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11/17【巌流島】馳氏、魔裟斗氏らが大会実行委員、あらゆる競技に公平なルール作成へ 新格闘技イベント『巌流島』が2・28ディファ有明で始動(写真あり)

 新格闘技イベント『巌流島』の発表会見が17日、東京・代官山のシアターサイバードで行われ、2015年2・28ディファ有明大会の開催が決まった。大会実行委員会には元レスリング五輪日本代表で衆議院議員の馳浩氏を筆頭に、元K-1MAX世界王者・魔裟斗氏らが名を連ね、元K-1イベントプロデューサーの谷川貞治氏が広報本部長に就任。あらゆるジャンルの競技に公平となる独自ルールを作成し、2015年2・28ディファ有明大会を第一歩に、日本格闘技界の復興を目指していくことになった。

 K-1、PRIDEを中心とした格闘技ブームも過去の出来事となりつつある。そんな現状を憂い、各競技の有識者が一堂に会し、新格闘技イベントが立ち上げられることになった。その名も『巌流島』。剣豪・宮本武蔵が佐々木小次郎と決闘した地名が冠せられた。主催は巌流島・実行委員会で、実行委員長の馳浩氏を筆頭に、魔裟斗氏、元柔道日本代表の篠原信一氏、元大相撲・小結の舞の海氏ら各競技の元一流選手12名が名を連ねた。

 大会コンセプトは「公平な異種格闘技戦の実現」、「世界最高峰の打撃格闘技」、「実戦性とコンテンツ性の両立」、「日本発世界へ」、「ルールは見る側(ファン)とやる側(格闘技関係者)で決める」というもの。中でも特徴的といえるのがどのジャンルにも優位性が偏らない公平性を求めている点にある。

 すでに実行委員会が仮想ルールを作成し、この日公開された。試合場はリングではなく円形の舞台で、選手は袖なし道着、オープンフィンガーグローブを着用。打撃、投げ技が有効で、グラウンドは関節技、絞め技はなくパウンド攻撃のみ有効で、舞台の下に水を張り、相手を3回落とせばTKO勝ちとなるのが特徴的だ。あくまでも暫定ルールで、明日18日に立ち上げられるWEBサイトでファンからの意見を公募。それを踏まえて実行委員会で協議し、スパーリングで試行しながら公平な独自ルールを完成させていく。

 そのための実験の場ともなる第1弾興行が2015年2月28日、ディファ有明で開催されることになった。「それぞれのジャンルのよさを発揮でき、なおかつ見て面白くなければ意味がない。見てる人が俺もやってやるんだという気持ちにさせる大会にしないといけない」と馳実行委員長が話したように、実戦性とエンターテインメント性を両立した競技化を目指す。年間4大会をめどに開催される見通しで、馳実行委員長は将来的に女子の大会も実施する意向を示した。

 2・28有明大会はCS放送「フジテレビONEスポーツ・バラエティ」で生中継される予定。それに先駆け、12月28日には同局で『千原ジュニアのニッポン格闘技復興委員会』と題した2時間枠の討論番組もスタートする。番組内でファンの声を紹介し、ルール、マッチメークなどについて建設的な意見を交わしていく予定だ。

 また、元K-1イベントプロデューサーの谷川貞治氏が広報本部長に就任した。K-1消滅とともに表舞台から姿を消した谷川氏だが、「できる限り自分が力になれれば、役立てればそれでいいと思ってますし、一つの責任として、もう一回格闘技がメジャーになることに自分の経験とか力が発揮できれば」との使命感から格闘技界復帰を決意。「ファンがプロデューサー」とのスタンスを強調し、「みんなが理想としていた実戦的な武道的なルールはどんなものか、幅広い意見を求めたい」と“ファンの声"を募った。

 打撃系格闘技、寝技系格闘技、さらには球技と特性の異なる競技の全てに公平となるルール作成は難しいかもしれないが、既存にない新たな格闘技が作り出されるのは間違いない。谷川広報本部長が「いつかK-1とかPRIDEみたいに大きな舞台で、地上波のゴールデンとか大みそ日にできるような状態にもっていければ」と話したように、『巌流島』が格闘技人気再燃の足がかりとなるか。
※『巌流島』の概要は別項に掲載します

プロ格 情報局