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7/12【新日本】フェニックス・スプラッシュ封印宣言、“新生・飯伏"で2年ぶりG1へ 千葉県内で公開練習

 2年ぶり3度目のG1 CLIMAX出場を控える飯伏幸太が12日、千葉県内で練習を公開。必殺技であるフェニックス・スプラッシュを封印する考えを明かし、“新生"飯伏として真夏の祭典に臨む覚悟を示した。

 初めて“フリー"としての出場となる今G1。発表時には驚きの大歓声が起こった。間違いなく今回は“目玉"のひとりとしての参戦となる。

 開幕5日前となったこの日は、筋トレと受け身、ロープワーク、スワンダイブなどを混ぜ合わせた飯伏流のサーキット型のトレーニングを行った。過去の過酷連戦を教訓として“回復力"にテーマを置いたメニュー。「去年からは月イチぐらいでしか試合をやってない。そうすると試合の前に焦って練習をしてしまうので。それだと試合の日に凄い疲れてしまう」ことも学んだだけに、疲労のピークを5日前に持ってきた形でもあった。「現段階のコンディションは“疲れてる"っていう状態ですね。一番疲れてると思います。5日前にこの状態なら、あとは回復させて17日にはベストな状態になる」と話した。

 昨年3月に新日本とDDTの“2団体所属"を解消してフリーに転向。IGFやWWEにも参戦し“飯伏プロレス研究所"として世界じゅうのあらゆるマットで自らの幅を広げてきた。「自分が(新日本を離れてから)やってきたことを“ゼロ"として数えている人もいる。そこはちょっと悔しい。自分が(新日本を退団して)1年半とか2年で何もやって無かったら、そう思われても仕方ないと思うんですけど、自分は自分でいろいろやってきた」と飯伏は強調した。

 それだけに1年半の変化を今G1に込めて、「過去を突き破った」飯伏をみせるのが大きなテーマとなる。それを単純に知らしめる方法のひとつが“フェニックス・スプラッシュの封印"だ。

 これまで多くの大技を編み出してきた飯伏ではあるが、デビューから一貫して使い続けてきたのが不死鳥弾。「結局アレがあるせいで新しい技がフェニックス・スプラッシュを超えないんですよ。だから新しい技で勝ちを取れなくなってる」と代名詞技を封じて自らを追い込む構えを示した。

 無論、新たな動きについても“研究"を重ねているが、「何も思いつかないんですよ。1ヶ月くらい。考えついた技っていうのは全部誰かやってるんですよ。調べ尽くしてしまって。思いついたら『誰かやってないかな?』って調べてしまうと、だいたい見つかる…」とこぼした。それだけに「誰かがやった技を使い直すのもいい」と視野を広げ、「何か新しい技でフォールが取れればいい」と見据えた。

 まずは開幕戦となる7・16札幌大会。初戦からいきなり優勝候補の内藤哲也と激突する。「やっぱり内藤戦は…負けられない。正直、内容もそうですけど、シングルマッチでも自分が勝ち越してるはずなので。同い年だし。いろいろ負けられない部分がある。そこ以外はまだ何も考えてない。とりあえず初日。初日を乗り切らないと何も見えてこない」と話した。新日本ファンが納得する“新生・飯伏"をみせるべく、現在の心境を「追い込まれてる」とも表現した。ゴールデンスターがいかなる変化をみせるのか…も今G1の見どころのひとつとなる。


【公開練習後の飯伏】
――開幕5日前となった現在のコンディションは?

▼飯伏「現段階のコンディションは“疲れてる"っていう状態ですね。一番疲れてると思います。5日前にこの状態なら、あとは回復させて17日にはベストな状態になると思います」

――公開練習を終えて?

▼飯伏「いつも通りキツかったなと。でも…新技はあきらめてないんで。今日じゅうに新技を…」

――いつも今日のようなメニューを?

▼飯伏「そうですね。動いてる時間は1時間半くらい。息を上げるトレーニングはしないほうがいい。回復させないとダメだということが分かったので。常に疲労状態で試合をやっていたような感じだったので。去年からは月イチぐらいでしか試合をやってない。そうすると試合の前に焦って練習をしてしまうので。それだと試合の日に凄い疲れてしまう。なのでその配分というか、体調の持っていき方は何となく分かってきたかな…とは思っていますけど、正直今やってることは17日に向けて“だけ"なので、その後のことは考えてないです」

――2年ぶり3回目の出場となるG1に向けて?

