プロレス・格闘技の情報満載!全日本・ノア公式モバイルサイト

6/17【新日本】2日後の大阪城決戦へ内藤とオカダがノーセコンドに合意 6・19IWGP戦調印式

 6・19大阪城ホール大会でIWGPヘビー級選手権試合を争う王者・内藤哲也、挑戦者・オカダ・カズチカが17日、東京・中野坂上の新日本事務所で行われた調印式に出席。「IWGPのタイトルマッチにふさわしい試合を1対1でして、ベルトを奪いたい」と熱望するオカダに、内藤も「負けたらこの4年間、レインメーカーとして築いてきた栄光が全て崩れ去る。その覚悟を持って大阪城ホール、一人で来てほしい」とし、ノーセコンドに事実上合意した。

 王者・内藤vs挑戦者・オカダのIWGP決戦がいよいよ2日後に迫った。4・10両国大会で内藤がオカダを破って初戴冠以来2ヶ月ぶりの再戦。この日は両者が出席しての調印式が行われ、菅林直樹会長同席のもと調印書にサイン。あとは本番を迎えるのみとなった。

 2度目の防衛戦となる内藤はオカダ返り討ちに自信満々だ。この1ヶ月間繰り広げられてきた前哨戦を通じて「ずいぶん元気がなくなっちゃったなと、実際に対戦してみて肌で感じております。俺と戦うたびにどんどん自信がなくなっていってしまったのか、それとも最近、木谷オーナーが大阪城ホールに来場することが決定して、プレッシャーに感じてしまっているのか」とオカダから歯応えを感じられず。「あのレインメーカーとして凱旋してきた頃の、あの一気にトップにのし上がった頃の元気のいいオカダを俺は大阪城ホールで期待しています」と余裕たっぷりにリクエストした。

 内藤に見下されたオカダだが、「何をもって元気なのかが僕にはちょっとわからない」と聞き流し、「自分の中ではしっかり調整できてあさってに臨める」と言い切った。内藤政権の今、オカダが最も危惧しているのがIWGPベルトの権威失墜だ。

 リング上でIWGPベルトを放り投げる暴挙を働いている内藤は調印式でも変わらず。会見場に現れるなり、IWGPベルトを放り投げ、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンのロゴ入りキャップを台座に飾るなど傍若無人の振る舞いをみせた。「ベルトをあんなように扱われて、他のチャンピオンにも、IWGPあれでいいのかと言われるのも嫌ですし。ベルトがかわいそう」と顔をしかめたオカダは、「このベルトを目指してる人が世界中にたくさんいる中で、その目指してる人たちにも失礼だし、本来の正しい目指すべきベルトに戻したい」と自らの手で軌道修正を図るつもり。「内藤さんとIWGPのタイトルマッチにふさわしい試合を1対1でして、ベルトを奪いたい」と改めてノーセコンドも要求した。

 これには内藤も「俺の要求をのまなかったくせに俺に対して要求してくるのはちょっと間違ってるんじゃないの」と不満を口にしながらも、「1対1、セコンドなしでやる。それは全然構わない」と自信をみなぎらせながら呼応。一方で「これで負けたらもう言い訳できないよ。この4年間、レインメーカーとして築いてきた栄光が全て崩れ去る。その覚悟を持って大阪城ホール、一人で来てほしい」と通告した。

 両者が合意したことで、大阪城IWGP決戦はノーセコンドとなることが事実上決まった。内藤がロス・インゴ軍のメンバーを介入させてくる可能性も否定しきれないが、オカダも「僕は信用したいと思います。それでも来たなら来た時で、しっかり僕は対応します」と想定済み。「内藤さんのことですから、どんだけつらくてもピンチでも焦らずに、そんなセコンドを入れさせることもなく、しっかり試合してくれると思ってますね。今チャンピオンですから」と揺さぶりをかけることも忘れなかった。

☆6/19(日)大阪城ホール『DOMINION 619 in OSAKA-JO HALL』14:30開場、16:00開始

◇第9試合◇
▼IWGPヘビー級選手権試合
[挑戦者]
オカダ・カズチカ
(1/60)
内藤哲也
[第64代王者]
※内藤2度目の防衛戦


【調印式の模様】
▼オカダ「今この場所にきて、こちら側に座るのがとても久しぶりな感じがします。あさって去年に引き続き大阪城ホールのメインイベント。チャレンジャーというのも去年と一緒ですし、また去年と同じようにベルトを獲って。ただ単にベルトを獲るだけじゃなく、内藤さんとIWGPのタイトルマッチにふさわしい試合を1対1でして、ベルトを奪いたいと思います」

