【新日本/NOAH】早くも全面対抗戦ムード、新日本×ノアの全面遭遇が電撃決定 コロナ打破を“プロレスの力"で後押し 2021/11/20

 新日本とノアが再び全面遭遇することが電撃決定した。来年初頭の新日本1・8横浜アリーナ大会にノア勢が参戦することが発表され、早くも全面対抗戦ムードに包まれた。

 来年創立50周年イヤーを迎える新日本は「ドリームマッチの実現」も予告していたが、その“第1弾"としていきなりノア勢の大挙参戦が決まった。新日本とノアの遭遇は約5年ぶり。2016年末までは活発に交流していたものの、ノア側が新体制に移行したのを境に距離が生まれていた。

 20日に都内で開かれた会見には、新日本の大張高己社長、ノアを統括するCyberFightの武田有弘取締役、棚橋弘至、清宮海斗両選手が出席。

 一大テーマは“プロレスの力"で、コロナ禍から立ち上がる世の中にメッセージを送ること。会見で大張社長は「コロナ禍の1年半以上、他団体の皆様と同じ方向を向いて、規制緩和などを各省庁にお願いしてまいりました。その中で脱コロナとなる2022年に向けて“プロレスの力"で皆様が夢を持って、元気が出るような年にしたいという思いがノアさんと合致しました。日本の戦後から立ち上がる力になってきたのがプロレス。今こそプロレスの真価を発揮する時。ファンの皆様がコロナから立ち上がるための心の原動力になりたい」とドリームマッチ実現の経緯と目的を説明した。

 武田取締役も「プロレスの力で世の中の閉塞感を打ち破るような大会にしたいと思います」と同意。ツイッターの大会ハッシュタグには「#プロレスのチカラ」が設定され、大会収益の一部も日本赤十字社を通じて医療従事者向けに寄付される。また、大会の模様はライブでは『ABEMA』のペイ・パー・ビュー(PPV)形式で独占配信。『新日本プロレスワールド』『WRESTLE UNIVERSE』では1週間後にそれぞれ配信される。

 “対抗戦"となるのか“交流戦"となるのか。気になるカードに関しては「新日本、ノアの選手にさまざまなバックグラウンド、因縁がある。選手それぞれが戦いたいのか、組みたいのか、選手それぞれの意向を確認して組み上げていきたい。せっかくなので(新日本のみ、ノアのみではなく)2団体が交わるようなものをみせたい」と大張社長は説明。ただ、試合数などの規模感に関しては「通常の興行と比べて選手が倍近くになるので、それ相応のカードのボリュームになると思います」との見通しを示した。

 会見ではノアの清宮が先陣を切って“対抗戦"を主張。「個人的にはやるなら、対抗戦しかないんじゃないかと思っています。世間としては“日本のプロレス=新日本プロレス、業界一位"の認識になっている。正直俺はその世間の認識にめちゃくちゃムカついてます。リング上はノアのプロレスが一番だと思ってます。新日本より“劣ってる"とか“下だ"とかそういうのは覆していきたいと思います」と決闘状を叩きつけた。

 昨年ノアの配信マッチ上で突じょ「レインメーカーを体感したい」と発言したこともあった。「俺がオカダ・カズチカとやりたいと言った時、さんざん怒られました。あれから1年半。俺はやっぱりレインメーカーとやらせていただきたい」と改めて希望。「時代はこっちに近づいてきてる足音が聞こえるんで。俺が世界を変える。新日本にも新しい景色が見えるんじゃないですか? ノアと対抗戦をやって、やってしまった…と新日本プロレスに後悔させますよ」と言ってのけた。

 また“ノア側"として参戦する武藤敬司もVTR内で「世界中のトップといわれる強豪とやってきたけど、俺はオカダっていうのを知らないんだよ。オカダとやれば、また一つ俺のキャリアの(1ページに)なかに加わるからな。自信はあるよ。ノアのファンには武藤敬司がノア所属で良かったなって思わせるような試合をしますよ」とオカダとの対戦を見据えた。

