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6/29【WRESTLE-1】7・12後楽園のW-1GP1回戦・河野戦へ「卍地獄に引きずり込む」 W-1提供・稲葉インタビュー

 7・12後楽園大会で開催される『WRESTLE-1 GRAND PRIX 2017』に出場する稲葉大樹。一回戦では河野真幸との元W-1王者対決が組まれ、「卍地獄に引きずり込みますよ!」とまずは初戦突破に全力投球する構えをみせている。稲葉インタビュー(WRESTLE-1提供)は以下の通り。

【稲葉インタビュー】
──6月18日の清水大会で脳震盪による欠場から復帰されましたけど、体調のほうはいかがですか?

▼稲葉「まだ万全とは言えないかもしれないですけど、復帰戦は特に問題もなく終えましたね。休んでいたのは1カ月ぐらいなんですけど、それほど長い欠場ではなかったので、あとは慣れとか勘を取り戻していければと思ってます」

──復帰戦では早速河野選手からフォールを奪いましたしね。

▼稲葉「でも、清水に関しては児玉さんの終盤のアシストに助けられたというか、そのおかげの勝利だったということですよね」

──試合後には「気持ちが悪いです」と児玉選手に言っておられましたけど、試合中は影響がなかったわけですか。

▼稲葉「試合は普通にやれたんですよ(苦笑)。でも、試合後に『W-1 GP』についてコメントを出していたら、児玉さんが来ていきなり『僕とNEW ERA、どっち?』みたいな。『私と仕事、どっちを取るの?』みたいな感じですよね。面倒くせえなって(笑)」

──「トーナメントとかほっといて一緒にやりましょうよ」みたいに言ってましたよね。

▼稲葉「はい。2人だけでやっていこうよって。それは違うんじゃないのって思いますよね。それはそれ、これはこれ。今はグランプリっていうことですよね」

──では、いろいろ悩まされていたNEW ERA内のゴタゴタですけど、意識はグランプリのほうに向いているということですね。

▼稲葉「そうですね。そっちに集中していますね」

──昨年はいろいろあって最終的に文体のメインに立ちましたけど、今回も『W-1 GP 2017』の優勝者が文体で芦野選手のW-1チャンピオンシップのチャレンジャーになることが決まりました。改めてグランプリに臨む心境を教えてください。

▼稲葉「まあ、前回はいろんなことが起こってのメインだったんで、棚からぼた餅じゃないですけど、実力で掴み取ったかって言われるとちょっと微妙じゃないですか? だから、今回はちゃんとトーナメントを勝ち上がって、しっかり実績を残して文体のメインに行きたいなと思っていますね」

──1年前に比べると、W-1王座も巻きましたし、NEW ERAというユニットをリーダーとして引っ張っていますし、成長というのは実感できていますか?

▼稲葉「はい。いろいろなことを経験して、前よりは強くなっている実感はありますね。それを確かめる意味でも1回戦は重要になると思いますね。勝ち方も含めて、重要ですよね」

──なるほど。その1回戦の対戦相手は河野選手になりました。昨年の11月の後楽園ホール大会でタイトルマッチを行って、W-1チャンピオンシップのベルトを持っていかれた相手ですよね。

▼稲葉「強敵ですよ。でも、河野さんに勝てれば、自分の中では優勝がかなり近い位置に見えてくると思ってますね」

──タイトルマッチのリベンジもありますもんね。

▼稲葉「そういう意味でも河野さん超えを果たしたいですね。でも、トーナメント表を見ても、若い選手が今回はたくさんエントリーされているじゃないですか? それはW-1にとってもいいことだと思います。NEW ERAのイケメン、土肥さん、熊、あとACEからも出てくるみたいですし、そういう若い選手で準決勝とか決勝とかを争っていかないとダメだなと思っています」

──河野選手たちベテラン選手ではなく、自分たちの若い力でグランプリを盛り上げたいということですね。

▼稲葉「特にワンデーですからね。盛り上がりは僕らの力にかかっていると思います」

──でも、1回戦は15分1本勝負と通常の試合と比べて短いですよね。引き分けは両者失格らしいですけど、このルールに関してはどのように思われていますか?

▼稲葉「これは微妙ですね」

──前回の河野選手とのタイトルマッチも15分を超えてますしね。

▼稲葉「しかも、短い試合はあんまり得意じゃないんですよね。一気に攻めるみたいな試合は」

──稲葉選手は相手の技をしのいでしのいで、最後に大逆転というイメージはありますよね。

▼稲葉「だから、そこは心配な要素の一つですよね。長い時間闘ったほうが僕にチャンスが出てきそうな気がしているので、無制限とかのほうがよかったですね」

──となると、短期決戦の闘い方を考えないといけないですよね。

▼稲葉「そうなりますね。ちょっと考えないといけないと思います」

──短期決戦対策も練ると。それで、仮に自分が決勝に上がっていくとして、反対側のブロックからは誰が上がってくると思いますか?

