プロレス・格闘技の情報満載!全日本・ノア公式モバイルサイト

1/30【NOAH】「俺が目を覚まさせる」「俺がノアの顔だと証明する舞台」 潮崎迎撃へGHC王者・中嶋勝彦インタビュー

 春先の大一番となる3・12横浜文体大会で潮崎豪の挑戦を受けることになった中嶋勝彦。新しいノアの顔だと叫ぶ中嶋と、紆余曲折を経て再びノアの顔にのし上がろうとする潮崎は同期デビュー。新生ノアの中心カードのひとつとなりそうな一戦を約1カ月後に控えた中嶋に現在の心境を聞いた――。


【中嶋勝彦インタビュー】

──まずはGHC3度目の防衛おめでとうございます

▼中嶋「ありがとうございます!」

──2017年は杉浦選手との激しいタイトルマッチで幕を開けましたけど、この1月シリーズを総括するとどういうシリーズでしたか?

▼中嶋「まあ、チャンピオンとしてはタイトルマッチが終わったあとは次のタイトルマッチに向けての前哨戦もなかったですし、久々に平和なシリーズではありましたね」

──やっぱり、前哨戦があるとシリーズそのものが平和ではないです

▼中嶋「はい。去年10月にこのGHCのベルトを取ってからは、ずっと前哨戦が続きましたから、気が抜けませんでした。もちろん、普段の試合で気を抜いているわけじゃないんですけどね」

──気持ちのうえで違うと

▼中嶋「そうですね。今回は新年一発目の興行からタイトルマッチがあったので、正月を返上してトレーニングして試合の準備をしましたけど、やっぱり最初の後楽園が山場でしたね。ただ、そのあとに潮崎選手に借りを作ってしまったので。(1・11横浜大会でのタッグマッチでフォール負け)だから、最終的に総括するとするなら、借りを作ってしまったシリーズということになりますかね」

──潮崎選手のお話は後ほどお伺いするとして、まず杉浦選手とのタイトルマッチについてお話をしていただきたいんですが、昨年そのGHCヘビー級のベルトを奪った相手でもありました。ただ、今回は立場が変わって、チャンピオンとして返り討ちにしたと。ベルトを取った時とは勝利の意味合いも違うと思うんですが、いかがですか?

▼中嶋「そのとおりですね。今回の試合は対杉浦という部分では、僕にとって大きな勝利と言えると思います。さっき言われたように立場や対立する図式が変わったということを、新年一発目に結果として示せた試合でもありましたからね。ノアがひとつの新時代を迎えている中で、“NOAH the REBORN"というキャッチフレーズの先駆けになった試合だと自負していますよ。ファンに新たな光を見せられたのは本当に良かったと思いますね」

──杉浦選手といえば、ノアの強さの象徴とも言われる選手ですし、GHCヘビー級王座の連続防衛記録も持っていますし、これまでのノアの顔となっていた選手のひとりですからね。勝利の意味は大きいですよね

▼中嶋「たしかに大きな壁でしたよね。でも、それはべつに変わんないですよ。ノアにとって大きな存在という意味では変わらない。これからもノアでやっていくって本人も言ってましたからね。今は反体制的な立場になっていますけど、ノアにとって大きな存在という意味は変わらないと思います。ただ、現在のノアを引っ張るということに関しては、そのために自分がベルトを持っていると思うし、これからももちろん僕は止まらないですよ」

──わかりました。ところで、1月のシリーズはジュニアからヘビー級に転向する選手が出たり、あるいは清宮選手が杉浦選手と結託したりとか、いろいろな動きがありました。改めてノアを引っ張るリーダーとして、これらの活発に動き出したリングについてはどのように思われていますか?

▼中嶋「一言で言えば、刺激的じゃないですか? ノアのリングがこれからどうなっていくのかわからない。去年までとは違う刺激が生まれていると思いますね。個々の主張も強くなってきていますし、選手それぞれのカラーというものも前にも増して出てきていると思うので、僕もそれに埋もれないようにチャンピオンとして、常に一歩前に進んでいきたいと思いますね」

──そんな中で、今年一発目のビッグマッチが3月12日に横浜文化体育館でやることが決まりました。新生ノアとしても初のビッグマッチということになりますけど、そこで潮崎選手とのタイトルマッチが決定しました。率直にどのようなお気持ちですか?

