カズチカvs辻陽太×
辻がオカダに完封負けを喫したものの、「俺はヤングライオンじゃなくて、新日本プロレスの1人の戦士として、皆さんに見てもらいたい」とヤングライオン卒業を宣言した。
5月シリーズに続き、今シリーズの後楽園ホール5大会で上位陣との試練のシングルマッチが組まれた辻。ここまで棚橋弘至、タイチに敗れてきたが、今宵はオカダの牙城に挑んだ。
辻はお株を奪うドロップキックで奇襲。ショルダータックル3連発でオカダを打ち倒すと、馬乗りになって感情むき出しでエルボーを乱射した。ポーカーフェイスのオカダは、ボディスラムを連発して腰攻めを展開したものの、辻はまたもドロップキックを放って譲らない。エルボーを連打すると、サマーソルトドロップ、ジャンピングボディプレスの連続攻撃を投下した。
しかし、冷静なオカダはスピアーをジャンプして避けると、珍しく卍固めを披露。アントニオ猪木を意識したような表情を見せる。辻が逃れても場外ボディスラムで追撃。辻は腰を押さえてうめき声を上げた。
オカダは「どうした、ヤングライオン!」と挑発しながら、背中や後頭部を踏みつける。粘る辻はツームストン狙いを懸命にこらえて猛抵抗。こん身のビンタをぶち込んで雄叫びをあげたものの、オカダは格の違いを見せつけるような高さのあるドロップキックで鎮圧する。最後もあえてレインメーカーの体勢を取りつつ、バックに回り込むと、そのまま前方に崩してクルリ。技ありの3カウントを奪った。
オカダは勝ち名乗りを受けると、さっさとリングをあとに。辻は大の字になって、しばらく動けず。自力でコメントスペースにやってきたものの、「最後のドロップキックで一瞬意識が飛んじまった…。俺はまだキャリア3年だが、3年間で受けたドロップキックの中で一番強烈だった」とオカダとの実力差を痛感した様子だった。
とはいえ、辻の闘志は消えるどころか燃え盛るばかりで、「もう、ヤングライオンとして自分を見るのはやめにしたんだ。俺はヤングライオンじゃなくて、新日本プロレスの1人の戦士として、皆さんに見てもらいたい」とヤングライオンからの卒業を宣言。「“ヤングライオンとしてレベルが高い"“できのいいヤングライオン"、そんなのはいらない。棚橋さん、タイチさん、オカダさん、そういう人たちと比べていまの俺はどうなのか!? そういう目で見てほしい」とアピールした。
周りの見方を変えることができるのは、リング上での戦いのみ。6・22後楽園ではザック・セイバーJr.、6・23後楽園ではグレート-O-カーンとのシングルが組まれているが、辻は結果でも内容でもヤングライオンから脱皮した姿を見せるつもりだ。
【試合後のオカダ】
▼オカダ「まあ、なにか(質問が)あれば。別に僕からは何か言うってこともないんで。大丈夫ですか!?(※とマスコミに確認)」
――レインメーカーの体勢に1度入ってやめたのは?
▼オカダ「まあ、ね。僕がレインメーカーを出すと思って、そう思ってたのかもしれないけど、これがまたプロレスの格式だから。闘い方だから。まあ、向こうはね、逆に俺の技を食らうぞって構えてた部分もあると思うけども、みんながみんな真っ向勝負から闘ってくれるわけじゃないから。まあでも、いい運動にはなりましたよ。うん。たまたま辻のインタビューも見させてもらったけど、(自分は)いまの辻ぐらいのときにはもうトップにいたし、棚橋弘至にだって勝ってたし。もうちょっといろいろと早くしないと、あっという間に俺のプロレス人生も終わってしまいますよ」
【辻の話】「(※コメントスペースへ座り込み)ああ、クソッ! 最後のドロップキックで一瞬意識が飛んじまった…。俺はまだキャリア3年だが、3年間で受けたドロップキックの中で、1番強烈だった。もう、ヤングライオンとして自分を見るのはやめにしたんだ。俺のことを応援して下さるファンの皆さんもそう思ってるし、俺はヤングライオンじゃなくて、新日本プロレスの1人の戦士として、皆さんに見てもらいたい。ヤングライオンとしてレベルが高い"“できのいいヤングライオン"、そんなのはいらない。棚橋さん、タイチさん、オカダさん、そういう人たちと比べていまの俺はどうなのか!? そういう目で見てほしい」