3/2【新日本】内藤鮮やか“急所返し"で裕二郎を料理 元NO LIMIT対決制してNJC1回戦突破

『NEW JAPAN CUP 2022』日本武道館(2022年3月2日)
「NEW JAPAN CUP 2022」1回戦 ○内藤哲也vs高橋裕二郎×

　内藤が鮮やかな急所攻撃返しで裕二郎を料理。元NO LIMIT対決を制して、NEW JAPAN CUP1回戦突破を果たした。

　内藤と裕二郎はタッグチーム「NO LIMIT」として2008年から活動。IWGPタッグ王座、IWGPジュニアタッグ王座を戴冠したものの、2011年に袂を分かった。内藤がL・I・Jを立ち上げてから両者が一騎打ちするのは今回が初めて。昨年のG1公式戦で対戦が組まれていたが、内藤が負傷欠場したため行われず。満を持して8年ぶりの元パートナー対決がNEW JAPAN CUP1回戦で実現した。

　裕二郎はこの試合に向けて反則・乱入封印を宣言。言葉通り、HOUSE OF TORTUREの面々はセコンドにつかずにゴングが鳴る。裕二郎はあくまでも正攻法を選択。場外戦になっても即座に内藤をリングに押し入れ、フィッシャーマンバスターやインカレスラムで攻め立てた。

　一方、内藤は首攻めで反攻し、後頭部にバックエルボーをこれでもかとぶち込んでねじ伏せた。崩れ落ちた裕二郎の後頭部を挑発気味に踏みつける。マンハッタンドロップ、延髄斬りとたたみかけると、エスペランサ(ダイブ式飛びつき前転リバースDDT)も完璧に決まった。不敵な笑みを浮かべた内藤はデスティーノを狙うが、読んだ裕二郎はマイアミシャインで試合を五分に戻す。2人は感情むき出しでエルボーを打ち合うと、裕二郎が競り勝ったものの、ピンプジュースもBIG JUICEも決まらず。内藤は投げ捨てジャーマン、浴びせ蹴りで再び攻勢に出る。

　裕二郎が内藤をコーナーに押し込んで抵抗すると、レフェリーを巻きこんでしまい、リング上は無法地帯に。ここでEVILとSHOが乱入。リング上は1対3となるが、裕二郎は「2人でやらせてくれ。頼む。今日だけだ。見ててくれ」と仲間に懇願する。EVILとSHOがリングを降りると、観客も拍手で裕二郎を支持した。

　だが、直後にその支持は無残にも裏切られた。裕二郎は「内藤!」と元パートナーを鼓舞したかに見えたが、直後に金的攻撃を見舞って、すべてをぶち壊しに。してやったりの笑みを浮かべた裕二郎はラリアットを一閃。これでも内藤が沈まないとみるや、ステッキ攻撃を狙う。だが、避けた内藤は急所蹴りで制裁。すかさずジャックナイフ式エビ固めで逆転の3カウントを奪った。

　試合後、EVILが内藤を暴行。止めに入るヤングライオンたちを蹴散らすと、EVILの構えに。しかし、振り払った内藤は急所蹴りで返り討ち。リング上で寝転ぶと、拳を突き上げて勝利をアピールした。さらに、実況席の獣神サンダー・ライガーをリングに呼び込み、勝ち名乗りを受けようとするが、寸前ですかしてニヤリ。これにはライガーもパイプイスを手にして怒りをあらわにした。何はともあれ、内藤は鮮やかな急所攻撃返しで1回戦を突破。2回戦(3・10山梨)では外道と対戦することが決定した。

　「すごく久々に今の高橋裕二郎を感じましたよ。若手時代を一緒に過ごし、一緒に海外遠征に出た、2年先輩の高橋裕二郎。当時は、彼の背中がすごく大きく感じてたよ」と過去を振り返りつつも、内藤は「それがいつの間にか、小さく見えてしまい、そして視界に入らなくなってしまった」とバッサリ。「俺は今の高橋裕二郎を否定するつもりはない。だって、アレが今の高橋裕二郎なんでしょ? なら、自分の信じた道を突き進めばいいよ。そして、また俺の視界に入ってくればいいかな」と上から目線で語ると、「またシングルマッチで向かい合えるその日を、楽しみにしてるぜ。カブロン!」と締めくくった。


【内藤の話】「すごく久々に今の高橋裕二郎を感じましたよ。若手時代を一緒に過ごし、一緒に海外遠征に出た、2年先輩の高橋裕二郎。当時は、彼の背中がすごく大きく感じてたよ。それがいつの間にか、小さく見えてしまい、そして視界に入らなくなってしまった。俺は今の高橋裕二郎を否定するつもりはない。だって、アレが今の高橋裕二郎なんでしょ? なら、自分の信じた道を突き進めばいいよ。そして、また俺の視界に入ってくればいいかな。アミゴ・パサード(昔の友達)。俺にとっては、外すことのできない人物なんでね。またシングルマッチで向かい合えるその日を、楽しみにしてるぜ。カブロン!」

【裕二郎の話】「(※股間を押さえ、苦しげに床に座り込む。隣ではPIETERが心配そうな顔)チクショー! あともう少しだったのによぉ。内藤、覚えてるか? 昔はよぉ、相手のこと一緒にベルトでぶん殴ったりよぉ、一緒に悪さしたよな。思い出せよ。内藤ちゃん、また一緒に、あ、来るか? HOUSE OF TORTUREに。また一緒によぉ、悪いことしようぜ! な!」