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4/2【新日本】“ヘナーレの7年"爆発も…鷹木が一日3勝・超過酷戦制してKOPW死守

『Road to SAKURA GENESIS 2023』後楽園ホール(2023年4月2日)
「KOPW 2023」争奪戦 アルティメット・トライアドマッチ ○鷹木信悟vsアーロン・ヘナーレ×

 ヘナーレが7年の意地を爆発させたもの、鷹木が一日3勝の超過酷戦を制してKOPW王座を死守した。

 KOPW王者の鷹木は3・6大田区大会(6人タッグ)、さらには地元凱旋となった3・10甲府大会(NEW JAPAN CUP1回戦)でヘナーレに連敗。ヘナーレからKOPW王座への挑戦表明を受けると即受諾した。ルールもヘナーレの提案を受け入れ、時間無制限勝負、場外カウント無し、反則裁定無しで「3カウントフォール、ギブアップ、10カウントダウン(ノックアウト)の3つを奪ったほうが勝者」となる“アルティメット・トライアドマッチ"で雌雄を決することになった。これまで様々なルールで行われてきたKOPW戦だが、タイトル史上最も過酷なルールと言える一戦。ヘナーレが新日本参戦から7年間溜め込んできたうっ憤を爆発させた。

 試合冒頭こそ静かな立ち上がりとなったが、場外乱闘になると一気に激化。「東」と刻まれた看板に頭から叩きつけ合った。その後も一進一退の消耗戦が続いたが、ヘナーレは鷹木をコーナーに横向きで固定し、ヒザ蹴りでカチ上げると、執ような腹部への一点集中攻撃で王者を追い詰める。立て直しを図った鷹木をボディブローで足止めしたヘナーレはランペイジで追い討ちすると、アルティマ(胴絞め式フルネルソン)に捕獲。場内は「鷹木」コールに包まれたものの、ヘナーレがギブアップを先取した。

 立ち上がるのすらままならない鷹木だったが、ヘナーレをDDTで突き刺して逆転。串刺しニーをパワーボムで切り返すと、グラウンドコブラでねじ切らんばかりに捻り上げてギブアップを奪取し、試合をイーブンに戻す。

 互いに疲労困ぱいでヘナーレは場外に転落するも、鷹木は強引にリングに押し入れる。ヘナーレの三角蹴りに被弾した鷹木だったが、パンピングボンバーでやり返した。壮絶な頭突き合戦からヘナーレは串刺しニーを一閃。頭突きは叩き込んで大ダメージを与えたものの、鷹木は一瞬のスキを突く逆さ押さえ込みで3カウントを奪った。だが、体力で勝るヘナーレも再びStreets of Rageで突き刺して3カウントをすぐさま奪回。互いに残るは10カウントダウンのみに。

 海野レフェリーがダウンカウントを取るが、鷹木は死力を振り絞って立ち上がる。ヘナーレはミドルキック連打やニールキックで猛攻。「来いよ」と吠えた鷹木はビンタ合戦に持ち込むが、ヘナーレは容赦なくストレートパンチを連続してねじ込んだ。鷹木は大の字になるが、客席から大声援が発生すると、カウント9でギリギリに立ち上がる。これにはヘナーレも呆然とした表情を浮かべた。

 ヘナーレは再びStreets of Rageやアルティマを狙ったものの、鷹木は起死回生のラスト・オブ・ザ・ドラゴンをさく裂。35分経過と同時にダブルダウンに。試合続行となると、鷹木はふらつきながらもパンピングボンバーや左右のエルボーを猛連打。それでも倒れないヘナーレはボディブローやランニングローキックなどを放ったものの、引かない鷹木は執念のパンピングボンバーで押し倒すと、頭突き合戦から再度パンピング弾をズバリ。またまたダブルダウンとなるが、鷹木がギリギリで立ち上がった一方、ヘナーレは前のめりに崩れて、鷹木の勝利となった。

 ヘナーレが7年間溜め込んだ思いを真っ向から受け止めた鷹木が激勝。それでも精根尽き果てた様子で、過酷な試合の代償からマイクアピールすらできず、高橋ヒロムの肩を借りてバックステージへ。ノーコメントのまま医務室へ直行した。

 しばらくしてから這うようにしてコメントスペースに現れた鷹木は「ヘナーレ強かったよ。いや、強かったじゃねぇよ、あいつ強すぎだよ」とヘナーレを手放しで称賛。「あいつのおかげで、鷹木信悟、また強くなることができたぜ。ヘナーレ、お前には感謝するぜ。な、これで終わりじゃないよな? アーロン・ヘナーレ、お前の7年だか5年だか知らんが、オイ、何回でも俺と、ケンカしようぜ。今回は、最高に面白いルール、ありがとな」とメッセージを送った。「今日、後楽園来てくれたお客さん……あぁチキショー、これ、リング上で言いたかったぜ……ほんとに心から感謝するよ。みんなの熱い応援が、最後に俺を熱くさせてくれた」と観客にも感謝した。

