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6/9【全日本】大型新人・斉藤兄弟がデビュー 敗戦も相撲殺法&双子連係で奮闘

『2021 DYNAMITE SERIES』東京・後楽園ホール(2021年6月9日)
斉藤兄弟 ジュン&レイ デビュー戦 ○大森隆男&本田竜輝vs斉藤ジュン&斉藤レイ×

 大型新人・ジュン&レイの斉藤兄弟が聖地・後楽園でデビュー。大森&本田に敗れたものの、大相撲殺法や兄弟連係で奮闘した。

 斉藤兄弟は昨年12・13後楽園大会における公開入門テストに合格して全日本入り。1986年12月19日、宮城県角田市出身の双子で、ともに大相撲・出羽海部屋に8年間在籍した。兄・ジュンが193cm、弟・レイが192cmと大型の二人がこの日、初マットを踏んだ。

 舞台が5・16大田区から後楽園に、相手が中之上靖文&関本大介から大森&本田にそれぞれ変更となったものの、大相撲の経験もあって二人に緊張の色はなし。ともに序盤から基本技で食らいつき、弟・レイが防戦一方に追い込まれても、本田との胸板へのハンマーパンチ合戦を制して突破口を開いた。

 兄・ジュンは本田にショルダータックルをぶちかまし、すくい投げを決めると、突っ張りでコーナーまで電車道で押し込む。レイも大森相手に打撃戦で渡り合い、ショルダータックルで突進。さらにダブルタックルの兄弟連係を決めると、レイがサマーソルトドロップを放って攻め立てた。

 だが、勝負をかけた兄弟でのダブルチョークスラムは決められず。それでもレイがガムシャラにハンマーパンチを連打したものの、大森のバックドロップで動きを止められると、逆エビ固めに捕まってギブアップした。

 奮闘むなしく斉藤兄弟の初陣は敗戦に終わった。大きな拍手で祝福される中、四方に向かって一礼してからデビュー戦のリングを降りた二人。バックステージでは悔しさを噛み締めたものの、レイが「負けはしましたけど、素直な気持ち、楽しかったです」と話したように、ともに充実感を味わえたようだ。

 一方で「当たり負けとかはしてなかったと思うんですけど、やろうとしていたことが上手く止められたという箇所が何回もあったので。それはこれからの課題」と自覚するように、まだまだ課題は山積み。それをこれから試合経験を重ねることで一つ一つ克服していくのみだ。

 「とにかく力強いレスラーを目指したいです。とにかく今は一番でも多く勝てるように、試合に取り組みたい」と意気込む兄・ジュンはこの日、不発に終わったダブルチョークスラムに磨きをかける構え。弟・レイも「あんまり今はいないタイプだと思うんで、昔のガイジンレスラーみたいに、これから体をどんどん大きくして。そういったことをいろいろやりたい」と理想のレスラー像を描き、「まだデビューしたばっかりですけど、のちのちはトップの先輩方にしっかり対抗できるようになっていきたい」と誓っていた。

【試合後のジュン&レイ】
――リングに上がった感想は?

▼ジュン「リングに上がった感想は、最高に気持ちよかったです」

▼レイ「自分も同じです。相撲取り以来だったので、人前にこうやって立って何かをやるのは。緊張よりも嬉しい気持ちのほうが強かったです」

――今の自分の持っている力を出せた?

▼ジュン「いや、全部出せたかと言うと、全部は出し切れてないんじゃないかなと思います」

▼レイ「当たり負けとかはしてなかったと思うんですけど、やろうとしていたことが上手く止められたという箇所が何回もあったので。それはこれからの課題だと思います」

――ダブルショルダータックルなど連係も出たが、考えていた?

▼ジュン「そうですね。やっぱり長年相撲をやっていたので、タックルするんだったら、2人で一緒にタックルをしようというのはずっと考えていました」

▼レイ「本当はもっといろいろやりたいことがあったんですけど、そこは上手く出せないで終わりました」

――今日からプロレスラーとして出発したが、それぞれどんなレスラー像を目指していきたい?

▼ジュン「とにかく力強いレスラーを目指したいです。今、体重は相撲をやっていた時に比べたら少し落としたんですけど、全日本らしい選手みたいに、体重をまた少しずつ増やしていって、とにかくスケールの大きいプロレスができるようなレスラーになりたいと思います」

▼レイ「自分はあんまり器用なことができるタイプじゃないと思うんで、これからたくさんプロレスを勉強して。あとはあんまり今はいないタイプだと思うんで、昔のガイジンレスラーみたいに、これから体をどんどん大きくして。そういったことをいろいろやりたいと思います」

――当分は初勝利が目標になると思うが、その先に見据えている目標は?

▼ジュン「とにかく今は一番でも多く勝てるように、試合に取り組みたいんですけど、今日の試合で2人でチョークスラムを決めようとしたところがあったと思うんですけど、あれが決まっていたら、またちょっと違う結果になっていたんじゃないかなと思うんで。次はバッチリ決めたいと思います」

▼レイ「まだデビューしたばっかりですけど、のちのちはトップの先輩方にしっかり対抗できるようになっていきたいです」

――お客さんに見られているのは慣れている?

▼レイ「正直、そこまで緊張しなかったです」

▼ジュン「もうちょっと緊張するのかなとは思っていたんですけど、実際お客さんの前に立ってみると、そこまでは緊張しませんでした」

――土俵での経験が活きた?

▼ジュン「そうですね」

▼レイ「そう思います。8年間相撲をやっていたんで。でも、プロレスは、まあ、負けはしましたけど、素直な気持ち、楽しかったです」

▼ジュン「楽しかったな」

▼レイ「楽しかったです。ありがとうございました」

▼ジュン「ありがとうございました」

▼レイ「次、頑張ります」

【試合後の大森&本多】
▼本田「ありがとうございました。今日、僕は初めてデビュー戦の相手を務めさせていただいたんですけど、やっぱりあの2人は普通の新人とは違うし、大型新人であって、力も体も体力も何もかもすごかったです」

▼大森「桁外れだな、おい」

▼本田「でも、僕も全日本に入って、いつまでも負けているわけにはいかないので。しっかり追いつかれないように、僕は全日本のトップを狙っていきます。今日はありがとうございました」

▼大森「ありがとう。超大型特級新人だな、おい。桁違いだよ。デビュー戦? あんなデカくて、パワーがあって、オマケにルックスもいいときてるじゃねえかよ。あんなのいねえよ。なかなかやるじゃねえか。だけど、ここだけの話だけど、ジュンとレイ、俺はいまだにどっちかわからねえな」

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