プロレス・格闘技の情報満載!全日本・ノア公式モバイルサイト

7/5【新日本】オレッグがG1初出場の切符獲得 タイチまさかの敗戦で「進退を自分自身に問いたい」

『NEW JAPAN SOUL 2024』東京武道館(2024年7月5日)
『G1 CLIMAX 34』Bブロック出場者決定トーナメント決勝戦 〇ボルチン・オレッグvsタイチ×

 オレッグがタイチを破る場狂わせをやってのけ、悲願のG1初出場を決めた。真夏の祭典出場を逸したタイチは「自分自身の進退を自分自身に問いたい」との意向を示した。

 現NEVER6人タッグ王者のオレッグは1回戦で矢野、準決勝で棚橋とパートナーの二人を連破。この日、出場者決定戦となるタイチとの決勝戦を迎えた。

 「ボルチン」コールがオレッグを後押しする中、オレッグのエルボーとタイチのローキックによるラリーで幕開け。タイチがフロントハイキックを叩き込めば、オレッグもすぐさま立ち上がってショルダータックルで譲らず。ならばとタイチはジャンピングハイキックを顔面にぶち込み、場外戦でも厳しい攻めを展開する。ミドルキックを連発し、「小僧、終わりか?」と挑発。オレッグの抵抗をスピンキックで止めた。

 それでもオレッグはサイドに叩きつける水車落としで反撃を開始。串刺しボディアタック、ショルダータックル、ジャンピングボディプレスと肉体を駆使した波状攻撃に出る。左右に揺さぶってからの俵返しでぶん投げたが、タイチはカウンターのハイキックで鎮圧。オレッグはしばし大の字となった。

 攻撃の手を緩めないタイチは聖帝十字陵で絞め上げてギブアップを迫る。オレッグも耐え抜いたものの完全にグッタリ。起き上がろうとしたところにタイチがバズソーキックをぶち込む。天翔十字鳳で仕上げに入ろうとしたが、オレッグは死力を振り絞ってドロップキックを放ち、カミカゼを爆発させた。

 タイチもギリギリで肩を挙げたものの、左の脇腹を押さえながらのたうち回る。すかさずオレッグが串刺しボディアタックで追い討ちをかけたが、カミカゼはタイチが決めさせず。再び聖帝十字陵で捕らえた。オレッグもバックフリップで切り抜けたが、タイチはカミカゼを外道クラッチで切り返し、急角度バックドロップで突き刺した。

 ダブルダウンの中、両者へのコールが二人を後押し。タイチはアックスボンバーを叩き込み、ブラックメフィストを仕掛けたが、阻止したオレッグはマットへのストマックブロックで応戦。タイチの両足を浮かせるほどのランニングニーリフトをぶち込むと、タイチの抵抗も構わずF5をさく裂。咆哮を上げるやカミカゼを爆発させて3カウントを奪った。

 オレッグが元NEVER無差別級王者でもあるタイチを破る番狂わせ。悲願のG1初出場を決め、Bブロックにエントリーすることになった。タイチに敬意を表したオレッグは真夏の祭典へ向けた号砲とばかりにコーナー上で咆哮を上げた。

 バックステージでは「プロレスは難しいから、先輩と戦ってメチャ尊敬することになったし、タイチさんもメチャクチャ強いですよ。もっと練習しないといけないことが分かった」と謙虚に話したオレッグ。それでも矢野、棚橋、タイチを破っての出場権獲得は「凄い自信になるし、勝ってメチャクチャうれしい」と大きなプラスになった。だからこそ「ここまで来たらG1優勝したいし、優勝したらカザフスタンの選手として、レスリングの選手として、ヤングライオンとして、先輩のおかげとして、勝つようにしたい」とデビュー1年3ヵ月のキャリア最短優勝を誓ってみせた。

 一方、連続出場が5回で途切れ、G1不参加が決まったタイチはまさかの結果にショックを隠せず。「こうなった今、もう新日本プロレスに俺の居場所はなくなったかもしれない」と漏らした。出場者決定トーナメント開催に不満を口にしていたが、それを覆す結果を出せず、「俺の負けだ。相撲の話で悪いけど、だいたい幕内力士が幕下に落ちると、進退を決意するもんだ。今、リング上で何か、ふと俺の中で糸が切れたような気がした。俺も自分自身の進退、自分自身に問いたいと思う」との言葉を残した。

