10/9【新日本】ヒロムが熱戦3WAY制してIWGPジュニアV6 石森が挑戦要求「あの日の続き、お願いしようか」

『DESTRUCTION in RYOGOKU』両国国技館(2023年10月9日)
IWGPジュニアヘビー級選手権試合3WAYマッチ ○高橋ヒロムvsマイク・ベイリーvsYOH×

　ヒロムが熱戦となったベイリー、YOHとの3WAY戦を制し、IWGPジュニアヘビー級王座6度目の防衛に成功。試合後、負傷欠場中だった石森太二が電撃登場し、「あの日の続き、このIWGPジュニアをかけてもらって、お願いしようか」と挑戦を要求した。

　当初、リオ・ラッシュが王者・ヒロム、ベイリーとのIWGPジュニア3WAY戦に出場予定だったが、体調不良により欠場。10・7仙台大会でヒロムにピンフォール勝ちしたYOHが名乗りを上げ、緊急出場を果たした。

　序盤、YOHのプランチャ、ベイリーのケブラーダを立て続けに被弾したヒロムだったが、正面飛びドロップキックでベイリーをYOHに激突させる。場外のベイリーにエプロンからのミサイルキック、YOHにサンセットフリップパワーボムを敢行。ベイリーにダイナマイトプランジャーを決めた。

　TIME BOMBが不発に終わるとベイリーにその場飛びムーンサルト式ダブルニードロップで反撃されたが、フロントスープレックスでYOHめがけて投げつけた。トラースキックの読み合いはベイリーが制してクリーンヒット。YOH、ヒロムの順で串刺し旋風脚をさく裂させ、アルティマウェポンを狙ってコーナーに上がったが、YOHが阻止。ヒロムが雪崩式ブレーンバスターの構えに入ると、YOHはパワーボムで二人まとめて叩き落した。

　YOHは頭突き、ショートレンジラリアットと泥臭い攻撃で追い討ち。ベイリーにはトラースキック、ドラゴンスープレックスと攻勢に出る。ヒロムが名も無きヒロムロール、ヒロムちゃんボンバーで鎮圧にかかっても、リバースフランケンシュタイナー、ラッシュアワー、ファイナルアワーと盟友・ラッシュの得意技を連発。ベイリーがカットに入ってスパニッシュフライ、顔面蹴り、串刺しトラースキックの猛攻に出ても、YOHはフラミンゴドライバーを阻止してジャンピングニーをグサリ。DIRECT DRIVEを爆発させた。

　勝負あったかに思われたが、ヒロムのカットが間に合った。それでもYOHはカウンターのトラースキックを突き刺したが、DIRECT DRIVEはヒロムがTIME BOMBで切り返した。スライディング、正調とヒロムちゃんボンバーを連発すると、TIME BOMB IIを爆発させて3カウントを奪った。

　緊急出場となったYOHが盟友・ラッシュの得意技を連発して勝利目前に迫ったものの、ヒロムが熱戦となった3WAY戦を制してIWGPジュニアV6を達成した。試合後、場内が突如暗転。照明が点灯すると、そこには石森の姿が。ジャンピングニーで襲撃した石森は、倒れ込んだヒロムに向かってIWGPジュニアベルトを放り投げた。マイクを手にすると「ヒロム、あの日の続き、このIWGPジュニアをかけてもらって、お願いしようか」と挑戦を要求。「TIME BOMBの時間は終わりだ」と通告した。

　石森は5月のスーパージュニア公式戦でヒロムにレフェリーストップ負け。頸椎負傷のため戦線離脱していた。5ヵ月ぶりの復帰早々、ヒロムとジュニアの至宝をかけた決着戦に臨むつもりだ。「あの男とやるまでは絶対負けるわけにはいかないと思ったよ」との意地でジュニアの頂点を死守したヒロムにとっても待ち望んだ一戦。「俺は今年の1月4日、あなたから直接獲ってないんですよ。4WAYマッチで直接あなたから獲れてない。あなたから直接獲らないと、俺はこのベルト、ずっと巻けないままなんですよ」と言うように年頭の戴冠以来、現在までベルトを腰に巻いてこなかった。「あの最後のヒザの一発、それだけで伝わってきましたよ。石森選手、いやチワワ様、お帰りなさい。望むところですよ。やりましょう」と受けて立ったヒロムは「あなたからちゃんと勝って、7回目防衛して、このベルトをついに俺の腰に巻きたい」と誓った。


