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2/9【日テレプロレス】清宮が安齋との熱戦新世代対決制す 武藤&小橋も絶賛

『プロレス中継70年史 THE日テレプロレス』後楽園ホール(2024年2月9日)
○清宮海斗vs安齋優馬×

 清宮が新世代同士による団体を越えた初シングルで安齋を熱戦撃破。試合を見守った立会人の武藤敬司と小橋建太は手放しで2人の戦いを絶賛した。

 日本テレビがプロレス中継をスタートさせたのは、日本プロレスの旗揚げ戦を放送した1954年2月19日のこと。中継開始70周年を記念して、中継のアーカイブを振り返りつつ、全日本プロレス、プロレスリング・ノアに所属する令和のレスラーが試合も繰り広げるハイブリッド大会『THE日テレプロレス』が聖地・後楽園ホールで開催された。立会人として武藤、小橋、さらにゲストとして、百田光雄、渕正信、大仁田厚、川田利明、田上明といった全日本OBが集結した。

 メインイベントは共に団体の未来を担う27歳のNOAH・清宮と24歳の全日本・安齊による注目の一騎打ちに。昨年8月にはNOAHマットでタッグマッチながら初対決が実現。11月には新日本・大岩陵平を加えたトリオも結成していたが、シングルマッチでの対戦は今回が初めてだった。

 試合開始に先立ち、日本テレビのプロレス中継が伝えてきたレスラーの歴史を振り返る映像が上映に。ジャイアント馬場、ジャンボ鶴田、天龍源一郎、三沢光晴ら四天王の激闘が後楽園ホールに蘇り、いやが上にも1625人(超満員札止め)の観衆が集まった場内はヒートアップ。熱気に包まれた状態で一騎打ちは幕開けした。

 全日本系の遺伝子を受け継ぐ2人は、基本に忠実な動きで序盤からせめぎ合う。場外戦を皮切りに、喧嘩腰に打撃戦で火花。先に仕掛けた清宮は、三沢さんばりのウルトラタイガードロップを敢行すると、ミサイルキックから一気にタイガースープレックスを狙う。

 こらえた安齋は急角度のジャーマンで逆転。エルボー合戦になってもアグレッシブに攻め続け、ドラゴンスープレックスから豪快なジャンピングニーをぶち込んだ。清宮も同じくジャンピングニーで立て直しを図ったものの、安齋は止まらず。渕正信から伝承されたフェースロックに捕獲。三沢さん得意の絞め技でギブアップを迫った。

 しかし、清宮はなんとかロープにエスケープ。ダブルアームスープレックス狙いを防ぎ、ドラゴンスクリューで活路を開く。低空ドロップキックやミサイルキックでも右ヒザを狙い撃ち。再度のドラゴンスクリューから実況席で見守る武藤の眼前で足4の字固めに絡め取った。

 「安齋」コールに応えてロープに逃れた安齋は、タイガースープレックスを懸命に阻止。ジャンピングニーが正面衝突したものの、すぐさま先に動き、前後からジャンピングニーを乱れ打った。そして、再び正面からジャンピングニーを狙って突っ込む。だが、これを読んだ清宮はカウンターのフランケンシュタイナーをズバリ。スタンディングのシャイニングウィザード、タイガースープレックスと大技を連発した。清宮は変型タイガードライバーで仕留めにかかるも、安齋はギリギリでキックアウト。場内を沸騰させたものの、清宮は変型シャイニングウィザードでダメ押しし、安齋から3カウントを奪った。

 清宮が熱戦の末に安齋を撃破。勝利者賞として日本テレビのプロレス中継伝統となる三菱電機製の掃除機が贈呈された。

 立会人の武藤と小橋はメインで激闘を繰り広げた2人の労をねぎらう。小橋は「日本のこれからのプロレス界を担っていく2人の熱い試合を見れたので、次に対戦があったら非常に楽しみです。今日はいい試合、熱い試合でした」と高評価。武藤も「いやあ、面白かったっすね。今日、試合を2、3試合みたんだけど、プロレスから元気をもらいましたよ」と語って大きな拍手を巻き起こすと、「だいたいさ、プロレスって点から線なんだから、また次あるんじゃないの? このマッチメイク、東京ドームでやってもいいんじゃない? 来年やればいいじゃん、71周年で」と提案した。

