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6/28【大日本】パーカー大流血も伊東超えで一騎当千初優勝 デスマッチ王者・塚本に挑戦へ

『一騎当千DeathMatch Survivor〜決勝戦』東京・後楽園ホール(2021年6月28日)
「一騎当千DeathMatch Survivor〜」優勝決定戦 ○ドリュー・パーカーvs伊東竜二×

 パーカーが背中の大流血を乗り越え、一騎当千初出場・初優勝を達成。7・23後楽園大会でデスマッチ王者・塚本拓海への挑戦を決めた。

 デスマッチリーグとなった今年の一騎当千は、優勝戦が無観客開催となった昨年同様、新型コロナの影響を大きく受けた。最終公式戦が予定されていた4・26後楽園大会が緊急事態宣言によって中止となり、優勝戦となる予定だった5・16後楽園大会でようやくベスト4が決まった。その後、選手、スタッフの新型コロナ陽性が相次いだため、準決勝、決勝戦の舞台となるはずだった6・13後楽園を含む6大会が中止に。優勝戦の舞台が2度も変更になる異例の事態を経て、この日、3・3新木場大会での開幕から約4ヵ月にしてようやく最終戦を迎えた。

 優勝を争ったのは、6・24新木場大会での準決勝で初出場の神谷を破った伊東と、ビオレント・ジャックの外敵優勝を阻んだパーカー。伊東が勝てば2013年以来8年ぶり2度目の優勝。パーカーが勝利すれば初出場・初優勝となる。試合形式はノーキャンバスデスマッチだ。

 オーソドックスな先手争いで幕を開けたが、伊東が蛍光灯に投げつけて過激な展開に突入していく。負けじとパーカーがラダー攻撃で反撃したが、伊東はガラスボードにホイップして鎮圧。これでパーカーは背中に大きな裂傷を負い、おびただしい鮮血が流れ出した。すかさず伊東は傷口を広げ、場内が騒然とする中、容赦なくボディスラムをむき出しの板の上に敢行した。

 それでもパーカーはブレーンバスターで板の上に叩きつけて反撃。コーナーに上がろうとしたものの、ダメージが影響して時間がかかり、場外に転落してしまう。包帯で応急処置を施されたパーカーは、手拍子に後押しされて飛びつきスタナーをさく裂。トップロープ超えのトペコンヒーロを放った。雪崩式ブレーンバスターで叩き落とされても、パーカーはすぐさま立ち上がってドロップキックを発射。雪崩式フランケンシュタイナーを敢行した。

 だが、伊東もすぐさまニールキックで逆襲して流れを渡さない。ダブルダウンから同時に立ち上がってエルボー合戦を展開すると、伊東は右ストレートをさく裂。すかさずドラゴンキッカーを放つと、ドラゴンスプラッシュで勝負に出たが、パーカーは両ヒザで迎撃して食い止めた。カーブストンプで顔面から叩きつけると、スワントーンボムを発射。2カウントで返されてもトラースキックを連発し、ギガラダー上からスワントーンボムを放って3カウントを奪った。

 大流血のピンチを乗り越えたパーカーが伊東超えを遂げ、一騎当千初優勝を飾った。これで7・23後楽園大会でのデスマッチ王座挑戦が決定。「オイオイオイオイ! 後楽園! 一騎当千勝ちました!」と流ちょうな日本語で歓喜したパーカーは大日本所属となって2年目。「2年前、僕は21歳だった。ずっとずっと日本に住んでます。大変だったよ。日本にいて友達いない。でも新しい友達がある。日本、大日本もホーム!」と感慨とともに大日本愛を叫んだ。

 「今日は勝ったけど、まだまだ終わってませんですね、皆さん。塚本、デスマッチチャンピオン、リングに来い」。そう王者・塚本をリングに呼び込んだパーカーは「塚本、僕の大日本デビューは一緒にですよね。塚本さんと竹田さん。あの試合で竹田さんは凄かったけど、お前まあまあ。蛍光灯使いたくないんでしょ? デスマッチチャンピオンでしょ? 蛍光灯、ガラスやりましょう」と呼びかけると、「絶対獲る。ドリュー・パーカー! 僕は次の大日本デスマッチチャンピオン!」と予告してみせた。

 これを受けて王者・塚本は「こんだけ強くて、こんだけいい血を流して、こんだけマイクでしゃべれたら、確かに君は一番強い外国人デスマッチファイターなのかもしれないな。そこは凄いと思うよ」とパーカーを認めた。一方で「だけど、7月23日はそうはいかないぜ。デスマッチ日本人の怖さをお前にわからせてやるよ。7月23日、楽しみにしとけよ」と通告すると、「ドリュー・パーカーおめでとう」と祝福の言葉を残して去っていった。

 いよいよデスマッチBJの頂点に王手をかけたパーカーは「まだまだ終わってない。でも今日は楽しんだね。そして、7月に挑戦する。7月まで皆さん、大日本に観に来て下さい。そして僕はドリュー・パーカー。次、デスマッチチャンピオン」と改めてベルト獲りを予告し、「今日本当にありがとうございました!」と叫んで4ヵ月近くに及んだ一騎当千の最終戦・後楽園大会を締めた。

【試合後のパーカー】
▼パーカー「リング上で言ったけど、2年前、大日本出て、まず1年半ぐらい。試合あまり勝ってないけど、竹田さんとシングルやって、あの試合からちょっと僕の中がチェンジした。2021年1月からチェンジした試合。そして一騎当千勝った。みんな観るお客さん、選手も、ドリュー勝ってない、宮本さんに勝ち無理。宮本さんに勝った。塚本さんチャンピオンに無理、勝った。そして準決勝ジャックに勝った。今のドリュー・パーカーは2019年のドリュー・パーカーじゃない。今のドリュー・パーカーは全然違う。僕はまだ23歳。僕のキャリアあと10年、あと20年、もっと生きる。次は塚本さんのデスマッチのベルト」

――伊東に勝ったが?

▼パーカー「僕の初めて(見た)日本のプロレスは葛西さんと伊藤さんのベストバウト。あれは僕の初めて。大日本だけじゃない、日本全部。あの試合からずっといつか葛西さんと伊東さん試合やる。でも今、伊東さんに勝った。伊東さんはまだデスマッチレジェンド、まだデスマッチドラゴン。でも今日僕は(指で小さい幅を作って)こんなだけ凄い」

――タイトルマッチは蛍光灯で?

▼パーカー「3ヵ月前ぐらい週プロさんが蛍光灯どうだろう? デスマッチ戦に使いたい? 使いたくない? 塚本お前使ってないでしょ? ダムズのチャンピオン杉浦(透)、使っていいよって。あれは恥ずかしいよ。絶対恥ずかしい。僕たちは大日本。これはデスマッチだよ。ダムズはホントデスマッチ強い。違う。たぶんダムズはお前らより凄い得意じゃない。僕が一番強い。蛍光灯、剣山、気にしない。何でも大丈夫。デスマッチファイターだから」

――背中から大量の出血となった中で最後まで戦い抜いたが?

▼パーカー「あ、傷? さっきも言った。これがデスマッチだよ。ケガある、傷ある、何でもある。でも、まだやる。大好きだからまだやる。僕は絶対気にしない。彼はデスマッチだよ。僕もデスマッチ。それだけ。じゃあ一番痛いのシャワー(をこれから浴びる)。ありがとうございました」

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