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3/2【新日本】史上最多のNJC開幕 オカダが“王者対決"激勝でデスペ&新日ジュニアに切磋琢磨のゲキ

『NEW JAPAN CUP 2022』日本武道館(2022年3月2日)
「NEW JAPAN CUP 2022」1回戦 ○オカダ・カズチカvsエル・デスペラード×

 史上最多46選手が参加する新日本・春の風物詩『NEW JAPAN CUP 2022』が開幕し、IWGP世界ヘビー級王者・オカダがIWGPジュニア王者・デスペラードとの“王者対決"に激勝。武道館開幕戦メインを制したレインメーカーは、デスペラード、そして新日本ジュニアに切磋琢磨のゲキを飛ばした。

 旗揚げ50周年イヤーの「NEW JAPAN CUP」は、例年不参加だったIWGP世界ヘビー級王者をはじめ、ジュニア勢やヤングライオンまで史上最多となる46人がエントリー。まさに“春の最強戦士決定トーナメント"に相応しい規模となった。王者として出場したオカダは、自ら希望してジュニア王者・デスペラードとの1回戦を熱望。そのアピールが通り、開幕戦メインで王者対決が実現した。

 のっけからオカダがレインメーカー、デスペラードがヌメロ・ドスを狙うスリリングな展開に。互いに場外戦を仕掛けるなど接戦が続いたが、オカダの挑発を受けてスイッチの入ったデスペラードが低空ドロップキックを皮切りに左ヒザ攻めに打って出た。執ような一点集中攻撃を続けると、オカダもたまらずうめき声を上げる。

 しかし、オカダもコーナーに据えたデスペラードをドロップキックで蹴落とすと、場外、さらにはリング上でもDDTを連発して首に大ダメージを与える。反撃したデスペラードがレインメーカーポーズで挑発してくると、オカダの激情に着火。デスペラードのチョップを真っ向から受け止めると、ショットガンドロップキックで吹き飛ばした。

 劣勢に陥りながらも、デスペラードはチャンスを待っていた。オカダがコーナーから不時着して動きが鈍った瞬間、ヒザ裏をエルボーで射抜く。マフラーホールドで絞め上げると、ロープエスケープを許した直後にギター・ラ・デ・アンヘルを繰り出し、フロッグスプラッシュも投下。怒とうの猛攻を浴びせた。オカダはリバースネックブリーカーから首攻めを再開。執ようなマネークリップで絞めあげるが、デスペラードは一歩も下がらない。またまたヒザ攻めで反攻。オカダのドロップキックを空中でキャッチして、そのままドラゴンスクリューを決める離れ技をやってのけると、ついにリング中央でヌメロ・ドスに捕らえた。

 決定的な場面だったが、オカダは必死の抵抗。再度リング中央に引きずり込まれそうになった瞬間を突いて、マネークリップに絡め取って活路を開く。今度はオカダがリング中央で絞めに絞めると、自ら技を解き、手首を固めた状態でショートレンジのラリアットをぶち込んだ。「立てよ、オラ!」とデスペラードを挑発すると、絶叫して立ち上がったところに再度一撃。そして、レインメーカーの構えに。

 デスペラードはカウンターのエルボーで迎撃すると、リバースタイガードライバーで逆襲。エルボー合戦をロコモノ(ナックルパンチ)で制すると、ピンチェ・ロコを仕掛ける。が、間一髪で防いだオカダは、突っ込んできたジュニア王者にカウンターのドロップキックを発射。それでも立ち上がったデスペラードを開脚ドライバーでマットに突き刺すと、レインメーカーをぶち込んで、熱戦に終止符を打った。

 オカダが王者対決を制してNEW JAPAN CUP1回戦を突破し、好発進を遂げた。激闘を繰り広げたデスペラードにマイクで呼びかけると、「さすがIWGPジュニアヘビー級チャンピオン。強いし、カッコいいし、最高だよ」と称賛しながらも、「でも、新日ジュニアってそんなもんじゃないでしょ? ジュニアでも佐山さんのように、ライガーさんのように、歴史を創ることは可能でしょ?」とあえた高いハードルを課し、「俺らヘビー級が妬くぐらい新日本ジュニア盛り上げていってちょうだいよ。それができるだろ、お前なら」とヘビー級と切磋琢磨してさらに上を目指すようゲキを飛ばした。

 「今年のNEW JAPAN CUP、違うよね?」と充実感をあらわにしたオカダは、「こうやってチャンピオンも出るし、ジュニアヘビーも出る。ワクワクするような戦いがどんどんどんどん続いていきます。今日で終わりじゃなく、まだ始まったばかりです。皆さんがどんどんワクワクするような戦いをこの新日本プロレスが届けていきますんで、引き続きよろしくお願いします」とアピール。「NEW JAPAN CUP、オカダが優勝すると思う人、3回手を叩いて」と呼びかけて、大きな手拍子を浴びるとと、「任せてください。チャンピオンのまま俺が優勝しないとこの50周年盛り上がらないでしょ? NEW JAPAN CUP、俺が優勝します」と優勝宣言をぶち上げ、最後に「というわけで、NEW JAPAN CUPに金の雨が降るぞ!」と白熱のNEW JAPAN CUP開幕戦を締めくくった。

