12/16【全日本】岩本が全日本マットに別れ 所属ラストマッチでジュニア勢と熱闘
『AJP Prime Night 2021』東京・後楽園ホール(2021年12月16日)
岩本煌史所属ラストマッチ ○青柳亮生&ライジングHAYATOvs岩本煌史&ブラックめんそーれ×
岩本が所属ラストマッチでジュニア勢と熱闘を展開し、全日本マットに別れを告げた。
岩本は2012年に名古屋を拠点とするスポルティーバでデビュー。2016年から全日本に参戦し、翌2017年1月に入団した。全日本ジュニアのエースとして活躍してきたが、昨年30歳という区切りを迎えたことで、全日本を退団するとともに、2022年から一時的にリングを離れる決断をした。
5年間在籍した全日本でのラストマッチは、岩本の希望でめんそーれと組み、亮生&HAYATOと対戦するジュニア勢でのタッグ戦となった。岩本は先発を買って出ると、亮生とHAYATOの思いを真っ向から受け止めて、ジュニアらしいスピーディな先制争いを展開。2人を同時に相手にした場面では、一本背負いやニーアッパーなど得意技を駆使して返り討ちにしてみせた。
岩本の代名詞的な必殺技である孤高の芸術こそ披露できなかったが、終盤にはドラゴンスープレックスでめんそーれを援護射撃。しかし、最後はHAYATOのスワンダイブ式プランチャを浴びて場外に足止めされると、めんそーれが亮生のファイヤーバードスプラッシュに沈み、ラストマッチで勝利は飾れなかった。
「ありがとうございました、なんて言いません。僕はこれからの全日本プロレスジュニアを見ています。まだ何にも持ってないですけど、僕に任せてください」(亮生)、「岩本煌史というレスラーの最後の相手に選ばれたのは偶然じゃない。運命だと信じてます。岩本さんまた会いましょう」(HAYATO)と今後の全日本ジュニアを担う2人の言葉を受け止めた岩本は、マイクを持つと「亮生もHAYATOも最後の対戦相手になってくれてありがとう。めんそーれさんも僕のパートナーになってくださってありがとうございました。欲を言えば、もっともっとまだまだやりたい人がいますけど、この2人が対戦相手でよかったし、めんそーれさんが最後のパートナーで、楽しくプロレスをすることができました」と感謝の意を表した。
さらに、「この全日本プロレスに集まってくださった皆さん、応援してくれた方もそうでない方もたぶんいると思いますけど、その誰一人が欠けたとしても、今の僕は絶対ないと思います。全日本プロレスに5年間所属させていただいて、本当にたくさんの経験をさせていただきました。5年間ありがとうございました」と観客にもメッセージを伝えると、深々と頭を下げてリングを降りた。
リング上で「今日をもってプロレスラーとしてのリング上での活動は文字通り一時休業とさせていただきます。これで来年から他団体に上がるとか、どっかに行くとか、そういうのは本当にないので。本当に休業しますので、リング上でお会いするのはいつかわかりません」と語ったように、2022年からは一旦リングを離れることになるが、「僕自身の辿り着けなかった目標、そこを目指すために、来年に向けて僕は今動いているので。その詳細は必ず明確化して、わかるようにしていくので。それは続報をお待ちいただければと思ってます」と今後の動向はSNSなどを通じてファンにしっかりと伝えていく予定だ。
休業期間は未定だが、「全日本プロレスのリングも、亮生も、HAYATOも、ブラックめんそーれ選手も、気にして見ようと思います。この間、若い選手もそうですけど、全日本のリングは最優先で気にして見てようかなと思いますね」と全日本ジュニアへの思い入れを垣間見せ、「復帰することになりましたっていう時になってね、全日本プロレスがその時にまだプロレスラー・岩本煌史を必要としてくれるのならば、僕は喜んで参戦したいと思ってます」と将来的な全日本再参戦にも前向きだった。
【試合後の岩本】
▼岩本「まずは全日本プロレスの選手・スタッフの皆様、そして応援してくださったファンの皆様、本当に5年間ありがとうございました。なんて言ったらいいですかね? なにかありますか?」
――全日本所属として最後の試合を終えて、今の心境は?