 ただ、当のオカダはVTR内で、ノア勢の参戦を「正直、なにも感じてない。どの選手が活躍してるのか、誰がチャンピオンかも分からない。オリンピックやってる人が近所でやってる運動会を気にしないじゃないですか。それぐらい差が開いてる」と“レインメーカー節"全開でバッサリ。清宮についても「やべーヤツが出てきた…とはなってない」、武藤についても「素晴らしいレスラーだったんじゃないかと。だっ“た"ですよ」と笑い飛ばした。

 IWGP世界ヘビー級王者の鷹木信悟、GHCヘビー級王者の中嶋勝彦もVTRインタビューに登場。鷹木は「俺はウェルカム。これをただの交流戦にするか対抗戦にするかはノア次第。クオリティは間違いなく新日本の上。気になるのは丸藤正道と中嶋勝彦。中嶋にはシングルマッチで2回負けてるから」と具体名を上げ、中嶋は「新日本とノアが対抗するんだから。仲良しこよしじゃない。つぶしあいみたいなもんでしょう」と対抗戦を主張。具体名は挙げなかったが「やってみたい相手? おいしい相手かな? 腐ってるのは好きじゃない。まずいものは好きじゃない。俺の口にあうものを用意してくださいよ、新日本プロレスさん」とリクエストした。

 そして会見に出席した棚橋も“対抗戦"を希望。「やるからには全試合、新日本vsノアっていうのが、選手としての希望です。そこで結果を出しますし、新日本は数が多いので、対抗戦に誰が名乗りを上げるのか。そういう競争も生まれてくるんじゃないかと思います」と話した。自身のカードについては、武藤や丸藤の名前を出しつつ「ノアを代表するような、看板を背負ってるような選手と戦いたい」と話した。あくまで選手の希望を汲みながらカードは編成される見通しだが、早くも“全面対抗戦"の雲行きが漂い始めた。

【会見の模様】
▼新日本・大張社長「インターネット中継をご覧の皆様、そして、ご来場の報道関係の皆様こんにちは。新日本プロレスの大張でございます。本日は来年1月8日土曜日に開催の横浜アリーナ大会に関して発表をさせていただきます。今回のレッスルキングダムは3大会ございます。1・4、そして1・5。こちらは連続の開催となりますので、いつもご覧いただいている1・4、1・5をご期待いただけると思います。ですが、3つ目の横浜アリーナ大会はいったいどうなるんだろうと楽しみに思われていたと思いますが、これは通常の新日本の興行とは異なるものとなります。先日の50周年施策発表会見におきまして、私の方からお約束しましたドリームマッチの実現、第1弾となります。コロナ禍も1年半以上になりますでしょうか。他団体の皆様と同じ方向を向いて規制緩和、そういったことについてですね、各省庁様と対応をさせていただいておりました。その過程で来年は脱コロナに向けて、このプロレスの力で皆様が夢をもって、元気が出るような、そんな年になるように貢献したいという思いがこのたびノアさんと合致をいたしました。ノアさんに1・8横浜アリーナ大会へ参戦いただきます。戦後間もなくから70年にわたり、人々を勇気づけて、そして立ち上がる支えになってきたのが、この日本のプロレスです。今こそプロレスの真価の発揮時だと思います。1・8、この2団体が交わることによって発せられるプロレスの力をもって、ファンの皆様がコロナ禍から立ち上がる心の原動力になりたいと思っています。そしてプロレス界はコロナ禍のずっと前から様々な形で医療従事者の方々にお世話になってきました。ですので、今大会の収益の一部を日本赤十字社様に寄付をさせていただいて、新型コロナ対策をはじめとした命を救う各種活動にお役立ていただきたいと思っております。私からは以上です」

▼ノア武田取締役「本日はお集まりいただき、ありがとうございます。また今大会の実現に向けてご尽力いただいた皆様、感謝いたします。今、大張社長がおっしゃったことが今大会に関するすべてでございます。プロレスの力で世の中の閉塞感を打ち破るような大会にしたいと思いますので、皆様よろしくお願いします」

――放送、配信について

▼大張社長「この大会をお楽しみいただく方法をお伝えします。3つございます。一つ目は、明日一般発売になりますチケットをお買い求めいただきまして、当日、横浜アリーナにお越しいただく方法です。二つ目はライブ配信となります。こちらは弊社の長年のパートナーであるテレビ朝日さんの関連会社であるABEMA TV様にてPPVを行っていただきます。こちらも明日発売となります。3つ目は新日本プロレスワールドとなります。こちらは1・8の1週間後の後日配信という形を予定しております」

