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5/11【WRESTLE-1】6・6後楽園イケメンとの再戦へ「ジャケットを賭けることで勝ち負けに対して貪欲になってくれれば」 W-1提供・近藤インタビュー

 6・6後楽園大会で「ジャケット・コントラ・ファンサービス」ルールで黒潮“イケメン"二郎と一騎打ちを行う近藤修司。5・4後楽園大会でイケメン復帰戦の相手を務め、完勝した近藤はイケメンの再戦要求に「負けたらジャケットを脱ぐ」との条件付きで受けて立った。「彼の中に勝っても負けてもどっちでもいいんだっていう考え方があると思う」と分析した近藤は、「プロレスは勝ち負けですから。勝たなければ何も残らないし、彼にはそこにこだわってもらいたい。だから、彼がジャケットを脱ぎたくないっていうことは知っていますけど、それを賭けることで勝ち負けに対して貪欲になってくれれば」とイケメンの意識改革を促しつつ、「上を目指すんだったら、今しかない。もっと闘いという部分に集中してほしいんですよ。上を目指してほしい」と奮起を求めた。WRESTLE-1提供の近藤インタビューは以下の通り。

【近藤インタビュー】
──5・4後楽園大会でイケメン選手の復帰戦の相手を務めましたけど、改めてその手応えはいかがだったんですか?

▼近藤「動きは本当に悪かったですね。まあ、わかっちゃいたんですけど、本調子ではない。プラス体重を増やしたのか、ただ太っただけなのかわからないですけど、スタミナがない。息切れしてましたよ(笑)。これはちょろいなと、試合の途中で思いましたね」

──いいところがまったくなかったと(笑)。

▼近藤「試合的にはダメでしたね」

──想像していたものとは程遠かった感じなんですか?

▼近藤「いや、あんなもんだろうと思ってました。あの顔の肉の付いた感じとか見てると(笑)。僕もケガをして長期欠場から復帰したことがありますけど、やっぱりどんだけ練習したって試合のリングに上がると緊張なのか、息が上がっちゃうもんなんですよ。これはキャリアですよね。で、彼はこれまでこんだけ長く休んだことがなかったと思うんで。プロレスってこんなに大変なんだと思ったと思いますよ」

──そういう厳しさをこの間の試合でわからせてやったということですよね。

▼近藤「そうですね。だから試合は楽でした(笑)。僕はまったく息が上がらなかったです。それに加えて復帰明けですから、そりゃ勝てるわけないですよね」

──なるほど。一方でイケメン選手は欠場中にもかかわらず、スポーツ誌『Number』で行なっているプロレス総選挙の中間発表で6位になっていて、存在感は抜群にありました。近藤選手は試合前にその理由を知りたいとおっしゃっていたじゃないですか。闘ってみてその理由はわかりました?

▼近藤「わからない……。まったくわからないですね(笑)。というか、わかります? ファンもマスコミもみんなわかってないんじゃないですか? 『なんで6位なんだ』って」

──言われてみればたしかにそうなんですよ(笑)。

▼近藤「みんな頭に?マークがついていると思いますよ。普通に考えて、なんか操作されてるんじゃないかって思いますよね。本当に謎ですよ。そもそも13位に芦野がいるのも謎なんですよ」

──でも、芦野選手の場合は4月19日の後楽園大会での近藤選手と闘ったタイトルマッチが効いたのかなと僕は思ったんですけどね。

▼近藤「なるほど。でも……でも、ですよね(笑)」

──もっと自分の団体の選手を信じましょうよ(笑)。話をイケメン選手に戻しますけど、なぜファンが推したのかという理由までは試合では感じられなかったと。

▼近藤「一つ思ったのは芦野も13位に入っていた。ということは、プロレスファンが若いスターを欲しているのかなって感じましたね。時代の回る速度にこの業界の供給が追いついてない感じですよね。オカダ(カズチカ)は帰ってきてすぐにブレイクしたじゃないですか? その当時は新しかったし、やっぱり欲していたタイミングだったんだと思います。そして今もさらに若いスターをドンドン欲しているっていう感じはしますよね。じゃないと、イケメンがあんな高順位に入るわけがない。もっと有名な選手や試合が凄くおもしろい選手がいっぱいいますからね、イケメンより下の順位には」

──それこそ武藤会長のようなレジェンドよりも上だったわけですからね。でも、あの後楽園大会の試合後の流れを見ていると、自然と人を巻き込んでしまう力を持った選手ですよね。近藤選手も6月6日の後楽園大会で再戦することになったわけですけど、なんか巻き込まれている感があるじゃないですか?