▼岩本「僕自身、引退って言ってないんで、全然悲しいとか、寂しいって気持ちはなくて。まあまあ、引退とは言ってないですけど、休業とは言いましたけど、いつ復帰するのか、復帰できるのかっていうのは僕自身もわからないですし、その時その時にならないとわからないですけど、これで最後じゃないような気がして。いい意味で、本当にいつも通りって感じでしたね。ブラックめんそーれ選手とは本当に入団するかしないかの時からいろいろ…ああ、これは中島洋平だよね。じゃあ、後輩か、ブラックめんそーれは、あの野郎。中島洋平の話が出たからするけど、今はいないけど、中島洋平さんは本当に入団して、同じ境遇だったというのもあって、凄い面倒見てくれて、お世話になった先輩でもあります。ブラックめんそーれ選手とは、大森さんと組んだアジアタッグの試合が僕自身メチャクチャ楽しくて、記憶に残っている試合なんで。僕は好きでしたね、最後までブラックめんそーれ選手。対戦相手の亮生も1回世界ジュニアで戦って、その時は僕が勝ってますけど、僕はどれぐらいで復帰するかもわからないし、また全日本のリングで出会うかもわからないですけど、もしそういう機会があった時に、『ああ、あの時の亮生とは違うな』っていう風になっていたら嬉しいし。その時にまた悔しいという気持ちが出れば、なんかまたやり甲斐を見つけられるのかなと思いますね。HAYATOに関しても、まだまだ発展途上の選手だからね。伸びしろしかないから。休業の間とかも、全日本プロレスのリングも、亮生も、HAYATOも、ブラックめんそーれ選手も、気にして見ようと思います。この間、若い選手もそうですけど、全日本のリングは最優先で気にして見てようかなと思いますね」
――言える範囲で今後はどうする?
▼岩本「退団の発表が結構皆さん急なように感じたかもしれないですけど、僕は10月の頃に会社には伝えてて、発表があのタイミングになったという感じなので。それぐらいのタイミングから、来年に向けて僕自身はいろいろ動いてて。なので、来年の1月から3月あたりで、もろもろを僕自身のSNSで発表発信していければいいかなと思ってます。ただ、会見でも言ったように、リング上でも言ったように、どこかに移籍するとか、他団体に参戦するとかいうのは本当にまったくないので。皆さん安心してください。本当にどこか出るとかは考えてないですし、そんな話も来てません。僕自身、本当にお休みします。リング上で会うのはいつになるかわかりませんけども、僕自身の辿り着けなかった目標、そこを目指すために、来年に向けて僕は今動いているので。その詳細は必ず明確化して、わかるようにしていくので。それは続報をお待ちいただければと思ってます」
――これから休業に入るが、気が早いようだけれども、いつかはまた全日本に上がる可能性はある?
▼岩本「僕自身もそんなワガママが言える立場じゃないので。復帰することになりましたっていう時になってね、全日本プロレスがその時にまだプロレスラー・岩本煌史を必要としてくれるのならば、僕は喜んで参戦したいと思ってます。なんで、僕自身はワガママ言える立場じゃないですけど、必要とされれば喜んで来ます。皆さん本当に5年間ありがとうございました。またいつかきっとどこかでお会いしましょう」
【HAYATOの話】「やっぱりさっきもリング上で言った通り、偶然なんてもんは絶対ないと思うんで。全部、岩本選手がデビューして、なんだったら生まれた瞬間から今日の試合の対戦相手は自分たちって運命が決まってたと自分は信じてるんで。今日、こういう形で最後の相手が務められて、凄い光栄でした。嬉しかったです。ありがとうございました」