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6/6【IGF】「整理」発言にIGF執行部が改めてNEW継続を宣言、サイモン取締役は猪木氏サイドからの抗議文に困惑

 青木弘充社長、サイモン取締役、宇田川強イベントディレクターが6日、東京・銀座のIGF事務所で会見。アントニオ猪木氏の「IGFは整理する」発言を受け、改めてNEW存続を宣言。サイモン取締役は猪木氏サイドから抗議文が届いたことに困惑し、「猪木さん、目を覚ましてください」と訴えた。

 新格闘技イベント「ISM」の開催を発表した猪木氏は5月25日に行った発表会見の席上で「IGFを整理する」と決別宣言と受け取れる発言を口に。今月2日には自身のツイッターで「今のIGFには理念が無い。カネが絡むと、どうして人間はこうなってしまうのか。IGFからは、とっくに手をひいている。俺の名前を勝手に語るな。NEWは勝手にやればいい」と投稿もしていた。

 これを受けてIGFサイドは6・2後楽園大会でサイモン取締役が継続を宣言。署名活動も行っている。そして、この日、青木社長、サイモン取締役、宇田川EDの執行部3名が会見を開いた。

 猪木氏は現在IGFの経営には携わっていないものの、IGFの主要株主ではある。猪木氏の発言を青木社長は「現状、IGFが主に行っているのはNEWの運営となっていますので、IGFを整理するということはすなわちNEWのことに関して」と受け止めている。ただ、NEW立ち上げに際して昨年8月2日、議員会館を訪れ、猪木氏に概要を伝えてある。また、9月27日に猪木氏サイドから「それらの報告は無用です」との通達があり、「NEWはお任せいただいたものと判断しました」(宇田川ED)という。だからこそ「猪木会長に頼らずやっていく」との姿勢を明確にし、4・5後楽園で旗揚げ戦を行い、6・2後楽園大会で第2シリーズに突入するところまでこぎつけた。2年間で50大会の開催を目指し、それが終了した時点で総括し、その先の方向性を模索するつもりでもいる。

 その矢先に発せられた「整理」発言には困惑しかない。青木社長は「関連している選手、業者さんがありますので、何としてもNEWというブランドを守っていきたいと思っています。整理する、なくすというような意味合いであれば、到底、理不尽な話は我々としては受け入れられない」と改めて継続の姿勢を強調した。

 そして5月23日、サイモン取締役宛に猪木氏サイドの弁護士から警告書が送られてきた。ドワンゴが運営する「プロマガ」内で大谷泰顕氏が運営する有料メルマガ「熱血道」で行われた『緊急座談会「プロレス総選挙」は是か非か!?』なる企画において、取材を受けたサイモン取締役の発言が猪木氏の「社会的評価を下げる発言であり、名誉権を侵害する行為であることは明らか」と判断され、「貴殿は本メルマガの制作に協力していることが明らかですので、本警告書到達後すみやかに通知人(猪木氏)に対する全ての記事をアーカイブから柵上するよう大谷氏に要請するとともに、貴殿におかれましても、今後は同種の行為を行わないようお願い申し上げます」との要求を受けた。そこには「本警告書到達後2週間以内に貴殿にご対応いただけない場合は、法的手段をとることも検討せざるを得ませんので、すみやかなご対応をお願い申し上げます」とも記されており、穏やかではない。

 ただ、「通知人が第1位となったプロレス総選挙が「やらせ」である、という事実を前提とした発言が多数掲載されています」とはあるものの、具体的にどの発言が社会的評価を下げる発言、あるいは名誉権を侵害する行為に該当するのか明記されていない。サイモン取締役にも心当たりはなく、「猪木さんが何で1位なのか?というようなことは言ってませんし、逆に猪木さんが1位になってほしい、なってよかったという気持ちでした」と説明。青木社長も「特に猪木会長の社会的評価を下げるような発言をしているわけではなく、内容的には誤解が入っているのではないかと思っております」との見解を示した。

 猪木氏の娘婿でもあるサイモン取締役は「ここ最近の猪木さんは急にというか、おかしいなというのはありますよね。昔からそうなんですけど、コミュニケーションはそんなにとらなくても会ったらわかってたつもりだったんですけど、ここ最近ですね。特に弁護士の書類に関しては本当にびっくりですし、ショックを受けてますね」と困惑しかない。猪木氏の真意を測りかねているのが現状で、「目を覚ましてください。周りの人たち、横の人に影響を受けているのかわからないけど、猪木さんにちゃんと情報を与えてもらいたい」と呼びかけた。

 現在はNEWで規模を縮小した形だが、IGFとしてはいずれ再び大会場での大会を開催できるところまで再興し、そのあかつきには猪木氏にそのリングに上がってもらうつもりでいる。青木社長は「アントニオ猪木という存在は非常に大きいですし、スーパースターであり、発言力というところでいうと、我々は本当に小さい虫けらのような存在かもしれませんが、一寸の虫にも五分の魂という言葉がありますように、我々は小さいながらも興行の運営というところを行っております。こういった小さい存在ながらも力がないながらも何とか存続していきたいというふうに考えております」と話し、「そのときに頼れるのは我々としてはファンの皆様、そして本日お集まりいただいているメディアの皆様に我々の実際のところを知っていただいて、何とか助けていただきたいなと思っております。よろしくお願いします」と訴えていた。

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