▼内藤「この大阪城ホール大会に向けての前哨戦。いや何ならNEW JAPAN CUPが終わってから3ヶ月ぐらいずっとオカダとは対戦してきてるわけで、あの頃と比べてずいぶん元気がなくなっちゃったなと、実際に対戦してみて肌で感じております。俺と戦うたびにどんどん自信がなくなっていってしまったのか、それとも最近、木谷オーナーが大阪城ホールに来場することが決定して、プレッシャーに感じてしまっているのか。俺が大阪城ホールで彼に求めるものは、あのレインメーカーとして凱旋してきた頃の、あの一気にトップにのし上がった頃の元気のいいオカダを俺は大阪城ホールで期待してるんですが、あと2日。どうなるかわからないですけど、あの頃のオカダを俺は期待しています。大阪城ホールまであと2日。いったいどんな景色が見えてくるのか非常に楽しみです」

――セコンドなしの1対1をアピールされたが?

▼内藤「その前にね、まず言いたいのが、俺からの要求を何でも聞くといったんだよ、オカダは。俺の要求をのまなかったくせに俺に対して要求してくるのはちょっと間違ってるんじゃないの。しかも自分の口で言ったんだからね。『内藤の言うことは何でも聞きます』って。言ったくせに俺からの要求はのまない、自分だけ提案してくる、ちょっとそれはおかしくない? 普通に考えておかしくない? その点に関しては納得いかないけど。もしかしたら大阪城ホール大会で全力疾走してくれるのか、そこは楽しみにしつつ、1対1、セコンドなしでやる。それは全然構わないですよ。ただ、これで負けたらもう言い訳できないよ。この4年間、レインメーカーとして築いてきた栄光が全て崩れ去る。その覚悟を持って大阪城ホール、一人で来てほしいなと。俺も彼が望むのであれば、一人で入場しますよ」

――その発言を受けて?

▼オカダ「負けたらというのは負けてから言ってください。内藤さんの入場時間に比べたらダッシュで僕が入場したぐらいの短さですから、そこはダッシュで入場したようなものじゃないかなと思っております」

――元気がないと言われたが?

▼オカダ「うーん、何をもって元気なのかが僕にはちょっとわからないんですけど、ヤングライオンのように大きな声を出してワーワーやってれば元気なのか。そこは僕にはわからない。自分の中ではしっかり調整できてあさってに臨めますので、そういうふうに思わず内藤さんに試合に臨んでもらえたらなと思います。それをまた言い訳にされたら困るので」

――ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンの無法行為に対しては?

▼オカダ「まぁ、チームとしては凄いと思います。コンビネーションもしっかりしてますし。それがIWGPのタイトルマッチでなければ僕は全然いいと思いますけど、今回はIWGPのベルトがかかってますし。それを初めて見た人がベルトかかってる試合がこんなことでいいのと思われないような試合にしたいので、今回はぜひ1対1でやりたいなと思います」

――王者としての品格を問う声もあるが?

▼オカダ「ベルトをあんなように扱われて、他のチャンピオンにも、IWGPあれでいいのかと言われるのも嫌ですし。ベルトがかわいそうですからね。こんなふうに扱われて。このベルトを目指してる人が世界中にたくさんいる中で、その目指してる人たちにも失礼だし、本来の正しい目指すべきベルトに僕が獲って戻したいと思います」

――調印式前にベルトを放り投げたがIWGPベルトに対する考えは?

▼内藤「まぁ、何度も言ってますが、今、このベルトを保持しているのは俺ですから。俺が保持してるっていうことは俺がこのベルトの扱い方をどうしようが、それは俺の勝手ですよ。文句がある人はいると思いますよ。俺の扱い方に文句がある選手が逆にいてほしいし。じゃあ文句があるんだったら一刻も早く俺からベルトを奪えばいいじゃん。簡単な話ですよ。俺を倒してベルトを持っていけば、俺はベルトを放り投げることができないわけだからね。こんな簡単なことないよ。それからこのベルトの扱い方に不満を持ってるお客さんは、たとえばオカダを応援してるおきゃくさんだとしたら、あさって一生懸命、オカダを応援すればいいじゃん。一刻も早く内藤にベルトを奪ってもらえばいいじゃん、好きな選手に。ホント簡単な話ですよ。(IWGPベルトに耳を向けて)皆さんには聞こえないかもしれないけど、僕の耳にははっきり聞こえますよ。このベルトが今、非常に喜んでますよ。俺に投げられて喜んでますよ」

――エース対決という構図になるが?

