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3/11【新日本】SANADAが悪らつKENTAを突破 準々決勝で内藤とL・I・J対決へ「何が何でも勝つ」

『NEW JAPAN CUP 2023』愛知県体育館(ドルフィンズアリーナ/名古屋市)(2023年3月11日)
2回戦 ○SANADAvsKENTA×

 SANADAがKENTAを1回戦で初公開した新技・変型DDTで仕留めてNEW JAPAN CUP2回戦を突破。準々決勝で内藤とのL・I・J対決が決まり、「何が何でも勝って、NEW JAPAN CUP優勝して、チャンピオンになる」と誓った。

 スランプ状態が続いてきたSANADAだったが、3・5後楽園大会における1回戦でタイチを新技・変型DDTで破って「迷い」を払しょく。この日、2回戦を迎えた。相手は1回戦シードのSTRONG王者・KENTA。両者は昨年10・30幕張大会におけるTV王座決定トーナメント2回戦でSANADAが勝利して以来5ヵ月ぶりの再戦となった。

 「次でどん底に落としてやる」と予告していたKENTAは手段を選ばない。SANADAがドロップキックで先制打を放っても場外戦で逆転し、場外DDTも敢行。テーピングでパラダイスロックのようにSANADAの両手と両足を縛りつけた。SANADAがバックドロップで反撃し、ドロップキック、プランチャを立て続けに放ったが、KENTAはスイングDDT式スタンガン、ダイビングラリアット、STF、DDTの猛攻で主導権を奪い返した。

 それでもSANADAは打撃戦に持ち込み、雄たけびを上げるやスワンダイブ式ミサイルキックで逆襲ののろし。スクールボーイで丸め込まれても2カウントで返したが、ここでKENTAがレフェリーに激突。DDTでSANADAの動きを止め、イスでめった打ちにした。ダイビングフットスタンプ、掌底乱打で攻勢に出たKENTAはSANADAがScull Endを仕掛けてもGAME OVERで切り返した。

 ギブアップ寸前に追い込まれたSANADAだったが、名古屋のファンに大SANADAコールで後押しされて耐え抜いた。後方回転エビ固めでニアフォールに追い込むと、TKOをさく裂。ラウンディングボディプレスで勝負に出る。KENTAもギリギリで肩を上げ、再びSANADAをレフェリーに激突させると、ローブロー、STRONGベルト攻撃とやりたい放題に痛めつけた。が、SANADAはベルトを蹴り上げてKENTAの顔面に直撃させると、変型DDTで突き刺してようやく3カウントを奪った。

 SANADAがKENTAのダーティーファイトを乗り越えて30分近い苦闘に勝利。3・17後楽園大会での準々決勝に勝ち進み、内藤とのL・I・J対決が決まった。「名古屋の皆さん、次3回戦、内藤哲也戦。何が何でも勝って、NEW JAPAN CUP優勝して、チャンピオンになってまたここに帰ってきたいと思います」と誓ったSANADAは「久しぶりに、あれ、やりますか? ギフトやろうぜ」と宣言。場内が暗転し、観客がスマホライトを照らす幻想的な空間の中、SANADAは「ぶっちゃけた話、日本で一番ここ名古屋がでら好きです」と名古屋愛をアピールすると、「おい、名古屋! シー・ユー・ネクストタイム」と締めた。

 タイチ、KENTAと実力者を連破し、準々決勝進出。再浮上へ向けて着実に前進しているSANADAには忘れられない過去がある。全日本時代の2011年3月11日、石巻大会へ向かう移動中、東日本大震災を被災。あれから12年が経過し、被災地が今なお復興を目指し続けているように、SANADAは今、スランプを乗り越えて立ち上がろうとしている。「今こうやって試合できるのは当たり前じゃなくということを肝に銘じて、次の内藤戦、勝ちにいきます」と誓ったSANADAは泥沼から這い上がって頂点へと突き進む。


【SANADAの話】「12年前の今日、自分は石巻で試合する予定で、東北にいました。今こうやって試合できるのは当たり前じゃなくということを肝に銘じて、次の内藤戦、勝ちにいきます」

【KENTAの話】「(NJPW STRONGのベルトを片手に息も絶え絶えにコメントスペースに現われると床に座り込み)あぁ…首ヤバ…。何だよ、最後の。特徴ねえじゃん、今日。何だよ、それ。負けた時、毎回あいつで一つオチがつくのに何であいつよぉ! ふざけんな! ふざけんな。マジで効いたわ。最後の何? あれ。(会場の歓声を聞いて)やってんじゃん、ギフト。やりゃあいいんだよ、これ。長くやれば…(SANADAがリング上で締めのセリフを言ったのを聞いて)終わっちゃったよ! しっかりやればいいって今言おうとしたのに終わっちゃったよ。俺ももう(と言いかけたが、ダメージのあまり言葉に詰まって)……ちょっと待って。どうせならよ、優勝したヤツに負けたって言いたいからSANADA、優勝してくれよ。首イタ…ヤバ…。(立ち上がって)結局、何が言いたいかって言うと、明日は何の日ってこと」

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