▼武田取締役「サイバーファイトが運営しておりますWRESTLE UNIVERSE、こちらも新日本プロレスワールド様と同じ1週間後に配信いたしますので、よろしくお願いします」

※清宮、棚橋登壇後、選手コメントVTR上映

▼鷹木信悟「純粋に面白そうだなと。俺はやっぱり常に刺激を求めてるから。もちろん新日本の中でも様々な刺激があるけど、外から来る刺激って違うからね。これをただの交流戦にするか対抗戦にするかは、ハッキリ言ってノア次第。クオリティーは間違いなく新日本の方が上だろうね。そこはしっかり気合を入れてノアさんの方は喧嘩売ってきてほしいよね。そしたら俺の魂も燃えて暴れ狂うことができるから。まぁ楽しみよ。(ノアで気になる選手は?)二人ぐらい名前が頭に浮かんだけど、一人は絡んだことあるけど丸藤正道。もう一人は中嶋勝彦。同年デビューでシングルマッチで過去2回やって2回とも負けてるんで、俺としてはリベンジのチャンス狙ってるからね」

▼中嶋勝彦「新日本プロレスとプロレスリング・ノアが対抗するんだから、仲良しこよしじゃないよね。もう言ったって、潰し合いのようなもんでしょう。新日本プロレスは業界ナンバー1かもしれないけど、ノアはプロレスナンバー1だと思ってるから。(現在の新日本について)全然見ないね。誰がチャンピオンなの? あぁ鷹木選手。やってみたい相手? そうだなぁ。おいしい相手かな。腐ってるものは好きじゃない。まずいものも好きじゃない。俺の口に合うものを用意してくださいよ、新日本プロレスさん」

▼オカダ・カズチカ「ま、正直、何も感じてないですね。あ、そうなんだぐらいしか思わなかったですし、そんだけ脅威を感じれば気合入れなきゃいけないなとか、絶対負けられないなとか思うと思うんですけど、どの選手が活躍してるか本当に知らないですし、誰がチャンピオンかも知らないですし。オリンピック出てる人たちが近所でやってる高校の話とか知らないでしょ? 誰が活躍してるかわからないでしょってぐらい、僕はそれぐらい差が開いてると思いますし、それぐらい知らないですね。興味がない(笑) (2020年5月に清宮がオカダ選手の名前を出していたことについて)せっかく出したのに、もっと言い続けたらよかったのになって思いましたけどね。それから言わなくなってしまったじゃないですか。まぁ清宮選手もそこまでの選手なのかなって。ちょっと残念な感じがしましたね。ノアで活躍してるのか、してないのかわからないですけど、やべえヤツが出てきたっていうふうにはなってないですからね。(武藤について)武藤さん入団してるんですか? 素晴らしいレスラーだったんじゃないかなと。“だった"ですよ。過去形ですね」

▼武藤敬司「対抗戦はうれしいですよ。まだ現時点では業界のトップは新日本なんだろうな、きっと。ただ、俺もプロレスの長いキャリアある中でさ、俺の一つの自慢というのはさ、世界中のトップと言われる強豪といろいろやりましたからね。ハルク・ホーガンしかり、リック・フレアーしかり、スティングしかり、アントニオ猪木しかり、天龍、長州。俺はオカダってのは知らないんだよ。一応トップだからな。オカダともしやる機会があったら、まだわかんないけど、また一つ俺のキャリアに加わるからな。ただ、自信はあるよ。ノアのファンにはね、武藤敬司、ノア所属でよかったなというふうに思わせるような試合はしますよ」


