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12/19【NOAH】丸藤が小島シングル撃破で元日“丸KEN"奪取へ弾み VTR登場・KENTAも「一発で獲りましょう」

『STAR NAVIGATION 2022』東京・後楽園ホール(2022年12月19日)
○丸藤正道vs小島聡×

 丸藤と小島の約8年ぶり一騎打ちが、元日武道館でのGHCタッグ王座戦「(王者)杉浦貴&小島聡vs丸藤正道&KENTA(挑戦者)」に向けた前哨戦として実現。丸藤が泥臭く小島を破って“丸KEN奪取"へ弾みをつけ、VTRメッセージを寄せたKENTAも「GHCタッグ一発で獲りましょう」と呼びかけた。


 かつてノアに一時代を築いた“丸KEN復活"が話題のノア元日タッグ王座戦。その前哨戦として丸藤と小島の一騎打ちが後楽園メインに据えられた。

 両雄の2015年1月・後楽園大会のGHCヘビー級王座戦以来、実に約8年ぶり。のっけから一進一退の真っ向勝負を繰り広げたが、丸藤の躍動が目立つ。中盤には互いの左腕を握り合いながらの“セルフチェーン式"逆水平合戦で意地を張り合い、小島が丸藤に「離せ!」と言わせて競り勝ってみせる。

 終盤には丸藤が読み合いで虎王を当てて優勢に立ったものの、倒れない小島も問答無用のウエスタンラリアットを発射。さらにはトドメのウエスタンラリアットを狙ってロープに走った。

 だが、避けた丸藤はフックキックを放つ。なおも小島がラリアットを放ってもカウンターの虎王で打ち抜き、立て続けにチョココロネへ。レフェリーが気づかぬようにセカンドロープに足をかけつつ、泥臭く丸め込んで3カウントを奪い去った。

 辛くも小島を丸め込んで元日武道館での“丸KEN奪取"へ弾み。そして丸藤が締めのマイクを握った直後に場内が暗転すると、場内ビジョンにはKENTAが現れた。

 「丸藤さん、来年の元旦はゆっくりしようと思ってたのに、なに余計なこと言ってんすか? でも、あなたが一発で獲ろうって言うから、その言葉に心躍りましたよ。1月1日、やりましょうよ。思い返せば二人でタッグを組むのは8年ぶりとか。そう、俺のノア所属としての最後の試合の時。『丸藤さんに隣に立ってほしい』っていう俺の願いをかなえてくれた丸藤さんに、その恩返しの意味も込めて、今度は俺が隣に立って、GHCタッグ一発で獲りましょうよ」。

 そう丸藤にメッセージを送ったKENTAは「そんで、その相手には俺の後輩…俺のかわいい後輩・杉浦。アイツいんだろ? 成長してんのか? アイツ。それも含めて見てやるよ。そんで2022年の元日は俺、杉浦軍としてノアの武道館に出て、2023年の武道館は対杉浦? え? いや、どうなってんのNOAH!? 忙しいな。どっちなんだよ。ハッキリしてくれよ。頼むよ。でも、いずれにしても杉浦貴とやるのも8年ぶり、丸藤さんと組むのも8年ぶり。めちゃくちゃ楽しみじゃん。1月1日武道館、万全の状態で行くんで、楽しみにしといてくださいよ。で、結局、俺が何が言いたいかっていうと、いろいろこの試合への思いを語ってきたけど、気がついたら全然小島聡の話をしてない…ってこと」と最後は“らしく"オチをつけ、場内も笑顔に染まった。

 明転したところで口を開いた丸藤は「今日もしかしたら(KENTAが)来るのかな?と思ったけど、控室行ってもKENTAこないし。あいつLINEもやってないし。でもこうやって元日武道館に来てくれるってことで、ぜひ皆さんもこの姿、観にきてください」と前向きな“相棒"の姿にひとまず安堵。

 一方で「今日、小島聡に勝つには勝ったけど、あんなブサイクな勝ち方したくなかった。ギリギリだよ。俺はずっとギリギリでやってきた。ノアもギリギリでやってきた。そのギリギリの先に必ず良い景色が待ってるんで、日本武道館で会いましょう。今日はありがとうございました」と自身とノアの“足跡"をタッグ王座戦になぞらえつつ、元日武道館へと歩みを向けた。

【試合後の丸藤】

▼丸藤「(コメントスペースに座り込むと)ああ、最後不格好だったな。不格好な勝ち方しちゃったよ。まあでもさ、それぐらいに必死にならないと押さえ込めねえなって」

――久々の小島選手とのシングルはどうだった?

▼丸藤「いや、元気っすよ。何年前ですか、あの人とここでGHCやったのは。その時と変わってない勢いじゃないですか。元気ですよ、とにかく。やっぱデカいわ。強いね。上手くコントロールも仕切れなかったし、一発で倒せると思ったところも倒せないし」

――結果としては元日のタイトルマッチに弾みをつけたが?

▼丸藤「まあね、よく前哨戦でスカッと勝っちまうとタイトルマッチに負けちゃうみたいな、そんなジンクスが結構このプロレス界にあるけど、今日ぐらい不格好に勝ってれば、本番も勝てるだろ。まだまだ俺も手の内があるし」

――KENTA選手のメッセージはどんな気持ちで聞いていた?

▼丸藤「よかった、本当に。彼の自伝…なんだっけ?」

――『足跡(あしあと)』…

▼丸藤「言い方が違うんじゃないの。なんだっけ? (カメラマンたちに聞いていくと)恥ずかしいの? あいつの自伝なんだっけ? おい、大丈夫か? ここにいる人たち、誰も協力してくれない。(テレビのカメラマンに向かって)言える?」

――あし、あと!

▼丸藤「ああ、来た! KENTAの回しもんだな、あんた。あれに書いてあるようなちょっと懐かしくて皮肉なことばっかり言われちゃうのかと思ったら、今日はいいじゃない? しっかり来てくれると言ってたから。一発で獲りましょう、KENTA選手。そこでまた何かが広がるかもしれないし、広がらないかもしれないし。とにかくいろんなことやれるんじゃないですか? だからこそ俺とKENTAが獲りますよ。なんでしたっけ、あいつの自伝?」

――あし、あと。

▼丸藤「それだ。(他のカメラマンにも確認すると)ああ、よし。頑張ろう」

【小島の話】「なんだ? KENTAのVTRが用意されてるのかよ? そういうことか。俺が勝っても、俺が負けても、KENTAのVTRが最後に流れるってことか。おい、ふざけんなよ。お前らどれだけいい思いしようとしてんだよ。お前たちの思い通りになんかさせるわけねえだろ!? 俺は8ヵ月間必死こいて生きてきた。この団体で必死になって生きてきたんだぞ。一緒にするな。KENTAみたいなたまにしかプロレスリング・ノアに来ないヤツと、一緒にするな、俺を!」

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