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5/30【新日本】藤田が値千金の3勝目「意地と気持ちとプライドで勝った」 クリスチャンの突破阻む

『レック Presents BEST OF THE SUPER Jr.31』東京・後楽園ホール(2024年5月30日)
Aブロック公式戦 ○藤田晃生vsブレイク・クリスチャン×

 藤田が値千金のスーパージュニア3勝目。最終公式戦となった20代初出場対決を制し、クリスチャンのブロック突破を阻んでみせると、「意地と気持ちとTMDKのプライドで勝ったようなもんだ」と胸を張った。

 24歳の新鋭クリスチャンは新日本初登場ながらも今回のリーグ戦で結果を出し、5勝3敗の首位タイで最終公式戦を迎えた。対する21歳の藤田も初出場。好勝負を連発してきたものの、2勝6敗と戦績にはつながらず悔しい思いを重ねてきた。クリスチャン戦に向けて「優勝できなくとも、俺はあいつの首を刈り取ってやる」と強気に予告していたが、その言葉を現実のものにした。

 20代対決は藤田の奇襲で幕開け。入場したクリスチャンがリングに上がろうとしたのを阻むと、トペコンヒーロを敢行して、大歓声を浴びる。しかし、クリスチャンも引かず。ロープを掴む藤田の左腕にダイビングフットスタンプを落とすと、テーピングの巻かれた左肩めがけてスライディングキックを放ち、すぐさまトペコンヒーロを繰り出した。その後も左肩攻めで優勢に進める。

 厳しい一点集中攻撃に何度も悲鳴を上げた藤田だったが、カウンターのレッグラリアットで反撃ののろし。痛む左腕で逆水平を叩き込み、スワンダイブ式ミサイルキックにつなげた。そして、フロントネックロックで飛びつく。

 これを強引にリバースしたクリスチャンは、強烈なハイキックを一閃。ジャーマンを狙われても1回転して不時着し、肩口に低空ドロップキックを発射した。藤田を場外に蹴落とすとトペの構えに。藤田はジャンピングハイキックで迎撃したものの、クリスチャンはここでも止まらず。藤田をトップロープに腹部から落として固定し、そこに450°スプラッシュを放つ荒技を繰り出した。

 大ピンチを迎えた藤田だったが、藤田コールを受けると奮闘。意地のジャーマンで押し返す。クリスチャンはハンマーロック式首固めを仕掛けるが、藤田は間一髪でキックアウト。ハンドスプリング式レッグラリアットの直撃を受け、変型スパニッシュフライから変型羽根折り固めに捕まったものの、なんとかロープに足が届いた。クリスチャン得意の背中を踏み台にしてのカーブストンプを食らっても肩を上げると、スワンダイブ式450°スプラッシュを自爆させて、千載一遇のチャンスを掴む。そして、ジャーマンからクラッチを離さずに必殺のAbandon Hopeを繰り出して、3カウントをもぎ取った。

 藤田が値千金の3勝目。シリーズ前半戦をけん引したクリスチャンから3カウントを奪い、ブロック突破を挟んでみせた。最終公式戦で意地の勝ち点2を手にすると、後楽園ホールは大「藤田」コールに包まれた。

 終盤は猛攻を受けただけに「何も憶えてねえよ」と試合を振り返った藤田だったが、「意地と気持ちとTMDKのプライドで勝ったようなもんだ。最終戦、正直、この肩でどうなるかと思ったけど、最後に3つ獲ったのは俺だ。どんな形であれ、3つ獲ったのは俺だ!」と豪語。トップ争いには絡めず、悔しい思いを重ねてきたが、藤田にとって初のスーパージュニアは意味のあるものになったようだ。

【藤田の話】「(※床に腰を下ろし、バックパネルに寄りかかって)何も、何も憶えてねえよ。意地と気持ちとTMDKのプライドで勝ったようなもんだ。最終戦、正直、この肩でどうなるかと思ったけど、最後に3つ獲ったのは俺だ。どんな形であれ、3つ獲ったのは俺だ!」

【クリスチャンの話】「(※床に倒れ込むと、向き直って座り込んで)この階級は……俺に火をつけ、俺に刺激を与えた。リコシェ、ヒロム、ウィル・オスプレイ、イシモリ、デスペラード……名前を出し始めたらキリがない。コイツらが俺をプロレスラーになりたいと思わせてくれただけでなく、『人と違うことをする』ことを駆り立ててくれた。そして俺の『人と違うことをする』のが愛されようが、嫌われようが、俺はジュニアヘビー級で頂点に立ちたいんだ。いろんなことを言ってきた。怒りや恨み、嫉妬の感情のあまり……。あぁ、全部俺にも分かっていた。そして俺の望んだ結果もついてこなかった。でも、この経験は何事にも替え難い。そんなわけで、俺はこの国を愛してる。この国の人々も愛してる。この会社も愛していて、このジュニアヘビー級を愛してる。俺の『BEST OF THE SUPER Jr.』での旅路は、まだまだ終わらない」

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