▼オカダ「別に僕はエース対決だと思ってないし、エースという肩書きを持った人は他にいるんで、僕の中でそう思ってないけど、今年いろんな離脱があったり、棚橋さんがケガでいなくなったり、それで迎えてる大阪城ホールですから、今年の東京ドームのようにまた僕がしっかり勝って、やっぱりオカダだなと。新日本プロレス2016年から、もっと前から始まってますけど、やっぱりオカダだなと。そう思ってもらえるような試合にします」

▼内藤「エース対決ですか? まぁ俺にとってオカダは特別な存在ですよ。今さら隠す必要もないし。オカダが上がっていく姿を俺は側でみてたしね。悔しい思いをしてきたし、たくさん嫉妬もしたし。今、何なら逆転しちゃいましたよ。過去の実績、それはオカダには勝てないですよ。でも今現在、誰が一番強いんだ、誰が一番なんだといったら俺ですからね。立場逆転してしまったなと。それはうれしくもあり悲しくもありますよ。あの時輝いていたオカダはどこにいったんだと。俺はオカダが登っていく姿を見て悔しくて、たくさん努力したし、それでも上にいけなかったですけどね。たくさん俺に嫉妬させてくれた、焦らせてくれたオカダの姿はどこにいってしまったのかなと。さびしいですよ。だからこそ今現在、元気のないオカダ、これがオカダの作戦であることを僕は心から願っていますよ」

――内藤選手は一人で入場すると発言したが信用できる?

▼オカダ「僕は信用したいと思います。それでも来たなら来た時で、しっかり僕は対応しますし。でも内藤さんのことですから、どんだけつらくてもピンチでも焦らずに、そんなセコンドを入れさせることもなく、しっかり試合してくれると思ってますね。今チャンピオンですから」

▼内藤「ちなみに、おそらくリングサイドで観戦するであろう木谷オーナーはセコンドの人数に入らないんでしょうか、菅林さん? 木谷オーナーはオカダのセコンドの人数には入らない?」

▼菅林会長「入らない」

▼内藤「入らない? なるほど。新日本プロレスワールド今日みてるんですかね木谷オーナー。良かったですね。せっかく大阪にくるのにセコンドとしてカウントされたら退場させられるかもしれないですからね。カウントされないんですよね? じゃあ木谷オーナー、安心して大阪城ホールに来て下さい。お待ちしています」

――勝ったら木谷オーナーに要求することは?

▼内藤「要求ですか? 別にないですね。僕がもともと噛みつき始めたのは、この人違うんじゃないかなと思い始めたのは、2億円規模のプロジェクトを口に出したことなんですよ。そのプロジェクト自体は問題ないと思いますし、2億円規模のプロジェクトでオカダを徹底的にスターにしたい。それは全然構わないですよ。それをわざわざ口に出したのが気に食わなかったわけで、今後、発言に関しては気をつけていただきたいですね。勘違いしてほしくないのは、俺はオカダをもフォローしてあげてんだよ。2億円規模のプロジェクトでスターにしますといって、実際にオカダがスターになったら、木谷オーナーのおかげじゃん、あのプロジェクトがあったからオカダはスターになれたんだねってみんなに思われちゃいますよ。それはオカダにとってもよろしくないでしょ。だから、わざわざプロジェクトとか口にする必要ないんですよ」

――大阪城ホールへの思いは?

▼オカダ「大阪に関しては初めてチャンピオンになった場所でもありますし、獲られもしましたし、去年は21年ぶりの大阪城ホールでメインを張って、そこで見た試合後の景色というのは最高でしたから、またあさって勝って、その景色を味わいたいなと思います」

▼内藤「大阪のお客様にはいろいろと学ばせてもらいましたよ、この10年間。その大阪のお客様の応援がうれしかった時もあるし、悔しかった時もあるし、悲しかった時もある。いろいろなものを学ばせてくれたかなと。今現在、全国で手のひら返しが続いてる状態で、大阪のお客様だけには手のひら返しをしてほしくないなと。あの頃、大ブーイングを送ってくれた頃のような大阪の雰囲気であってほしいなと、変わらずにいてほしいなという思いはありますけど、我々に乗っかりたい気持ちもわからなくはないんで、どうなるか僕にも想像はできませんけど、あさって何が一番楽しみか、それはズバリ、オカダでも、木谷オーナーでも、このベルトでもなく、大阪のお客様の反応ですね」

プロ格 情報局