7/3【新日本】YOSHI-HASHIが激闘同門対決制して石井超え G1出場へ「未来必ず変える」
『NEW JAPAN SOUL 2024』東京・後楽園ホール(2024年7月3日)
「G1 CLIMAX 34」Aブロック出場者決定トーナメント準決勝 ○YOSHI-HASHIvs石井智宏×
YOSHI-HASHIが激闘となったCHAOS同門対決を制して、石井からシングル初勝利。カラム・ニューマンの待つG1出場者決定トーナメント決勝進出を決めると、「これから先の未来は俺自身で必ず変えてみせる」と本戦出場を誓った。
G1出場権の懸かったトーナメントの準決勝でCHAOS同門対決が実現した。YOSHI-HASHIは6・22福島大会での1回戦でチェーズ・オーエンズを撃破。シードとなった石井との対戦に駒を進めてきた。両者のシングル戦績は石井の3戦全勝だが、YOSHI-HASHIは「このシチュエーションで石井さんと闘うのって、もしかしたら(今後)ないのかもしれない。だからこそ、俺は必ず次の後楽園で勝ってみせる」と必勝を予告。対する石井も「ぶっ潰しにいく」と宣言していた。
序盤から2人は正面から気持ちをぶつけていき、リング上は一気にヒートアップ。石井の激情に着火し、ノドめがけて重たい逆水平を連発していく。負けじとYOSHI-HASHIもヒザ攻めで動きを封じると、お返しとばかりにエルボーと逆水平を交互に乱射。大技も交錯して、試合は消耗戦の様相に。
一歩も引かない2人はリング中央での逆水平合戦で火花。客席から「オイ!オイ!」と歓声が飛ぶ中、激しい打ち合いをいつ果てることなく続けると、どちらも胸板が赤く腫れ上がる。ラリアット合戦に発展してもやはり下がらず、痛み分けとなって同時に崩れ落ちた。
なおも消耗戦は継続したが、カウンターのトラースキックから猛攻に出たYOSHI-HASHIはKUMAGOROSHI、ラリアット連発でたたみかけ、カルマの体勢に。だが、決めさせない石井は顔面を頭突きでカチ上げ、投げ捨てジャーマンで形成打開。屈しないYOSHI-HASHIのエルボーに被弾するとたまらずヒザをついたものの、執念のラリアットを決めると、パワーボムもさく裂。スライディングラリアットから垂直落下式ブレーンバスターへ。
今度はYOSHI-HASHIが投げさせず、急角度のDDTで切り返す。石井もなりふり構わぬ頭突きで顔面をカチ上げるが、YOSHI-HASHIはカウンターのラリアット、カナディアンデストロイヤーとさらに攻勢に。粘りに粘る石井は投げ捨てドラゴンスープレックス、延髄斬り、ラリアットと惜しげもなく大技を連発すると、ギリギリで肩を上げたYOSHI-HASHIを沈めるべく、垂直落下式ブレーンバスターを再び狙う。しかし、負けじと今度はYOSHI-HASHIがドラゴンスープレックスをズバリ。トラースキック、ハイキックから秘密兵器の頂狩で叩きつけると、カルマで突き刺して熱戦に終止符を打った。
YOSHI-HASHIが26分を超す激闘を制し、トーナメント決勝に進出。G1出場権を懸けて、7・5東京武道館大会では準決勝でKENTAを下したニューマンと対戦することになった。
敗れた石井はふらつきながらも自力で歩いて花道を下がっていくと、大きな声援が集まった。マイクを持ったYOSHI-HASHIは「石井さん、ありがとうございました。人の言葉って時には心を簡単に切り裂いたりして、メチャメチャ言葉って俺は力があると思っていて。石井さんは普段、バックステージで喋らないけど、たまにあなたが俺に対して喋ってくれる言葉は凄い報われましたよ。あなたの存在があったから絶対に今、俺はこうしてこのリングに立っていると思います」と石井に感謝のメッセージ。「日の当たらない真っ暗な暗闇をどうやって歩いていったら光の差すほうにいけるのか。俺はずっとあなたを見てました。だからこそ、石井さん、次はG1 CLIMAXの公式戦で俺と戦いましょう」と将来的なG1での対決も見据えた。
石井との激闘を経て、G1への思いがさらに高まったYOSHI-HASHIは「突きつけられた現実は、泣こうがわめこうが文句を言おうが絶対変わることないけど、でも、これから先の未来は俺自身で必ず変えることができる」と力強く断言。「今日の石井さんにしろ、あの人も、そしてあいつらも、もちろん俺自身も必ず変えてみせる。あと1つ、必ず勝ってG1本戦出場必ず決めます。それでは皆さん、明後日、東京武道館お会いしましょう」と誓いを立てて、後楽園大会を締めくくった。
「今日、俺の体は砕けなかった。俺の心もハートも砕けなかった。そして最後、勝ちを収めることができた。こんなとこで終わってたまるか、この野郎!」とバックステージでも感情むき出しに吠えたYOSHI-HASHI。石井の思いも背負い、ニューマンを下してG1出場の切符をもぎ取るのみだ。
【YOSHI-HASHIの話】「(※片ヒザついて)とりあえずもう、今日もう、本当に今日で終わってもいいぐらいの気持ちで行ったから。石井さんが言ってくれた言葉、この試合前に言ってくれた『馴れ合いじゃない』。よくわかったよ、俺は。身を持ってわかった。でも、今日、俺の体は砕けなかった。俺の心もハートも砕けなかった。そして最後、勝ちを収めることができた。こんなとこで終わってたまるか、この野郎! いいか、あと1つ、カラム・ニューマン。史上最年少かなんか知らねえけど、俺がこの『G1 CLIMAX』、どんだけ勝ってっと思ってんだ? そう簡単にテメーに行かせるか、この野郎! 必ず勝ってやる」
※石井はノーコメント