▼稲葉「正直、誰でもいいですね。文体のメインに立ちたいという目標があるので、決勝戦の相手は誰でもいいです。ただ、僕が一つやりたいと思っているのは征矢さんとのタイトルマッチなんですよ。去年のグランプリは征矢さんが優勝したんですけど、ケガをして文体を欠場して、それで僕がメインに出場したという経緯があるので。その時に征矢さんにも勝ちたいって言って、それが実現するまでは自分で腰にベルトを巻かないって宣言したんですけど、それが叶う前にベルトを落としちゃったんですよね。だから、今回は僕がグランプリで優勝して、文体でベルトを取って、征矢さんとタイトルマッチをやる。そして、その試合に勝って、自分でベルトを腰に巻く。それで自分の去年の文体を終わらせる。僕の中ではそこから次のステップに進みたいんですよね」

──稲葉選手の中ではまだ昨年の文体は終わってないと。

▼稲葉「まだ終わってないです。元々、昨年の文体はKAIさんと征矢さんのW-1チャンピオンシップがメインイベントとして発表されていたわけじゃないですか? お客さんだって、その試合を見るためにチケットを買ってくれたわけですからね。まあ、KAIさんには勝つことができましたけど、やっぱり征矢さんとも試合をしなきゃいけないなっていうのは自分の中で勝手に思っていますね」

──なるほど。昨年の経験があるだけに、やっぱり文体への思い入れは人一倍強いんですね。でも、1年経って、今回優勝すれば堂々と行けますよ。

▼稲葉「そうですね。あとトーナメントで優勝すれば自信をつけて臨むことができますからね。やっぱり、自分の中ではもっとみんなに認められてから、文体に行きたかったっていうのがあったんですよ。昨年は征矢さんのケガで急遽近藤さんと挑戦者決定戦をやって文体っていう感じだったじゃないですか? でも、今回トーナメントで優勝できれば、文句を言う人はいないだろうなと」

──誰も言いませんよ。そのトーナメントに優勝する自信はズバリありますか?

▼稲葉「今回はあります。さっきも言ったように1回戦を勝てれば優勝が見えると思っているので、まずは1回戦突破に全力を注ぎます」

──なるほど。その文体で待ち受けている現W-1王者の芦野選手に関してはどのように思われていますか?

▼稲葉「いやあ、強いですね。強い。でも、みんなそれぞれチャンピオン像があると思うんですよね。芦野には芦野のチャンピオン像があって、僕にも僕のチャンピオン像がある。彼のそれは僕のチャンピオン像とは違うなって思いますね。試合後のマイクとかを見ていて、お客さんはスッキリして帰れているのかなって思っちゃうんですよね。僕の思い描くチャンピオンは試合が終わって、最後のチャンピオンのマイクでみんなが気持ち良く帰れると。『やっぱりチャンピオンは凄かったね』、『今日はおもしろかったね』って語り合いながら気分良く帰らせるのがチャンピオンだと思うんですよね。芦野を見ていると、なんかあんまりスッキリしないなっていう感じがあるんですよ。だからこそ、僕がベルトを取って、理想とするチャンピオンになってW-1を動かしたいなっていう感じですね」

──そのチャンピオンは稲葉選手の欠場中も再三に渡って、NEW ERAに対して揺さぶりをかけてきていますけど。

▼稲葉「そもそもNEW ERAってユニットとしてやろうと思ったんじゃなくて、W-1を変えたいっていう同じ志の人が集まった集団なんですよ。で、今は藤村もメキシコに行ったり、土肥熊は土肥熊でタッグで成績を残して、他団体に出たりもしてましたし、イケメンもイケメンで復帰して行動を起こしていますし、それはそれでいいと思うんですよね。まあ児玉さんはちょっと……」

──行動を起こすにしても厄介な方向で起こし方をしてますよね(笑)。

▼稲葉「まあ、それはさておき(苦笑)、個人個人でW-1をおもしろくしていきたいという思いがあるのであれば、NEW ERAという枠組みで考えずにドンドン動いてもらったほうが僕もいいと思ってます。最終的にW-1が盛り上がっておもしろくなった時に、そのきっかけはNEW ERAだったっていうことになる形がいいなと。だから、NEW ERAでずっとみんな一緒でっていう感じではなく、僕はそれはそれでいいのかなと思いますね」

──わかりました。では、改めて最後にグランプリへの意気込みをお願いします。

▼稲葉「まず1回戦で河野さんにリベンジして、文体のメインには今度は実力を見せつけて立ちたいと思います」

──そう言えば、河野選手から伝言があって、お前に卍固めがあるなら、俺には足4の字固めがあると言っていました。

▼稲葉「なるほど。卍固めもまだまだ変わった入り方があるんではないかと思ってます。本来の卍固めの形に拘らず、新たな卍固めができるかなと今秘策を練っている最中でございます」

──それは楽しみですね。

▼稲葉「卍地獄に引きずり込みますよ!」

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