プロレス/格闘技DX

　『D王 GRAND PRIX 2022 in Osaka』が12日、エディオンアリーナ大阪第2競技場で行われ、KO-D無差別級王者・樋口和貞がまさかの丸め込みでMAOを破って2勝目。納谷幸男は元DDT UNIVERSAL王者クリス・ブルックスを破る番狂わせをやってのけた。

　KO-D王者としてD王GPに出場している樋口はここまで2戦を消化して1勝1分と負けなし。3戦目となったこの日はMAOと対決した。

　昨年のD王でMAOに敗れている樋口にとって雪辱戦。ドロップキックによる奇襲で機先を制された樋口はラ・ケブラーダを被弾し、エセ骨法仕込みの洗濯バサミで絞め上げられた。これを耐えてかんぬきスープレックス、串刺しラリアット、アバランシュホールドの猛反撃に出たものの、再び洗濯バサミに捕まった。

　何とかロープに逃れた樋口は、旋風脚を連発するMAOをブレーンクローで絞め上げた。MAOが首固めで丸め込み、大阪臨海アッパーを連発したが、ラ・マヒストラルを阻止した樋口はよもやのジャパニーズ・レッグロールクラッチで丸め込んで3カウントを奪った。

　樋口が珍しい丸め込みでMAOを破って2勝目。勝ち点を5に伸ばした。「MAOはクセ者だった。ただこちらも隠しているものもある。今回ばかりは一つだけMAOの上にいけた」と胸を張った樋口の4戦目は11・13京都大会のクリス戦。「クリスは強敵。去年も京都でやったけど、去年のリベンジはさせない」と2年連続勝利を予告してみせた。

　一方、MAOは1勝3敗で勝ち点2止まり。最終公式戦を前に脱落が決まってしまった。それでも「今年のD王はどう頑張っても上がれないんですけど、急に尿路結石、盲腸とかになるかもしれない。MAOが暇だから、MAOが決勝でいいんじゃないってなるかもしれない」とあきらめないMAOは「明日(11・13京都)の火野裕士戦、絶対に勝ちてぇなぁ。こういうとこで勝てたらおいしい。優勝の望みは捨ててない」と大物食いを見据えた。

　第3試合では1勝1敗・勝ち点2で並ぶクリスと納谷が星を潰し合った。奇襲を仕掛けたクリスはいきなりプレイング・マンティスボムを決め、トペを敢行。ペースを握るとダイビング・フットスタンプ、変型卍固めの猛攻に出た。

　納谷も雪崩式ブレーンバスターで豪快に投げ飛ばして反撃を開始。クリスのチョップと納谷のエルボーのラリーに突入し、クリスが張り手を連発しても、納谷はニーリフトを叩き込んで流れを引き寄せた。立ち上がれないクリスに再びヒザをぶち込むと、チョークスラムで追い討ち。最後はバックドロップでぶん投げて3カウントを奪った。

　実績で勝るクリスから殊勲の白星を挙げた納谷が2勝目を挙げ、白星先行とした。「強いクリスに勝てたのは自信になる。俺は一番下にいるんで。1勝1勝を積み重ねて、D王まだまだチャンスあるんで、優勝を目指してやっていくしかない」と誓う納谷の次戦は11・13京都大会のKANON戦。「次のKANON。俺を道連れにしてやるって言ってるらしいけど、道連れにされねぇよ! お前を蹴落として上に行ってやる。明日楽しみにしとけ」と通告した。

　この日の大阪大会を終えて、Bブロックは樋口と火野が5点で首位タイ。この二人を4点の納谷、2点のクリスが追う状況となっている。