▼中嶋「いや、借りを返すだけです。あと、強いて言えば、同世代なのでどっちがベルトに相応しいのか、どちらの存在が今のノアに必要なのか、そういう争いにもなると思うので、しっかりとシビアに考えていきたいと思いますね」

──最近の潮崎選手についてはどのような印象をお持ちですか?

▼中嶋「まあ、この間落としたとはいえ、谷口選手とのタッグでKESからベルトを奪い返しましたし、タッグとしての力はわかるんですけど、今の僕には個としての潮崎選手にはあまりイメージがないので、正直言ってわかんないですね」

──シングルプレイヤーとしての潮崎選手がイメージしづらいということですか。潮崎選手は昨年は一度GHCヘビー級王座を巻いていますけど、以前在籍していた時と比べて、戻ってきた今の潮崎選手に違いを感じますか?

▼中嶋「そうですね。一言で言うとおとなしいですね」

──激しい自己主張をするタイプではないですよね

▼中嶋「そうですね。昔からそうだったのか、僕の記憶は曖昧なんですけど。ただ、僕は自分の道をぶっ壊してきて、進んできたつもりでいますからね。彼の今の気持ちがどういうふうに動いているのかもわからないですけど、彼が今ノアにいるということは、きっと何かを感じたからこそだと思うんでね」

──『ノアを守りたい』ということでしたけど、所属選手にもまたなりましたからね

▼中嶋「だから、過去をどうこう言うつもりはないです。ただ、過去には何回か試合もしてますけど、きっと3月12日の大会で今の潮崎豪という男がどういう男なのか、わかるような気がします」

──なるほど。シリーズ中に不覚を取ったとはいえ、現状だと物足りなさを感じたりしますか?

中嶋「物足りないというか、彼の個としての闘いを見ていてもパッとしないですよね。でも、ここ最近は僕に対しては凄く熱いし、その温度差を感じてはいますけどね」
──中嶋選手に対してだけは熱くなれるというか

▼中嶋「だからあえて言うなら、俺が目を覚まさせてやります」

──潮崎選手とはデビューが同じ2004年ですけど、向こうはずっとヘビー級でやっていました。中嶋選手がジュニア戦線で活躍されている時期には、GHCヘビー級王座も先に取っていましたけど、どういう存在だったんですか?

▼中嶋「いや、ノアの今後を担うというか、ノアを代表する選手のひとりだと思っていましたから。僕はその頃、別の団体でしたけど、凄く意識はしてましたね。今は僕らと同世代の選手が各団体の顔になっていますし、たとえノアを離れている期間があっても、彼が僕を見ているように、僕も彼を意識して見ていました。だから、潮崎豪は過去のノアの象徴のひとつだったと思います」

──過去のノアの象徴ですか。本来ならば現在中嶋選手がいる立場に立っていてもおかしくない選手ですし、そこはライバル意識みたいなのがあるのかなとも思ったんですけど

▼中嶋「ライバル意識? 今はないですね。今はない!」

──では、今は借りを作ってしまった相手であり、その借りを返すためだけのタイトルマッチだと。

▼中嶋「そうですね。ただ、ひとつ言うならば、僕は彼にこれまで一度もシングルで勝ったことがない。だから、借りは今回が初めてじゃないんですよ。これまでのキャリアの中で借りはいくつも作っているということです」

──では、これまでの借りを大きな舞台でまとめて返してしまいたいということですね

▼中嶋「そうですね。今この状況だからこそ、その闘いをする価値があるかなと思うし」

──なるほど。あと、シリーズ中に“次は丸藤"という言葉もありましたけど、新しいノアを切り開いていくためには乗り越えなければいけない壁だという認識ですか?

▼中嶋「そうですね。一番乗り越えなければいけない壁だと思いますね。ただ、優先順位としては借りを返さなきゃいけない潮崎豪になりますよね。彼は常に僕の前にいた人間ですから。でも、今はどうだろう?

──自分のほうが前にいる自負があると

▼中嶋「うん。今はそういう目で周りも見てないと思います。だから、プロレスっておもしろいですよね(笑)」

──もしかしたら、今は潮崎選手のほうが中嶋選手に対してジェラシーを燃やしているかもしれないですしね。では、最後に改めてファンに向けて、防衛戦への意気込みをお願いします

▼中嶋「3月12日に潮崎豪とタイトルマッチが決まりましたけど、今のノアの顔は俺だということを証明する舞台だと思っているので、必ず防衛して、改めて俺がチャンピオンだということを証明したいと思います。なぜなら……、俺は止まらねえーッ!」

プロ格 情報局