7/5【新日本】デスペV1戦で陥落 DOUKIが悲願のIWGPジュニア初戴冠「これから俺が新日ジュニアの舵を取る」
『NEW JAPAN SOUL 2024』東京武道館(2024年7月5日)
IWGPジュニアヘビー級選手権試合 ○DOUKIvsエル・デスペラード×
DOUKIが兄貴分・デスペラードを破り、悲願のIWGPジュニアヘビー級王座初戴冠。「文句があるヤツは全員、俺の前に立ってこい」と新日ジュニア勢に宣戦布告したうえで、「これからは俺が! 新日ジュニアの舵を取る」と宣言した。
デスペラードが6・16札幌大会でSHOとの金網戦を制し、4ヵ月ぶりのIWGPジュニア王座返り咲き。試合後、自ら次期挑戦者に弟分のDOUKIを指名した。メキシコ遠征時から旧知の間柄で、新日ジュニアの頂点を争うにふさわしい戦いを「お前とだったらできる」と確信してのこと。DOUKIは4・29鹿児島大会でSHOに敗れて以来、約3ヵ月ぶりの挑戦。両者の対決はデスペラードが勝利した6・3後楽園大会におけるスーパージュニア公式戦以来の再戦となった。
序盤からDOUKIはイタリアンストレッチNo.32を仕掛ける積極性を見せたが、デスペラードは低空ドロップキックを連発し、ニークラッシャーでマットに叩きつけるなどヌメロ・ドスへの布石となる足攻めで先手を取る。DOUKIの反撃の芽をことごとく摘んで10分過ぎまで足への徹底攻撃を続けた。
それでもDOUKIはフライングヘッドバットで反撃を開始。痛む左足を何度も叩いて自らを鼓舞すると、トペレベルサを放っていく。デスペラードがマフラーホールドで捕らえても、逃れたDOUKIはスイングDDTで応戦。場外に転落したデスペラードにトペで飛びついてのスイングDDTで場外の床に突き刺した。
すかさずDOUKIがデイブレイクで追い討ち。イタリアンストレッチNo.32で絞め上げる。耐えたデスペラードはスープレックス・デ・ラ・ルナをサムソンクラッチで切り返し、DOUKIが再びイタリアンストレッチNo.32を仕掛けてもテキサスクローバーホールドで切り返す。そしてヌメロ・ドスで捕獲した。
意地でロープに逃れたDOUKIはラリアットを叩き込んだが、デスペラードもエルボー、高速ジャーマンで徹底抗戦。それでもDOUKIはショートレンジラリアットでねじ伏せ、エルボーを連打されてもドラゴンスープレックスで追い討ちをかける。そしてスープレックス・デ・ラ・ルナを爆発させると、デスペラードは返せず3カウントが入った。
DOUKIが兄貴分・デスペラードとの苦闘を制し、IWGPジュニア初戴冠を果たした。授与されたベルトに額を寄せて噛みしめたDOUKIはマイクで「デスペラードさん、今聞こえてるか分かりませんけど、俺は今日であなたを本当の意味で超えたつもりはない。でも最高のシチュエーションでの、最高の1勝であることは変わりない」と切り出し、「デスペラードさん、今日はありがとうございましたなんて、そんな言葉を言ったら、そこで終わってしまう。だから俺が今、言いたいことは一つ。また俺の前に立ってください。もちろん、すぐではない。あなたのタイミングで、また俺の前に立ってください」と花道を下がるデスペラードに投げかけた。
祝福の「DOUKI」コールの大合唱の中、DOUKIは「いいか、俺がこれを獲ったことで悔しいヤツ、たくさんいるだろう。文句があるヤツは全員、俺の前に立ってこい」と新日ジュニア勢に宣戦布告。「いいか、これからは俺が! 新日ジュニアの舵を取る」と高らかに宣言した。
「俺はずっと俺でいた。俺を信じていた。だからこれが獲れたんだ」。バックステージでそう胸を張ったDOUKI。己を貫き続けてきた結果、新日ジュニアの頂点にたどり着いた。「とはいえ、まだまだ倒さなきゃいけないヤツはいっぱいいる。俺がこれを獲って、認めたくないヤツいっぱいいるだろう。全員かかってこい。一人残らずお前らを潰してやる」と言い切ったDOUKIはいつの日かデスペラードを挑戦者に迎え撃つためにも「その時までに何回も、何10回も防衛して、最強のチャンピオンとして、あんたの前に立ってやる」と誓ってみせた。
【DOUKIの話】「(※用意されたテーブルにベルトを置き、少しベルトを見やるとベルト台に立てて)まず、デスペラードについて。リング上でも言った通り、本当の意味でアンタに勝ったとは思っていない。今回、挑戦権をもらって、それについて一切後ろめたい気持ちはない。ただ、俺はまたアンタに、俺の前に立ってきてもらいたい。その時までに、何回も何十回も防衛して、最強のチャンピオンとしてアンタの前に立ってやる。
入場する前、VTR聞いてたけどな、何勝手なこと言ってんだ。ふざけんな。『兄弟』、『ありがとう』、『感謝』、そんな気持ちで今日、このベルトに挑戦してきたと思うか。ふざけんな。勝手に俺の気持ちを決めつけんな。デスペラードに対しては、それだけだ。アンタのタイミングで、また俺の前に立ってきてほしい。(※テーブルの上に用意されていた缶ビールを開けて報道陣に向かって掲げ)でもな、勝利は勝利だ。おいしく、これをいただくぞ(※と、背を向けてマスクをずらし、ビールを飲んでからまた振り返る)なあ、お前ら、何で俺がこの最高峰のベルトを獲れたと思う? 答えは簡単だ。俺はなあ、周りに何を言われても、『お前はダメだ』『お前よりあっちの日本人がいい』、新日本に来てからも『お前は新日本のレベルじゃない』『カス』『ボケ』『いなくなれ』『お前のポテンシャルが見えた』、何を言われてもな、俺は、俺だけは、俺のことをずっと信じてたんだよ。誰に何を言われても。俺には身長も体格もない。でもな、俺には俺の良さがある。周りに決められたキャラクターじゃない。俺にしかない良さがある。俺は誰にも負けない、そういう気持ちがずっとあったから、ここまで来れたんだ。お前らは何かというと、俺に『どうせ俺なんか……』とか、すぐそういったネガティブなキャラクター、つけたがるだろ。ふざけんな。一から、俺のコメント全部読み返してみろ。何を言われても、どういうキャラづけをされても、俺はずっと俺でいた。俺を信じてた。だから、これを獲れたんだ。とはいえ、まだまだ倒さなきゃいけないヤツはいっぱいいる。(※立ち上がってベルトを肩にかけ)俺がこれを獲って、認めたくないヤツ、いっぱいいるだろ。全員、かかってこい。1人残らず、お前らを潰してやる。いつでも、かかってこい」
【デスペラードの話】「(※床に大の字になって)負けたー、クソッ! (※寝たまま拳で床を叩き)あー、チクショー。(※体を起こし、インタビューバックに背をもたせて座り)2強だ3強だっつーのは、俺がベルトを持ってると崩れるのう。やり方はどうにしろ、SHOが獲ってみたり、防衛0でDOUKIが獲ってみたり。(※立ち上がって)ナメんな。ナメんなよ。世代とか、2強だ3強だとか、知ったことか。俺はレスラーだ。ジュニアヘビー級のレスラーだ。それ以外のカテゴリーで、俺を区別すんじゃねえ」