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6/17【全日本】3本のベルト復活 初挑戦・安齊善戦も永田が盤石の三冠V3、青柳表明も返答保留

『#ajpw ダイナマイトシリーズ2023〜New Age MANIAx〜』大田区総合体育館(2023年6月17日)
三冠ヘビー級選手権試合 ○永田裕志vs安齊勇馬×

 3本の旧三冠ベルトが一夜限り復活。三冠初挑戦となった安齊が大善戦したものの永田が貫録勝ちを収めて3度目の防衛に成功。試合後、青柳優馬が挑戦を表明したが、永田は返答を保留した。

 昨年9・18日本武道館大会で永田を相手にデビューした安齊。5・29後楽園大会で王者・永田がT-Hawkを退けた試合後、挑戦を表明し、デビューからわずか9ヵ月で至宝・三冠ベルト初挑戦を果たした。

 王者・永田は3度目の防衛戦。戦前に希望していたインターナショナル、PWF、UNの3本のベルトが復活。UNを腰に巻き、インターとPWFを体に巻いて出陣し、スタン・ハンセン、渕正信が立会人を務めた。

 これ以上はない舞台で安齊は奮闘。ドロップキックで先制すると、永田の腕攻めやキック攻撃を耐え抜いてフロントスープレックス、ダブルアームスープレックスと投げ技を連発していく。さらにジャンピングニーを放った。

 その後、永田がエクスプロイダー、安齊がジャーマンと投げ合いを展開。安齊はジャンピングニーを連発し、ジャーマンで追い討ちをかける。さらに初公開のムーンサルトを発射したが、当たりが浅く3カウントは奪えず。バックドロップを連発して逆襲に出た永田はジャンピングニーで粘る安齊を浴びせ蹴りで返り討ち。ハイキックで棒立ちにさせると、バックドロップホールドを爆発させて3カウントを奪った。

 永田が三冠王座3度目の防衛を果たした。試合後も入場時と同様、3本のベルトを巻いてハンセン氏、渕、大隅GMと記念写真に納まった永田は「1、2、3、ゼアッ!」で締め。バックステージでは「安齊のファンの支持率が高いのが今日分かったし、彼はファンの声援、思いにかなり応えたんじゃないかなと。勝敗以外は。きっと今日の彼の試合を見て、ダメだ、安齊と思う人は誰もいないと思いますね」と評価し、安齊の新兵器ムーンサルトに恐怖を感じたことを告白。「成長してなかったら全日本プロレス新時代を作る若者として値しないでしょうしね。それ以上の成長、当たりの強さが見えたんで。僕はある意味、満足してます。予想以上の試合ができた」と満足げに振り返った。

 そして試合後、青柳が現れ、「永田さん、次はこの青柳優馬が挑戦者でよろしいでしょうか?」と挑戦を表明してきた。すると永田は観客からの反応の薄さに青柳への期待度をそれほど感じなかったようで、「明日の佐倉大会の試合後に判断してやるよ」との意向を示した。

 明日は自身がプロデュースする自主興行6・18佐倉大会を控える。永田は青柳と8人タッグで対戦するが、そこで全日本ファンの青柳への期待感を見定めたうえで返答するつもりだ。


【試合後の永田】
▼永田「皆様、どうもありがとうございました。三冠ヘビーV3ということで、何なりと(質問を)」

――三冠初挑戦の安齊と戦ってどう感じた?

▼永田「凄く頑張ったというか、序盤、場外で倒されてヘッドロックで絞められて、彼の呼吸の荒さってものがね。凄い勢いなんだけど、はぁはぁ言って、しっかりそういうとこが見えちゃうところはまだ青いんだろうけど、それでも動きを止めることなくガンガン僕のとこに来れるんだから若さってのは凄いですよ。彼のポテンシャルは凄いと思いましたね」

――三冠戦にふさわしい戦いができた?

▼永田「今日もしかしたら初めてじゃないですか。僕の対戦相手への声援一色になったのは。安齊のファンの支持率が高いのが今日分かったし、彼はファンの声援、思いにかなり応えたんじゃないかなと。勝敗以外は。きっと今日の彼の試合を見て、ダメだ、安齊と思う人は誰もいないと思いますね」

――自身の希望が叶って3本のベルトが復活したが?