 ジュニア王者・デスペラードとの一戦で大きな刺激を受けたオカダだが、2回戦(3・9後楽園)ではマスター・ワトと激突。ジュニアの新鋭も叩き潰し、3年ぶり3度目の優勝に向けて着実に勝利を重ねていくのみだ。

【試合後のオカダ】
──今年のNEW JAPAN CUPは史上初のヘビー級のチャンピオンが参加しての戦いになった。初めてチャンピオンがこのNEW JAPAN CUPを優勝するのも可能になったが、今まさに宣言した

▼オカダ「そうですね。チャンピオンとして出て負けるわけにはいかないでしょう。それはG1もそうですし、そんなこと言って1回も勝ててないですけど、50周年で別にいつもと気合いは変わらないですけども、特に今年はしっかりとチャンピオンとして戦っていかないといけないと思ってますから、その使命はしっかり果たしたいなと思います」

──そんな中で1回戦はオカダ選手が指名した形でデスペラード選手との対戦になったが、ジュニアのチャンピオンと戦ってどうだった?

▼オカダ「強かった(笑) こうやって階級のあるプロレスというものですけど、力強いのもありましたし、やっぱり戦ってないからこそああいう戦い方をやってくるとは思っていなかったんで。まあでも、デスペラードはヘビー級の戦いを知らないかもしれないですけど、ヘビー級にはジュニアヘビー級から上がってきている選手がたくさんいるんで、そういう中では僕のほうがジュニアヘビーの戦いは知っていると思うんで、そういう差がちょっとは出たんじゃないかなと思います。でもやっぱりジュニアでやっているプライドは凄く感じましたね」

──「強かった」という言葉とは裏腹に「こんなもんじゃないだろう、ジュニアは」という言葉もリング上では出た

▼オカダ「やっぱり昨日、OBの人たちを見て、ジュニアでも凄い選手はたくさんいたんだなと思いますし、過去の人たちばっかり凄い凄い言われて、俺たちは『今も凄いんだよ』って今の新日本プロレスの凄さを知ってもらわないとダメという中で、やっぱりジュニアヘビー級でもね。僕もまだまだだと思いますけど、やっぱりジュニアヘビー級でも『この選手が勝つところを見たかった』、『この選手カッコいいな』っていう選手に出てきてもらって、そういう素質のある選手がジュニアヘビー級にはたくさんいると思いますし、そのジュニアのプライドを持ってドンドン盛り上げていってもらいたいなと思いますね。それを僕たちが『うわッ、悔しいな。俺たちも負けねえ』と切磋琢磨して、ヘビー級とジュニアヘビー級で一緒に上がっていけたらいいなと思いますね」

──昨日、改めて50周年を背負うという言葉の重みがさらに加わったと言っていた。その重みが加わった中での今日の1回戦、プレッシャーはあった?

▼オカダ「凄い差だなと。昨日は藤原さんの頭突きを食らってたのに、今日はこんなにも激しい戦い。やっぱりチャンピオンが出てるからこそ、こういうタイトルマッチのような戦いにもなったと思いますし、タイトルマッチでもおかしくなかったんじゃないかなっていう。今日は本当にこんなんですよ(※と言って、肩にかけていたベルトをどかして、赤く腫れ上がった胸板を見せる) でも、これがプロレスだし、この痛みを背負って。まだ始まったばっかりですから。2回戦、3回戦、何回勝てば優勝か分からないですけど、そこまで。50周年の重みは僕だけじゃなくて、今日戦ったデスペラードにもそれを背負ってる部分はあるんだと思いましたし、でも一番は俺だというプライドを持って、これからどんどんどんどん勝ち上がって盛り上げていかないとダメだと思いますので、しっかりと優勝に行きたいなと思います」

──次の対戦相手はシードのマスター・ワト選手。またジュニアの選手になる

▼オカダ「なんでシードがそこなのか分からないですけど。まあでも、オカダvsワトなんて見たことのある人全然いないと思いますし、それはタッグマッチでもですね。だから僕もそこは楽しみな部分でもありますし、ジュニアタッグのチャンピオンですから、一応チャンピオン対決にまたなりますんで。それでもやっぱり僕はジュニアのプライドはワトにも持ってもらいたいですし、ヘビー級代表として潰していきたいなと思います」

──リング上で誓ったチャンピオンとしての『NEW JAPAN CUP』優勝を楽しみにしている

▼オカダ「任せてください。俺じゃなきゃダメでしょうっていう感じです」

【デスペラードの話】「(※コメントスペースに現れると座り込み、呟くように)…クソッ。(※しばらく座り込んでいた後、立ち上がり)…次は負けねえ」

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