12/2【NOAH】大原“裏技"連発大奮闘も届かず 色男モリスがGHCナショナル初防衛

『NOAH THE BEST 2023』横浜武道館(2023年12月2日)
GHCナショナル選手権試合 ○ジャック・モリスvs大原はじめ×

　“ジュニア"としてのGHCナショナル王座初戴冠を目指した大原が“本領発揮"の大奮闘。王者モリスの初防衛を許したものの、地元でもある神奈川県下で存在感を残した。

　NOAHの配信向け企画『MONDAY MAGIC』内で行われた挑戦者決定ランブルで、杉浦貴、イホ・デ・ドクトル・ワグナーJr.、望月成晃ら歴代王者を押しのけて挑戦権をつかんだ大原。「ドメスティックな無差別級タイトル」と定義されるナショナル王座だが、未だにジュニアを主戦場とする選手が戴冠した例はない。

　王者モリスとの体格差は歴然だったものの、前人未到の快挙を目指した大原は、その巧者っぷりと、引き出しを遺憾なく発揮。地元・神奈川の歓声を背に、巧みな腕攻めでモリスを崩しながら得意のバックブリーカーで押しまくっていせた。

　そして“ムイビエン"を唱和してから絞め上げ、逃れられてもムイビエンクラッチで3カウントを迫る。さらにはラ・ミスティカからのムイビエンで改めてギブアップを奪いにかかり、なおも逃れられるや今度はウラカンラナまで繰り出して“裏技"連発でモリスの牙城に迫った。

　序盤こそ「イージー」と余裕しゃくしゃくだったモリスだが、終盤にはイケメンを崩して必死の形相で防戦一方。それでももフィンランド式フォアアームを生ヒザ式のグッドルッキングニーで真っ向から迎撃するや、スパインバスターからのタイガードライバーで叩きつけて3カウントを奪った。

　力技で大原を振り切ったモリスが初防衛に成功したが、試合後に安堵の表情でベルトを抱きしめる姿がその“薄氷っぷり"をうかがわせた。最後は完敗となった大原だが、口々に「はじめちゃん!」と声をかけられながら退場。退場花道奥で改めて頭を下げると、場内はねぎらいの拍手に包まれた。

【モリスの話】「この横浜武道館は16ヵ月前に初めて足を踏み入れた会場ではあるが、その時はまだ誰も俺のことを知らなかっただろう。でも、今はこうして俺はまずGHCタッグのベルトを持っている。そして、今日無事にGHCナショナルのベルトを防衛して、2つのベルトを持っている。それは16ヵ月前からは考えられないことかもしれないが、今こうして2つのベルトを持っている。大原は本当に素晴らしい選手だったけれども、残念ながら、俺は今、最高に絶好調の状態にいるから俺には勝てなかった。そして、俺は今、トップ中のトップの選手と言ってもいいだろう。このGHCのナショナルのベルトに誰か挑戦したいと思うヤツがいるんだったら、誰でも挑戦してこい。誰でも相手になってやる。だが、この地球上には誰もこのベルトを俺から奪えるヤツはいない」

【大原の話】「GHCナショナル選手権試合、不合格。残念ながら合格できなかった。でも、俺は諦めてない。必ず桜が咲くその日まで諦めずに、プロレス浪人生頑張りますよ。見ててください。俺は諦めない」