 最後は小橋の「来年も日テレプロレスいくぞ!」の雄叫びから、武藤&観客による「イヤァア!」の合唱で締めに。清宮と安齋、武藤&小橋のほか、日本テレビのプロレス中継を担当していた倉持隆夫アナ、福澤朗アナ、NOAHの丸藤正道、全日本の宮原健斗を加えた全員で記念撮影を行い、興行はフィナーレとなった。

 清宮は安齋を評価しつつも「だけど、もう安齋選手とはちょっといいかなって今は思ってます」と早期の再戦は否定。それでも「自分もプロレスリング・ノアでやらなくちゃいけないことがありまして。安齋選手も全日本プロレスでまだまだやらないといけないことがあると思います。お互いがその位置まで行った時に、いつか交じり合う時がプロレスだから来るんじゃないかなと思ってます」と将来的な再会を見据えた。

 70年間の歴史を持つ日本テレビのプロレス中継に関わったことで、清宮は気持ちを新たに。「リング上で武藤さんも言っていたように、夢というのを追いかけるのがプロレスラーだと思いますし、それを見せるのがプロレスラーだと思っているので。これからも自分の団体、プロレスリング・ノアの清宮海斗として夢を見せられるようにやっていこうと思います」と意気込んでいた。

 一方、敗れた安齋も「リング上で武藤選手が言ったように、いつかまた後楽園、もしくはもっともっと大きい舞台でまたシングルでやりたいですね」と将来的な再戦に意欲。「俺は今日今までの70年のプロレスに負けないぐらい、これからのプロレスの未来が明るんじゃないかなって証明できたと思ってます」と清宮とのシングルに手応えを示しながらも、「こんな綺麗なことを言っているけど、言いたいことは1つだけです。次やる時は必ず俺が勝つので。これからの全日本プロレス、安齋優馬に期待して見ててください」と悔しさもあらわにした。

【清宮の話】「ありがとうございました。THE日テレプロレス、まずは安齋選手ですね。最後、今の後楽園ホールに響いていたコールの通り、プロレス界の未来だと間違いなく思います。だけど、もう安齋選手とはちょっといいかなって今は思ってます。自分もプロレスリング・ノアでやらなくちゃいけないことがありまして。安齋選手も全日本プロレスでまだまだやらないといけないことがあると思います。お互いがその位置まで行った時に、いつか交じり合う時がプロレスだから来るんじゃないかなと思ってます。そして、日テレプロレス、この70年という歴史。自分は今、プロレスラーとして8年目で、自分で言うのもあれなんですけど、いろいろ自分なりにやってきたなという思いも記憶もいっぱいあるのでね。70年という歴史は本当に凄いなっていう風に思うので。リング上で武藤さんも言っていたように、夢というのを追いかけるのがプロレスラーだと思いますし、それを見せるのがプロレスラーだと思っているので。これからも自分の団体、プロレスリング・ノアの清宮海斗として見せられるようにやっていこうと思います。ありがとうございました」

【安齋の話】「日テレプロレス中継70年史、THE日テレプロレスが決まった時、相手は清宮海斗選手で、メチャクチャ楽しみにして当日を迎えて、試合中もスゲェ楽しかったけど、やっぱり負けるのはクソ悔しいっすね。リング上で武藤選手が言ったように、いつかまた後楽園、もしくはもっともっと大きい舞台でまたシングルでやりたいですね。その時は必ず僕が勝ちますんで。それと、試合前から全日本の未来とか、NOAHの未来とか、いろいろ言われてたけど、そんなの全部取っ払って、俺は今日今までの70年のプロレスに負けないぐらい、これからのプロレスの未来が明るんじゃないかなって証明できたと思ってます。こんな綺麗なことを言っているけど、言いたいことは1つだけです。次やる時は必ず俺が勝つので。これからの全日本プロレス、安齋優馬に期待して見ててください。今日はありがとうございました」

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