▼飯伏「最初に出た時は“初の挑戦"っていう感じで何のプレッシャーも無かったし、キツさも分かってなかったんで。正直今思うと、4年前の初めて出たG1は今よりも多少気持ち的にはラクだったかなと。2回目からいろいろ分かってくるんで。2回目の時はキツかったし、キツい以外の記憶があんまりない。今回はその時よりもプレッシャーは感じてるし、試合数も(ここ最近は)やってきてない。その辺が怖い部分がありますけど、ひとつ自分が言いたいのは…自分が(新日本を離れてから)やってきたことを“ゼロ"として数えている人もいる。そこはちょっと悔しい。自分が(新日本を退団して)1年半とか2年で何もやって無かったら、そう思われても仕方ないと思うんですけど、自分は自分でいろいろやってきたんで。その部分が少しでも出ればいいかなと思います」

――開幕戦の内藤戦に向けて?

▼飯伏「やっぱり内藤戦は…負けられない。正直、内容もそうですけど、シングルマッチでも自分が勝ち越してるはずなので。同い年だし。いろいろ負けられない部分がある。そこ以外はまだ何も考えてない。とりあえず初日。初日を乗り切らないと何も見えてこない」

――楽しみにしている公式戦のカードは?

▼飯伏「やっぱり棚橋さん。棚橋さんともシングルマッチをやるのも2回目。自分でも期待してるんで。棚橋さんを尊敬している部分もあって、今もそうなんですけど、ちょっと最近なんか…失速というか、存在感が薄くなってきてる部分があったと思うんで。でも棚橋さんは棚橋さんで絶対何かやってきてくれると思うんで、それは楽しみですね。あとは結構負けてる人がいるんで、その人たちにリベンジしたいのもあるし。あと自分が“新日本プロレスの新日本プロレス"をどこまでできるか。そこはまだ分からないんで、勘を戻したいっていうのはありますね。ここ2年くらいで相当変わったと思うんで」

――その棚橋戦の舞台は鹿児島だが?

▼飯伏「地元が鹿児島なので、ちょっと“ホーム"になる部分はあるのかなと。別にならないとしても全力でいきたいですね。そこ(地元)に関してはそこまで考えてないですね、フラットにいきたいですね」

――先ほど新技と言っていたが、どんなイメージがある?

▼飯伏「いろいろ考えたんですけど、何も思いつかないんですよ。1ヶ月くらい。考えついた技っていうのは全部誰かやってるんですよ。調べ尽くしてしまって。思いついたら『誰かやってないかな?』って調べてしまうと、だいたい見つかる…。でも誰かがやった技を使い直すのもいいのかなと」

――開幕までには何かしら新しいモノを?

▼飯伏「そうですね。何か新しい技でフォールが取れればいいかなと。あとですね、フェニックス・スプラッシュ。封印しようと思っていて」

――なぜ?

▼飯伏「デビュー戦から13年くらい使い続けてきて、結局アレがあるせいで新しい技がフェニックス・スプラッシュを超えないんですよ。だから新しい技で勝ちを取れなくなってる。自分が13年間必殺技が変わらなかったのはそこもあるのかなと。それだけフェニックス・スプラッシュっていうのが大きすぎるものなんだと思います」

――過去の自分自身を突き破るのも今G1のテーマになる?

▼飯伏「そうですね。すべてにおいて突き破るしかない。それしかない。だから追い込まれてます」

――フリーとしてG1に出るからこそできることは?

▼飯伏「自由度は誰よりもあると思うんで。ただその自由がどういう自由なのかっていうところですね。試合でも自分は結構自由にやってきたんですけど、そこの面でも自由な試合展開が生まれると思う。新しい要素も去年の(WWE)のCWCっていうトーナメントや、イギリスに行ったりして、自分なりにやってきたものがあるので。そこを加味すれば新しい自分なのかな、と思いますね」

――ケニー・オメガの存在については?

▼飯伏「自分が決勝まで行って、ケニーも決勝まで上がってきたら試合できるのかなと。ケニーの活躍を見てれば(決勝に)来そうな感じはかなりしてますね。新日本プロレスだと僕が2年くらい遅れをとってる。そこがどう出るか。別に全然言い訳とかではなくて。そこも楽しみですね」

――1年半くらい新日本に上がっていないが、その期間の新日本をどう見ていた?

▼飯伏「去年のG1決勝は観にいきましたね。生で。10月の両国も3月の大田区、5月の博多と鹿児島、6月の大阪城ホールは観にいきました」

――違和感なく入っていけそう?

▼飯伏「いや、観るのとやるのはやっぱり違うので。今やってるトレーニングっていうのもプロレス的な技術じゃなくて、筋肉などの回復力を早くするトレーニングをやってる。そこが自分の中で一番怖いところ。それによって出せる技、出せない技が出てくるし、そこが不安ですね。それによっては全敗してしまう可能性もある。でも自分なりにやってきた2年間がある。逆に全勝する可能性もある。そこは分からないです」

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