▼永田「そうですね。僕は昔から三冠ベルト統一される2日前に後楽園ホールで統一戦を見てたんで。それもあってこの三冠ベルトはファンの頃から凄く好きでしたね。3本のベルトどうやって巻いて入場しようかと思ったけど、どうしてもこうやって両肩に担ぐ感じで、ある意味、昔、武藤さんがやったようなね。あのやり方になってしまった。もしかしたら今日のこれを見て、武藤さん『あのヤロー、またパクりやがった』みたいなこと言うかもしれないですけど、武藤さんがこの三冠王者・永田は武藤さんの付き人をやって遺伝子を持ってるみたいなこと言われてたんで、パクリではなく、武藤さんへの憧れだと思ってください。そうお伝えください。僕は武藤さんになれない人間ですけど、憧れてましたから。感無量です。まさか令和になって古いインター、PWF、UNのベルトがまさか、たぶん一夜限りでしょうけど巻かせてもらえるという僕の願いが叶うと思ってなかったんでね。今日はうれしかったし、だからこそ気を引き締めて安齊を受け止めて、しっかり受け止めたうえで叩き潰そうかなと。それずっと思ってましたね。そうはいっても安齊の攻撃が一発一発凄いですね。それは身に染みて。9ヵ月前のデビュー戦とは当然なんですけどね。全く違う。成長してるのは当然なんで。成長してなかったら全日本プロレス新時代を作る若者として値しないでしょうしね。それ以上の成長、当たりの強さが見えたんで。僕がある意味、満足してます。予想以上の試合ができた」

――ハンセンさんが立会人を務めたが?

▼永田「そこも感無量ですね。試合前、写真撮ってもらいました。この年になって、そういう昔の気持ちに戻れる、そういう気持ちにさせてくれる全日本プロレスのリングは温かいですね」

――安齊選手のムーンサルトに度肝を抜かれたところはある?

▼永田「ありましたね。えっと思ってみたら空から飛んできて、ちょっとやばいと思って、ムーンサルトに恐怖を感じたんで。間一髪よけれたのはよかったなと。これからどうするかわからないけど、あれは予想外。あれが秘密兵器だったのかな。そういう恐怖を感じました」

――青柳選手の挑戦表明は明日の佐倉大会で判断すると

▼永田「あいつはいろいろ言ってくれたからね。言いたいことは山ほどあると言いながら、俺の前では言わないくせにね。チャンピオン・カーニバル優勝したら俺を土下座させるって、バカヤロー。今、土下座強要は罪になるんだよ。そういうのは抜きに、やっぱりいよいよ出てきたかと。全日本のトップどころが出てきたと改めて感じますよ。佐倉にブッキングして良かったというのはありますよ。次は宮原とかそのへんかなと。そこは俺の予想が外れて。いいんじゃないですか。全日本プロレスが必死に獲りに来てるのを感じるんで。目の色を変えてベルトを獲りに来る人間もいれば、俺と組んでいろいろ吸収したいというのもいるし。なんだかんだ丸一年、全日本プロレスに参戦してきましたけど、いろいろうねりというか変化というか、ある意味、混沌とした全日本プロレスの中でいろいろ動いてるなと感じました。V3、まずはここまで正直いろいろあるけど、凄くこの三冠ベルト獲って満足して、V3は想像してなかったですね。3回防衛すると、4回、5回、6回と欲が出てきますしね。決して今の俺は老骨だと思えないですよ。ここ数日、忙しさもあるし、明日も自主興行、佐倉市民体育館の興行を成功させて、それからゆっくり休みたいと思います。休んでもすぐどうせ試合とか始まるでしょうし。まだまだ戦いがいがある永田裕志ということで締めさせていただきます。ありがとうございました」

【安齊の話】「クソ。三冠ヘビー、決して甘くはないと思ってたけど、壁を感じました。たくさんの人が応援してくれたのに、ベルトを取り戻せなくて、本当に申し訳ないです。でも、次にまた挑戦できる時があったら、もっともっともっと強くなって、その時は必ず俺がベルトを巻いてみせます。今日はありがとうございました」

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