【ヒロムの話】「(祝杯用の席に座って)まずは6度目の防衛、おめでとうございます。これからロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンのメンバーが続々と来るんで、ちょっと待ちましょうか。(しばらく待ったが誰も来ないので)はい、ということで乾杯に移ります(と缶ビールを手に持つ)。高橋ヒロム、IWGPジュニアヘビー級タイトル6度目の防衛おめでとうございます! ありがとうございます! (報道陣の拍手に)拍手ありがとうございます(と缶ビールを飲む)。あぁ! 効いたぜ、おい! さあ、リオ・ラッシュ、体調不良仕方ない。マイク・ベイリー、当日、今日来たのか? まあそれもね、新日本プロレスのミスだろう。それか、もしかしたらね、新日本プロレスはこの俺の味方なのかもしれないね。わざわざ相手が不利になるように当日入りっていうふうにした……いや、そのへんは詳しくは知らないよ。ただね、急遽変更のカード、そしてYOHが入る。そして当日入りのマイク・ベイリー、俺が負けるわけないだろう! そして、最後に来た石森太二。あの男とやるまでは絶対負けるわけにはいかないと思ったよ。スーパージュニア、、俺も嫌だったなぁ、あの終わり方は。全然勝った気なんてしないよ。あの日の続きやろうって言ったな。あの最後のヒザの一発、それだけで伝わってきましたよ。石森選手、いやチワワ様、お帰りなさい。望むところですよ。やりましょう。そして、やっぱマイク・ベイリーともちゃんとシングルマッチでケリをつけないと。今日来たお客さん、みんな納得しないでしょう。石森さん、俺は今年の1月4日、あなたから直接獲ってないんですよ。4WAYマッチで直接あなたから獲れてない。あなたから直接獲らないと、俺はこのベルト、ずっと巻けないままなんですよ。腰に巻けないまま6度目防衛し続けたんです。だから、あなたからちゃんと勝って、7回目防衛して、このベルトをついに俺の腰に巻きたいですね。あぁ、そしてマイク・ベイリーともやりたいしね。やらなきゃいけない人いるですよ。“いるですよ"って言っちゃった。まあ俺のこのシリーズ22試合、今日までで。ヤバいって! 本当にヤバいって、この22試合は! 濃厚すぎるよ。でも、この22試合やって俺の中でのMVPは田口隆祐選手ですね。あの人のおかげで俺は最後までモチベーションを保てたよ。リオ・ラッシュは欠場、マイク・ベイリーは来ない。どうしようかな? どうやって盛り上げよう? どんな方法があるんだ? そんな時にいたんですよ、変態イタコおじさんが。だから俺はね、田口さんといずれやりたいよね。いやあ、もう休みます! ヒロムちゃんは秋休みに入りたいと思うところですが、この後10月15日、約束していた男、みちのくプロレス、フジタ“Jr"ハヤト選手と矢巾町、みちのくプロレスが旗揚げした地でシングルマッチを行ないます。ハヤト選手と約束したんですよ。チャンピオンのまま、お互いチャンピオンのままやりましょうと。ハヤトさん、約束守りました。俺はIWGPジュニアヘビー級チャンピオンとして、10月15日、あなたの前に立ちます。フジタ“Jr"ハヤト選手、もっと真っ向から闘ってください。その上で新日本プロレスの強さ、IWGPジュニアヘビー級の強さ、そして新日ジュニアの強さ、お見せいたします。皆さん、待ってますよ。矢巾で待ってます。矢巾で会いましょう! (最後に缶ビールをもう一度飲んで)あぁーーーっ! (※と叫んでから退出)」


【YOHの話】「(這いつくばりながら現われて)あぁ…あぁぁ…あーーーっ! 挑んでいくしかねえだろう。登ってくしかねえだろう。それしかできねえんだよ。(立ち上がってカメラに向かって大声で)当たって砕けろだ、バカ野郎! クソーッ!」

【ベイリーの話】「(高いテンションの日本語で)ヒロムクン! モットーッ! YOHセンシュトノシアイ、ホシイデハナイ! リオ・ラッシュトノシアイ、ホシイデハナイ! イシモリ・タイジトノシアイ、ホシイデハナイ! マイク・ベイリート、ヒロムクンダケ。(英語に戻して)まだまだやることはいっぱいある。まずはホームのIMPACTに帰って、10月21日、ウィル・オスプレイを倒す。1vs1だ! そこで俺は誰でも倒せるということを証明しなくちゃいけない。IWGPジュニアヘビー級のタイトルマッチ、次はヒロムくんと1vs1だ! ヘッド・トゥ・ヘッド! 1vs1! お前と俺! モットーッ! (また日本語になり)ハイ、アリガトウゴザイマス。シツモンガアレバ? ダイジョーブデース。アリガトウゴザイマス(と控室へ)」


【石森の話】「(祝杯用の席にやって来て)何だこれ? (と並んでいた祝杯用の缶ビールを払い除ける)。高橋ヒロム、久しぶりだな。お前はなんやかんやで楽しくやってるみたいだけど、俺のこと憶えてるか? 俺は忘れてねえぞ! あの日のことを。(サングラスを外して)石森太二を忘れてもらっちゃ困るぜ! あの日の続き、IWGPジュニアをかけてもらって俺とやるぜ」