8/8【新日本】石森&ファンタズモがJr.タッグリーグ制覇へ進撃 “疑惑の右足"温存でワトに完封勝ち

『映画「ゴジラvsコング」Presents SUMMER STRUGGLE 2021』東京・後楽園ホール(2021年8月8日)
「SUPER Jr.TAG LEAGUE 2021」公式戦 ○エル・ファンタズモ&石森太二vs田口隆祐&マスター・ワト×

　IWGPジュニアタッグ王者の石森&ファンタズモが“疑惑の右足"を温存してワトに完封勝ち。開幕2連勝を飾り、ジュニアタッグリーグ制覇に向けて進撃を続けた。

　4連覇を目指すRPG 3Kを叩き潰し、絶好のスタートを切った石森&ファンタズモ。2戦目の相手は田口&ワトだ。田口はロッキー・ロメロとのコンビで7・25東京ドーム大会で王者組に挑んだばかり。その時は凶器が仕込まれている疑惑のあるファンタズモの右足のリングシューズを奪い取ったものの、直後に襲われて敗北を喫しただけに、リベンジに燃えていた。

　試合前、田口は海野レフェリーにファンタズモの右足をチェックするよう要求。ファンタズモはシューズを脱いで、潔く確認に応じる。シューズの中には「F○CK U TAGUCHI」と書かれた紙が入っていたものの、テレビカメラにもシューズの中を見せて潔白を証明した。

　試合が始まると、田口&ワトが先手。好連係を披露し、田口が石森にジャンピングヒップアタックを浴びせると、ファンタズモにはダブル低空ドロップキックを見舞った。さらに田口はトペのフェイントや腰振りダンスで挑発する。一方、石森&ファンタズモは序盤こそ正攻法で呼応したが、徐々にラフファイトを織り交ぜてペースを強奪すると、ワトを代わる代わるに攻め込んだ。

　流れを変えたい田口は各種ヒップアタックを石森に乱れ打って猛追に出る。連続ブレーンバスターでぶん投げると、丸め込みを連発して手玉。いい形でワトにタッチを渡した。ファンタズモに対し、トルニージョ、スワンダイブ式エルボースマッシュと空中殺法でたたみかけたワトは、得意の足技で追撃する。しかし、王者組は合体コードブレイカーでワトの動きを止めると、そこにファンタズモがムーンサルトプレスを投下。スピニングトーチャーラックボムとダイビングニーの合体技もさく裂してアクセル全開に。

　田口が急行すると、石森が羽交い締め。ファンタズモはいつものようにサドンデス(トラースキック)にはいかず、ラリアットで場外に蹴散らした。孤立したワトはハイキック、旋風脚、レシエントメンテとファンタズモ相手に粘ったが、RPPは痛恨の自爆に。ファンタズモはバズソーキックからCRIIを決めて、一気に3カウントを奪取した。

　疑惑の右足によるサドンデスで勝利をもぎ取るのがファンタズモの必勝パターンだが、それを出さずしてワトに完封勝ち。サドンデスを温存したのは、試合前にシューズをチェックされた影響かどうかはわからないが、改めてその実力を見せつけて無傷の2連勝を果たした。

　試合後もファンタズモはやりたい放題。マイクを持つと、「今日も楽勝だったな! 変態尻野郎、ロッキーの野郎と組んでも俺たちに負けて、バカみてえな青髪のヤツと組んでももちろん結果は負けだ」と田口をバッサリ斬り捨て、観客に拍手を要求する。さらに、新作Tシャツを見せびらかし、解説席のミラノコレクションA.T.に贈呈すると宣言しておいて、即座に撤回。代わりにセコンドのヤングライオンの中島佑斗をリングに招き入れたうえで、金的攻撃で叩きのめす。もてあそぶだけもてあそんで、解説の外道にTシャツを投げ渡し、意気揚々とリングを去っていった。

　こんなアピールができたのも完勝を挙げた表れ。デスペラード&金丸、イーグルス&タイガーと並んで開幕2連勝を果たし、明日(9日)の後楽園大会では外道&東郷とのBULLET CLUB同門対決を控える。死角が見当たらない石森&ファンタズモはこのままリーグ制覇に向けて進撃を続けるのみだ。


【ファンタズモの話】「リングで全部言いたいことは言った。またコメントしないとお前らの仕事がなくて困るのか? じゃあ言うが、俺はお前らが全員クビにされればいいのにって思ってる。だからコメントはしてやらない」

【石森の話】「今日もあっさり勝っちまったぞ、俺。田口は相変わらずだし、ワト、お前は成長が止まってねぇか、フハハハ! ちょっと身体能力が抜けてるだけじゃ、俺たちには通用しねぇぞ。飛んだり跳ねたり、カッコいい形だけ追求してもな、プロレスの要っつうのはそういうものじゃねぇんだよ。お前もな、よ〜く考えろよ」

【田口の話】「(※コメントスペースに来るなり座り込んで)2敗は、2敗は厳しいわよね。2敗は厳しいわよね。…2敗は、2敗は厳しいけど、まだあきらめないわ。夢を…夢を…あきらめないで。夢をあきらめないで」

※ワトはノーコメント