10/5【DDT】赤井が11・12両国・引退試合で丸藤と6人タッグで対決 「1ミリも体力がないくらい全部出し切る」
DDTは5日、都内ホテルで会見し、11・12両国大会の全カードを発表。赤井沙希引退試合が「坂口征夫&赤井&岡谷英樹vs丸藤正道&樋口和貞&山下実優」に決まった。
赤井は2013年7月にDDTでデビュー。10周年を迎えた今年、引退を決意し、11・12両国大会でレスラー人生に終止符を打つ。その引退試合のカードがこの日、決定。現在KO-D&全日本プロレスTV6人タッグ2冠王に君臨する坂口&岡谷とのEruptionトリオで、樋口&山下と組むNOAH・丸藤と対決することになった。
カード決定を受けて赤井は「引退発表してから今日という日まで“あと半年間ある"とずっと思っていたんですが、プロレスラーとしての命はあと1ヵ月ちょっととなってしまいました。このラストマッチに、このメンバーに集まっていただき感謝しています」とコメント。申し分のない相手が対角線に立つことになり、「先日の引退会見でも自分は“枯れて朽ちていく花ではなく、美しいまま散る花でいたい"と申していましたが、この対戦相手の3人はまさしく散らしてくれる、そんな勢いのある3人だと思っています」と話した。
中でも注目されるのが丸藤との顔合わせ。「同じグループ会社のNOAHの丸藤正道選手は、世間でもたくさんの方が知っていると思います」と敬意を表した赤井は「自分はプロレスラーである限り、ラストマッチまでも強くあり続けたいと思っていますので、隣の家の親分をぶっ飛ばしてみたいと思っています」と力強く宣言。最後の試合の隣に立つのはEruptionの盟友・坂口と岡谷で「自分がつらい時もしんどい時もうれしい時も隣にいて、支えてくださった一番信頼している、この2人に立ってほしいと思い、お願いしました」との希望が叶った。「まだラストマッチという実感はない」と言うものの、「プロレスラーである限り、全力で走り抜けようと思っています。皆さま、ぜひ見守っていてください」と思いを込めて誓った。
対する丸藤は2020年11・3大田区大会以来、3年ぶりのDDTマット参戦となる。赤井最後の相手を務めることになり、「赤井選手、卒業ということで、“なぜここに丸藤がいるんだ?"と思う方もたくさんいると思うんですが、そもそも赤井選手がプロレスラーになる前にお会いする機会があり、彼女がプロレスデビューしてからも陰ながら見守っていました」と過去の接点を告白。「今日こうやって会見しているDDTの皆さん、気持ちのこもった、感情のこもった、そういう選手たち。おそらく他のDDTの選手たちもそういう気持ちだと思う。ここに立ててない選手たちを差し置いてという言い方はおかしいですが、僕が立つ意味をしっかり捉えてリングに立ちたいと思います」とかみしめながら誓った。
もちろん赤井の前に容赦なく立ちはだかるつもり。「彼女がどういう終わり方をしたいのか。自分で勝ちに来るのか、仲間の力を借りて勝ちに来るのか、それとも這いつくばって終わりたいのか」と投げかけた丸藤は「俺と山下選手に蹴られ、俺と樋口選手にチョップをされ、もしもその胸元にアザを作りたくないのならば、どうぞクッションでも入れたコスチュームを着てきてください」と揺さぶり。「僕たちも思い切りやるつもりでいますし。ここで俺を指名して“最後に丸藤と試合ができて良かった"という風に、そんな楽しい思いで終わらせるつもりはないので。最後の最後にあなたに恐怖を植え付けて卒業させましょう」と妥協なき介錯を予告した。
これを受けて赤井は「少しエモい気持ちにはなっていたんですが。プロレスをやる前から、お仕事でお知り合いになれて、デビューした姿も、プロレスラーとして走ってる姿も、隣の家で見てくださっていたと思っていたので。最後に丸藤選手の言葉を聞いてゾクゾクしました」と武者震い。「やっぱりプロレスって、この緊張感と恐怖感を楽しんだ者が勝てると思っているので。プロレスの楽しさを改めて今感じました」と昂る思いを口にした。