▼近藤「巻き込まれている感はありますね。そういう力はもの凄いのかもしれないですね。体力とか凄い試合をするとか、そういう部分じゃないところのレベルが高いのかもしれないです。僕はそこを通ってきてないんで、見えないだけかもしれないですけど、お客さんが感じ取ってしまっているから、あいつに票を入れた人間があんなにたくさんいたのかなっていう気がしますね。だから、イケメンに関してはわからないところだらけなんで、再戦して知りたいっていうところはありますよ」

──6月の再戦は近藤さんにとってももっとイケメンという選手を掘り下げる闘いになるということですね。

▼近藤「持っているモノはもの凄いと思うんですよ。それはわかっているんです。飯伏やもっと若い頃のオカダを僕は見ているんですけど、それに匹敵するだけのポテンシャルを持っていると思うんですよ。それプラス、カリスマ性があるんですかね?」

──カリスマ性ですか!

▼近藤「もうカリスマ性としか説明できない、今は」

──でも、イケメン選手の持っている場の空気をガラッと変えられる力はカリスマと呼ばれる人たちの特性なのかなという気はしますね。

▼近藤「そうですね。逆に言ったら、カリスマ性だけでここまできちゃった」

──それはそれで凄いですけどね(笑)。

▼近藤「本当に凄いですよ。だから、もの凄い明るさを持った男なんでしょうね。僕の闇ですら、明るく照らしてしまうような光を放っていますよ(笑)」

──それは副社長として見た場合はもの凄く頼もしい部分でもありますよね。でも、本当にこのまま売り出していいんだろうかという疑問もある。だからこその厳しい言葉なのかなと思うんですけど。

▼近藤「そうですね。だから、彼の持っているモノは活かしてあげたいし、持ってないモノを上げたい、伸ばしたいっていうところですよね」

──そこが会見などで言っている“闘い"という部分ですか?

▼近藤「彼の中に勝っても負けてもどっちでもいいんだっていう考え方があると思うんですよ。それをなくしたい。結局、プロレスは勝ち負けですから。勝たなければ何も残らないし、彼にはそこにこだわってもらいたい。だから、彼がジャケットを脱ぎたくないっていうことは知っていますけど、それを賭けることで勝ち負けに対して貪欲になってくれればなと思っていますね。まあ、それは僕もそうなんですけどね(笑)」

──負けたらファンサービスをしなければいけないと(笑)。

▼近藤「ジャケットを着て、ロン毛のヅラをかぶらなきゃいけないんでしたっけ? そんなもんファンサービスじゃなくてただの罰ゲームでしょう(笑)」

──まあ、理由はどうあれ(笑)、お互いに負けられない勝負論のある闘いとして設定することはできましたよね。

▼近藤「だから、6月6日の後楽園大会での再戦は復帰戦とは違う試合になると思いますね」

──近藤選手としては、イケメン選手にジャケットへのこだわりがなくなれば、また一皮むけるんじゃないかという思いがありますか?

▼近藤「まあ、本当はジャケットを着てようが脱ごうがどうでもいいんですけど、もっと闘いという部分に集中してほしいんですよ。上を目指してほしいんですよ。要は彼は闘いを諦めているような感じがするんですよね。たぶんコンプレックスだと思います、弱いから。そこを逃げて今のスタイルが出来上がっていると思うんですけど、やっぱりプロレスは闘いなんで、そこに戻してあげないといけない。じゃないと、メインじゃなくても何試合目でもいいっていう選手で終わっちゃう。上を目指すんだったら、今しかない。彼にそういう意識を与えるためにはジャケットを脱いで鍛えた身体を見せるっていう手法が僕の中では早かったんですよね」

──なるほど。その部分が補完されていくと、イケメン選手はこのW-1を引っ張っていける存在になると。

▼近藤「なりますね。芦野、イケメン、稲葉、この3人が僕の中ではどっかで跳ねるのかなっていう気がしてます。それプラス土肥熊。今のところは彼らに可能性を感じています」

──実際に彼らがやるタイトルマッチは評判いいですよね。

▼近藤「そうなんですよ。リザルトのベルトなんか特にそうなんですけど、立場が人を変えるというか。リザルトだって、できた時にはなんのベルトだよっていう空気もあったんですよ。でも、土肥はあれによって変わったと思うんですよね。地方でもメインを任されることが多くなったし、それってベルトを巻いてないとできないことなんで」

──タッグ王座は落としちゃいましたけど、土肥選手は地方で大会を締め続けていることに誇りを持っていて、立派なメインイベンターに成長しつつありますよね。

▼近藤「だから、あれはあれで成功だったと思います。そういう意味ではイケメンも立場的なものを与えられたら、そこに気づくかもしれない。そのためにもジャケットを脱いで、上を目指せということです」

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