 今回の激闘によって、KOPWの価値がさらに大きく跳ね上がったのは確実。次期挑戦者は浮上していないが、、「ちょうど俺が今月、オーストラリアに行く。なんだかなぁ、6月は、禁断の扉、FORBIDDEN DOORってのがあるらしいな?」と海外での防衛戦を視野に。「俺もな、15年、16年前に上がっていたROH、当時に上がっていたメンバー、クラウディオ・カスタニョーリとか、サモア・ジョーとかがベルト持ってんの、俺もうれしく思うと同時に、ジェラシー湧くからな。あいつらとやりたいっていう気持ちもあるぜ。あぁ、ブライアン・ダニエルソンも負けたままだしな」とかつてのライバルたちの名を上げると、「禁断の扉、誰もが行けるわけじゃねぇかもしれねぇが、このベルトを持ってんだったらオイ! AEWさんよ、ちゃんと俺にもオファーくれよ……」とアピールしていた。

【鷹木の話】「あぁ、チキショー……。今日こそ……今日こそ! あいたたた……。山梨で、山梨のメイン後はできなかったから、たっぷりリング上でマイクしたかったのに……しんどすぎて……。いやぁ、それにしてもヘナーレ、ヘナーレ強かったよ。いや、強かったじゃねぇよ、あいつ強すぎだよ。あんな石頭……。あいつのおかげで、鷹木信悟、また強くなることができたぜ。ヘナーレ、お前には感謝するぜ。な、これで終わりじゃないよな? アーロン・ヘナーレ、お前の7年だか5年だか知らんが、オイ、何回でも俺と、ケンカしようぜ。今回は、最高に面白いルール、ありがとな。4月になってな、なんだか4月になった瞬間、俺は、頭の中に、赤いイメージというか……あ、赤じゃない、ピンクか……ピンクのイメージがわいた。別に頭の中な、ピンクタイムのじゃねぇ……そういう冗談じゃねぇんだ。桜が散る絵がイメージできた。そう、俺は今日リングに上がる時……なぁ、家から会場入りする前に桜が散ってるのを見て……そうだよ、素晴らしいことわざがあるじゃねぇか、日本には、『春は桜木、人は武士』……そうだよ、ある意味、武士と、大和魂と! 桜は表裏一体。そうだ、今日俺は、不安も、疑心暗鬼の部分もなく、散る覚悟を持って! いいか、散る覚悟を持って俺は! リングに上がった。それは、負ける覚悟じゃない。こんなこといったら、天国にいるアントニオ猪木さんに『出る前から負けること考えるバカいるか!』って怒られるかもしんねぇけど、いや、どんな状況でも、散るかもしれない、散る覚悟を持ってリングに上がれば、こうして生き残ることができるんだ。ヘナーレ、気づかせてくれてありがとな。あと、今週の土曜日の! 両国国技館、ビッグマッチがあるのによ、両国行く人間からしてみたら、今日の後楽園は、別に配信観ててもいいんだが、配信観ないで! 今日、後楽園来てくれたお客さん……ウウッ(痛みが走って顔をしかめると)、あぁチキショー、これ、リング上で言いたかったぜ……ほんとに心から感謝するよ。みんなの熱い応援が、最後に俺を熱くさせてくれた。これでKOPW守ったんだ、オイ、今のところ次の挑戦者、誰もいないか? たっぷりハードル上げたからな。ちょうど俺が今月、オーストラリアに行く。なんだかなぁ、6月は、禁断の扉、FORBIDDEN DOORってのがあるらしいな? なんだかTwitterとか海外のツイートを見てると、俺もな、15年、16年前に上がっていたROH、当時に上がっていたメンバー、クラウディオ・カスタニョーリとか、サモア・ジョーとかがベルト持ってんの、俺もうれしく思うと同時に、ジェラシー湧くからな。あいつらとやりたいっていう気持ちもあるぜ。あぁ、ブライアン・ダニエルソンも負けたままだしな。えぇ、禁断の扉、誰もが行けるわけじゃねぇかもしれねぇが、このベルトを持ってんだったらオイ! AEWさんよ、ちゃんと俺にもオファーくれよ……。そして最後に……そうだな、さっき両国の話をしたから、SANADAとオカダのIWGPのタイトルマッチがあんだろ? ある意味、今日は今日で、俺なりに! ハードル上げといてやったよ、タイトルマッチのハードルを……。俺に勝ったんだ、2月。オカダ、簡単に負けるなよという気持ちと、SANADA、せっかくL・I・Jを覚悟持ってやめたんだからよ、中途半端な覚悟見せんじゃねぇぞ、この野郎。オイ今度は、俺にとことん嫉妬させてみろ。(立ち上がろうとするも痛みで踏ん張りが利かず、コメントをじっと聞いていた大岩を手招き。肩を借りて立ち上がらせてもらうと)今日はもう終わりだ。長くしゃべれねぇ……」

※ヘナーレはノーコメント

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