「自分のラストマッチということで、最近プロレスを見ていない方や、初めて会場に来る方もたくさんいるとお聞きした。自分は11月12日でプロレスラーとしては終わってしまうんですけど、他の5人の姿を見ていただき、今のプロレス、そしてこれからのプロレスの魅力を感じていただき、そこにつながってほしいと思っています」と引退後のプロレス界のさらなる発展を願った赤井。1ヵ月後に迫った引退へ向けて「もちろん美しく散りたいという思いはありますが、美しさというのは人それぞれ。自分は美しさにはこだわりはあるけど、造詣がきれいな状態というよりも、命をかけてすべてをやり切った姿を見せたいと思っています。1ミリも体力がないくらい全部出し切って、最後にEruptionの3人でリング上に立っている姿をお見せしたいです」と完全燃焼で有終の美を飾る構えをみせた。
☆11/12(日)東京・両国国技館『Ultimate Party 2023』12:30開場、14:00開始
▼5WAYタッグマッチ
瑠希也
正田壮史
vs
石田有輝
小嶋斗偉
vs
高鹿佑也
岡田佑介
vs
須見和馬
土井成樹
vs
MJポー
KANON
▼東京女子プロレス提供6人タッグマッチ
※対戦カードは10月9日東京女子プロレス東京たま未来メッセ大会内で発表
▼スペシャル8人タッグマッチ
スーパー・ササダンゴ・マシン
男色ディーノ
ヨシ・ヒコ
ヨシ・タツ
vs
川松真一朗
大石真翔
彰人
高木三四郎
▼スペシャル6人タッグマッチ〜DDTvsVOODOO-MURDERS
歳三
斉藤レイ
斉藤ジュン
vs
納谷幸男
HARASHIMA
秋山準
▼スペシャルシングルマッチ
遠藤哲哉
vs
佐々木大輔
▼赤井沙希引退試合〜強く、気高く、美しく〜
山下実優
樋口和貞
丸藤正道
vs
岡谷英樹
坂口征夫
赤井沙希
▼スペシャルシングルマッチ
平田一喜
vs
高橋ヒロム
▼KO-Dタッグ選手権試合
[挑戦者]
アントーニオ本多
高梨将弘
vs
翔太
高尾蒼馬
[第80代王者]
※高尾&翔太初防衛戦
▼DDT UNIVERSAL選手権試合
[挑戦者]
MAO
vs
マット・カルドナ with ステフ・デ・ランダー
[第11代王者]
※カルドナ2度目の防衛戦
▼ドラマティック・ドリームマッチ
KONOSUKE TAKESHITA
vs
クリス・ジェリコ
▼KO-D無差別級選手権試合
[挑戦者]
上野勇希
vs
クリス・ブルックス
[第81代王者]
※クリス3度目の防衛戦
【坂口の話】「10年前のこの時期、大阪府立で彼女と初めてタッグを組んで、それから自分のことを師事してくれて。この10年間、つらい時もしんどい時も悲しい時も楽しい時も、おそらく自分が一番そばで見てきた人間なのかと。ちょっとこれ以上は言葉が出ないんで…。(引退試合までKO-D6人タッグ王座を保持していた場合、ベルトをかけてもいい?)今日ここに集まってる人間、この日の筋は赤井沙希の卒業であって、KO-D6人のタイトルマッチじゃないと俺らは思ってます。おそらく相手方の3人もベルトをほしくてここにいるわけじゃなく、赤井沙希を介錯しに来た3人だと思ってるんで、この試合にベルトをかける必要はないと思います」
【岡谷の話】「こうやって赤井さんの引退試合をイラプションでできるのはとてもうれしく思う。我々は今2冠王者なんですが、KO-Dと全日本のベルトを獲れたのは赤井さんのお陰なので感謝してます。最後の最後までイラプションをみんなに見せつけたいと思います」
【樋口の話】「Eruption、坂口さん、岡谷、そして赤井さんには感謝と尊敬の念しかありません。試合当日にはその感謝と尊敬の念をぶつけて、プロレスラー赤井沙希の介錯をきっちり務めたいと思います」
【山下の話】「このような素晴らしいカードに自分が入れてすごくうれしいです。赤井さんとは同じ年、同じ場所(両国)でデビューした同期です。これまでSNSなどで2ショットなどは載せなかったんですが、実はプライべートでご飯とかに行っていたりします。その時にはプライベートの話もしますが、プロレスの話をよくします。私が東京女子プロレスを愛しているように、赤井さんはDDTをすごく愛してる。そんな赤井さんとプロレスの話をするのが大好きでした。リング上で限られた選手のなかでも、赤井さんと蹴り合うのはメチャクチャ楽しくて、特別なものでした。なので最後に選んでもらった以上は、自分もしっかりその気持ちをぶつけたいし、赤井さん、最後まで蹴り合いましょう。楽しみましょう! ただ、赤井沙希引退試合とはなりますが、戦いなので、締めるところはしっかり締めて。丸藤選手、樋口選手もいますし、坂口選手、岡谷選手は初めての相手になりますので、しっかり勝負して勝ちを取りに行きたいと思っています」