▼清宮「ご紹介いただきましたプロレスリング・ノアの清宮海斗です。本日はお集まりいただき、ありがとうございます。世の中が難しい状況続いてる中で、プロレス業界は世の中の先頭に立っていきます。両団体が交流戦なのか対抗戦なのか、わからないんですが、この決断をしてくれた新日本プロレスさん、ノアに感謝してます。個人的には、やるなら対抗戦しかないんじゃないかと。世間に日本のプロレス=新日本プロレス。業界1位の認識になってる。正直、俺は世間の認識にめちゃくちゃムカついてる。リング上はノアのプロレスが一番だと思ってます。新日本プロレスの下だとか、劣ってるとか、そういうものは覆していきたい。俺がオカダ・カズチカとやりたいと言った時、散々、怒られました。あれから1年半。俺はやっぱりレインメーカーとやらせていただきたい。時代がこっちに近づいてきてる足音が聞こえるんです。まぁ、見ててください。俺が世界を変えるんで。新日本プロレスには今まで見たことない新しい景色が見えるんじゃないですか。ノアと対抗戦して残念だった、やってしまったと新日本プロレスに後悔させてやりますよ」

▼棚橋「新日本プロレス、100年に一人の逸材、棚橋弘至です。この話を聞いたときに新日本プロレスの選手は燃えてくるだろうなと。ここ何年か新日本内の戦いがずっと続いてましたので、選手の実力もかなり上がってるので、それを他団体の選手と戦うことによって、しっかり選手の成長を証明できる。そしてファンの方にとってはワクワクするような状況が生まれると思うんで、大いに期待してほしいと思います。交流戦か対抗戦かまだ決定ではないということなんですけど、これはやるからには全試合、新日本プロレスvsノアというのが選手としての希望ですね。そこでね、しっかり結果を出したいし、出しますし、新日本プロレスの選手の方が数が多いんで、その対抗戦に誰が、どの選手が名乗りを上げるのか。1月8日まで時間もあまりないですけども、新日本プロレスの中の、俺が出る、いや俺が出る。そういう競争も生まれてくるんじゃないかなと思います。とても楽しみです」

――ノアで気になっている選手、戦ってみたい選手はいる?

▼棚橋「武藤さんと東京ドームでシングルマッチを行ったのが2009年。あれから干支がひと回りして12年経って、なお益々盛んな武藤さんとかね。あとは丸藤選手とは何回か試合してますけど、新日本プロレスでいろんなベルトがあって多くのチャンピオンがいますけど、僕としてはノアを代表するような、看板を背負ってる選手と戦いたいです」

――交流戦か対抗戦か現時点ではどのように考えている?

▼大張社長「私の方から説明します。まだカード編成については未決定となっております。新日本プロレスの選手、それからノアの選手、様々なバックグラウンドがあり、そして因縁もある選手もいるんではないかなと思います。ですから選手それぞれが戦いたいのか組みたいのか、そういったところは選手それぞれの意向を確認して、これから汲み上げていきたいと思います」

――当日の全試合数はどのぐらいになりそう?

▼大張社長「先ほど申し上げました通り、カード編成は決まってません。ですが、通常1団体でやっているときのボリュームは、今回は選手が倍近くになると思いますから、それ相応のカードのボリュームが必要となってくると思います」

――すべてが対抗戦になる?

▼大張社長「そこもまだ決定はしていませんが、せっかくなので、なるべくこの2団体が交わるような試合を多くお見せしたいと思います」


【新日本】1/8(土)神奈川・横浜アリーナ『WRESTLE KINGDOM 16 in 横浜アリーナ』15:00開場、17:00開始


☆ABEMA PPV ONLINE LIVE『WRESTLE KINGDOM「新日本プロレス vs プロレスリング ・ノア」』配信概要

[配信日時]
2022年1月8日(土)17時※開場は16時30分〜
※配信時間は前後する可能性がございます。予めご了承ください

[見逃し配信期間]
2022年1月8日(土)番組終了後〜 2022年1月21日(金)23時59分まで

[視聴料金]
▼通常決済
ブラウザ決済:ABEMAコイン3,300コイン(3,960円相当)

▼アプリ決済:ABEMAコイン3,630コイン(4,356円相当)
※ABEMAアプリでご購入の方は別途手数料としてABEMAコイン330コイン(396円相当)がかかります。
▼「ABEMAプレミアム」会員限定割引対象のチケット
ブラウザ決済:ABEMAコイン3,000コイン(3,600円相当)
アプリ決済:ABEMAコイン3,300コイン(3,960円相当)
※ABEMAアプリでご購入の方は別途手数料としてABEMAコイン300コイン(360円相当)がかかります。

[販売期間]
2021年11月21日(日)12時00分〜2022年1月13日(木)23時59分まで