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1/3【全日本】中嶋がNXTデンプシーを熱戦撃破で三冠V2、芦野が奪還名乗り、「闘魂スタイル追放」予告

『新春ジャイアントシリーズ2024』後楽園ホール(2024年1月3日)
三冠ヘビー級選手権試合 ○中嶋勝彦vsチャーリー・デンプシー×

 中嶋がNXTからの刺客デンプシーを返り討ちにし、三冠ヘビー級王座2度目の防衛に成功。芦野祥太郎が奪還の名乗りを上げた。

 中嶋は昨年12・31代々木大会で宮原を退け、三冠王座初防衛。この日、デンプシーを迎え撃つV2戦に臨んだ。デンプシーはウィリアム・リーガル(ロード・スティーブン・リーガル)を父に持つサラブレッド。前日の前哨戦では中嶋から直接勝利を奪っていた。

 2023年最初の三冠戦は闘魂スタイルvsNXT。デンプシーは序盤からヨーロピアンスタイルを駆使して中嶋を苦しめた。ネックロックで絞め上げ、場外戦でもフェンスを利してのアームロックで拷問。かと思えばドラゴンスクリューから足攻めにシフトチェンジ。クロス式レッグロックとフェースロックの複合技、キャトルミューティレーション、脇固め、ヒールホールドを次々に極めて中嶋をもん絶させた。

 その後もデンプシーがダブルアームスープレックスホールドで攻勢を続けたが、中嶋はミドルキック、トラースキックでやり返す。ジャーマンで投げられても、すぐさまランニングローキックで応戦。ミドルキックとエルボースマッシュのラリーで火花を散らし、トラースキック連打からバーティカルスパイクを敢行した。

 粘るデンプシーもギリギリで肩を上げ、ノーザンライトボムを食い止めると、前日の前哨戦で3カウントを奪ったブリッジ式逆さ押さえ込み、父譲りのリーガルプレックスで逆転を狙ったが、中嶋は3カウントを許さず。こん身の張り手をぶち込んだ中嶋がノーザンライトボムを爆発させて3カウントを奪った。

 中嶋がデンプシーを退け、三冠王座V2に成功。大みそかから中2日の連戦を突破した。試合後、中嶋は「俺は日本プロレス界の地形を変えるため、そして三冠ヘビー級というこのタイトルを上に上げるため……デンプシー、NXTに持っていくから待っててくれ。三冠ヘビー級、この本来の意味を俺は取り戻す」と宣言した。そこへ現れたのが芦野。中嶋にはWRESTLE-1時代の2020年2月のW-1王座戦で苦杯をなめている。

 「三冠の価値? お前の闘魂スタイルに価値はねえよ。俺たち全日本プロレス所属の人間は、その三冠のベルトに誇りを持って戦ってんだよ」と言い放った芦野は「全日本プロレスに闘魂スタイルは必要ありません」とキッパリ。中嶋が「そんな簡単に獲れるものじゃねえんだよ。だったら、てめぇの力で奪ってみろ!」と通告して去ると、「皆様、いろいろ不安があったと思います。俺もたくさん不安があるよ。不安だけじゃなく不満もある。でもな、それはレスラーが変えなきゃいけない」と誓うばかり。そして「だから中嶋勝彦と闘魂スタイルをこの王道の全日本プロレスから追放します」と宣言し、挑戦の舞台を1・27八王子大会に指定した。

 実現すれば芦野にとっては4年越しの雪辱戦。W-1時代の遺恨が全日マットで三冠ベルトをかけて再燃する。

【中嶋の話】「リング上で言った通り、俺は三冠ヘビー級、このベルトの本当の意味を取り戻す。今日、NXTからデンプシーがこの三冠のベルトに挑戦したけど、近年そんなことがあったか? どうなんだ。海外の選手が、しかもNXTというところから、この三冠のベルトに挑戦したことはあったのか? どうなんだ。ないだろ。どういう意味なのか。それは三冠、このベルトの本当の意味がもっとあるってことだよ。その意味を俺は取り戻す。そして、今度はこの三冠ベルトがNXTに行く。待ってろよ、NXT」

【デンプシーの話】「全身が痛い。蹴りが効いた。ナカジマサンとは自分の人生の中で一番凄い試合をやったと思う。確かに世界一の選手かもしれないが、必ずいつの日かまた三冠を狙いたい。今後もトレーニングを積んで強くなる。リマッチの舞台は日本でもいいし、ナカジマサンがアメリカに来るならNXTでもいい。チャーリー・デンプシーが次の三冠王者だ」

【芦野の話】「挑戦表明してきました。全日本プロレスには全日本プロレスのやり方があって、それを見に来ているファンの方々がいます。そして今、それが大みそかもあり、今日もあり、かなり揺らいでいるという状況は、レスラーが一番痛感してます。それをいち早く変えなきゃいけない。彼が言った『三冠のベルトはそんな簡単じゃない』……そんなことは俺が一番わかってますよ。まだ1回も獲れたことはないし、ましてや怪我をしてた。ただ、今の全日本プロレスを見渡して、動かなきゃいけないでしょう、誰かが。だったら、俺が一番最初に出ていきますよ。今日のメインも全日本プロレス関係ないですからね。俺は所属なんですよ。みんなが王道を背負って、この全日本プロレスで戦ってます。俺は真っ先に出ていきますよ。そして、もう一度言いますよ。全日本プロレスには闘魂スタイルも、中嶋勝彦も必要ない。俺が彼をこの全日本プロレスから追放してやります。1月27日、八王子で、俺の三冠初戴冠とともに、彼を追放して、全日本プロレスを正しい姿に戻したいと思います。それが一番三冠の価値が高まること。俺はそう思ってます」

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