【オレッグの話】「(※首筋を氷で冷やしながら現れると、ヒザ立ちになって)お疲れ様でした。ホントにメチャクチャ嬉しいけど、でもまあ、プロレスをやってて長くないけど、タイチさんと最初にやった時、敵としてイヤなことはあったんですけど、でも先輩としてすごく尊敬してます。毎回プロレスをやって、一つのことは分かったんですけど、でもプロレスは難しいから、先輩と戦ってメチャ尊敬することになったし、今日もタイチさんと試合して、メチャクチャ強いっすよ。蹴りとか投げも。もっと練習しないといけないことが分かったし。まあでも今日はタイチさんに勝って、矢野さんにも勝って、棚橋さんにも勝った。それはすごい自信になるから。G1に向けて、プレッシャーじゃないけど、自信になるし、これだけ強い先輩に勝って、(G1で)誰かに負けたらすごいイヤな気分になると思う、自分で。だから今は、G1で絶対勝たなきゃいけないと思うけど、あと2週間ぐらいしかないけど、ちゃんと調整して、相手の試合見て、G1に向けて、絶対優勝するように頑張ろうと思うんで。ま、今回はすごい自信になるし……やっぱり、このトーナメントあってよかったっすね。自信になるし、勝ってメチャクチャ嬉しいし。G1には去年から絶対出ると思ったから、でも誰かに言って『まだ難しい』とか『まだ早い』とか言われたこともあったし、でもすごい嬉しいから。ここまで来たらG1優勝したいし、優勝したらとりあえず、カザフスタンの選手として、レスリングの選手として、ヤングライオンとして、先輩のおかげとして、勝つようにしたいです。今日はありがとうございました!」

【タイチの話】「(※左脇腹を氷で冷やしながら現れると、床に座り込んで)折れたか。もともと弱いんだからな。折れたな。いや、そんなことはもうどうでもいい。
これで、文句なしか。幕下陥落だ。誰が見ても堂々の幕下陥落。この時点で俺はもう関取ではない。『G1 CLIMAX』に出てたタイチは終わった。笑えばいいよ。『若手に負けた、G1に出れない雑魚』『YouTubeばっかりやってるからそうなるんだ』。笑ってくれ、ナンボでも。全部お前らが正しい。何でもお前らの言いたいことを受け入れるよ。俺が間違ってたのかもしれない。こうなった今、もう新日本プロレスには俺の居場所はなくなったかもしれない。同じユニットのメンバーにも迷惑しかかけないかもしれない。YouTubeの視聴者たちにも、合わす顔が、もうない。二刀流とか偉そうなこと言って、どっちも、どっちも中途半端だったな。どっちも中途半端で終わっちまった……。『若手の抜擢』。お偉いさんたちは、『若手の抜擢』、そうしたくて俺らのことをこうしたんだろう。言ってたもんな、会見で。俺も、YOSHI-HASHIも、石井も棚橋も矢野も、全員負けた。お偉いさんたちはお前たち『若手の抜擢』、思う通りになってよかったな。楽しいか、今頃。『ほらね、タイチ外してよかった』って、今頃どっかのお偉いさんの控室で、ビール飲んで笑ってんのか? 『ほらね、我々の目は正しかった。YOSHI-HASHIも石井も全員負けて、若手2人が行った』。さぞかし楽しそうだな。そうだ、俺の負けだ。お偉いさんたち、アンタたちの勝ちだ。俺が間違ってた。アンタたちの勝ちだ。(※体を起こしながら)もうナンボでも、焼くなり煮るなり好きにしてくれ。大幅減俸だろうが何だろうが、受け入れる。俺の負けだ。相撲の話で悪いけど、だいたい幕内力士が幕下に落ちると、進退を決意するもんだ。今、リング上で、何かふと、俺の中で糸が切れたような気がした。俺も自分自身の進退、自分自身に問いたいと思う。どうせ、どうせもう試合も組まれることはねえだろうし、組まれたって出ねえけどさ。(※痛そうに声を上げながら立ち上がって)ボルチン、お前だったらプロレス界の大の里になれる。優勝するんだぞ。俺ら3人倒して行ったんだから。優勝するんだぞ。お前ならできる。ホンモンだ。ひとまず、『G1 CLIMAX』に出てたタイチを応援してくれたたくさんの人たち、どうもありがとうございました(※と、深々と頭を下げる)。ひとまず、『G1 CLIMAX』に出てたタイチはこれで終わり。あとはしばらく休んで、ゆっくり考えたいと思います。ありがとうございました」

プロ格 情報局