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7/7【WRESTLE-1】W-1 GPへ「今のメンツでメインに立たなきゃいけないのは俺」 W-1提供・黒潮“イケメン"二郎インタビュー

 今年は長期欠場しながらも「勢いは止まっていない」と豪語する黒潮“イケメン"二郎。スポーツ誌『Number』のプロレス総選挙の最終中間発表でも6位と高順位を獲得し、周囲を驚かせている。あまりタイトルには貪欲なイメージはないが、今年はグランプリの制覇と横浜文体のメイン出場に闘志を燃やす。そんなイケメンの意気込みを聞いてみた。

──W-1の真夏の祭典『W-1 GP』が間近ですけど、現在はどのような心境ですか?

▼イケメン「今回はなぜやり方を変えたのか……なぜだ!」

──今回はワンデートーナメントですし、それに伴って1回戦は15分1本勝負という短時間での闘いとなりますね

▼イケメン「要するに優勝するには3試合、勝ち続けなきゃいけないじゃないですか? 俺、3試合連続で勝ったことあんのかなって思って。1日じゃなくて、1週間ごとに試合をして、3週連続で勝ったことあったかな?」

──記憶にない(笑)

▼イケメン「ただ、去年のイケメン興行ではぶっ通しで1試合目、2試合目、3試合目って全部出たので、間がある分、それよりも楽かもしれないです。でも、1試合目が土肥孝司。う〜ん……って感じですね」

──他の1回戦の試合はベテランvs若い世代の選手という組み合わせなんですけど、ここだけ同世代対決なんですよね

▼イケメン「お互い勝ち上がっていって、決勝で当たりたかった相手ですね。もう決まっちゃっているんでしょうがないですけど、どうせならお互いに端っこの山からトーナメントを勝ち上がっていって、決勝で闘いたかったですね。俺たち2人でもっとドラマを生み出したかったですよ。ただ、1回戦ということは100%の状態でぶつかれるわけですから、逆に考えると一番いい相手なのかなとも思いますけどね」

──最近はNEW ERAという形で一緒にやっていますけど、土肥選手はタッグチャンピオンやリザルトチャンピオンになったり、この間も芦野選手のW-1王座に挑戦したり、今年は実績面で大きく飛躍していますよね。最近の活躍ぶりはどのように見ていますか?

▼イケメン「まあ、勝てると思います」

──ズバリ勝利宣言ですか!

▼イケメン「たしかに最近の土肥孝司は近くで見ていて勢いはあると思います。でも、俺はW-1に来てからずっと勢いにノッてますから。一度として止まってない!」

──ケガで欠場している期間も(笑)

▼イケメン「ケガをしている期間も止まらなかったですからね。ケガしている間に『Number』のプロレス総選挙があったじゃないですか?」

──はい。中間発表でいい順位を取りましたもんね。では、勢いということで比べると、自分のほうが断然上だと

▼イケメン「そうですね。だから、土肥孝司には負けてる数のほうが多いんですけど、何があるのかわからないのがプロレスっていうのを信じてやっているんで」


──5月4日の復帰戦では近藤選手と試合をして叩きのめされましたけど、6月6日の後楽園大会では見事に勝ちましたからね

▼イケメン「身体が順応しやすいんですよね。欠場して休みだってなったら、休みにも順応しやすいし、復帰して試合しだしたら、その試合勘もすぐ戻る。正直、復帰戦はきつかったですけど、もう完全に戻りましたね。しかも、体重も増えてるし」

──では、復帰前よりも数段グレードがアップしたと考えていいですか?

▼イケメン「断然いいですね」

──これは期待できますね。6月の後楽園大会後は近藤選手に弟子入りされていますけど、まだ短い期間ですが、成果は出ていますか?

▼イケメン「近藤さんに弟子入りというよりは、ずっとタッグを組んでみたかったんですよ。なんでみんな近藤さんのことを凄いって言うんだろうと思って。俺はひとつも感じたことがなかったんで」

──副社長に失礼ですよ(笑)

▼イケメン「いや、みんなが言うその凄さを実感したかったんですよ。それで2回シングルマッチで闘って、6月24日の横浜大会で初めてタッグを組んだんですけど、まあ凄いですね。今までちゃんと見てなかっただけかもしれないですね」

──視界に入ってなかったっていうことですか?

▼イケメン「ずっと敵だし、俺に対しても否定的だし、距離をおいていたんですよ。でも、いざ近くで見たら本当に凄い。試合中はずっとふてぶてしく相手を攻めているのに、お客さんはノッてきている。これは何かあるんだろうなって思いましたね。まあ、とにかく俺に対しては否定的な人だけど、ツンデレだということはわかりました。一緒に組んだ横浜大会でも俺のことをマイクでさんざん否定したくせに、俺が怒って帰ろうとしたら、『それだよ。おまえに足りないのは怒った時の本気度だよ』ってそこで褒めてきて。要は女の子なんでしょうね。俺はそのツンデレにやられてしまっていますね」

──キングコングはツンデレでしたか(笑)。でも、得られるものも多いんじゃないですか?

▼イケメン「かなり多いと思います。だから、今回ばっかりは弟子入りしたというよりは盗むっていう感じですね」

──結果を出すために必要なものを近藤修司から盗もうということですね。でも、近藤選手から「おまえに足りないのは怒りの本気度だ」ってことを言われましたけど、これに関してはどう思われますか?

▼イケメン「たしかに怒るのは1年に1回ぐらいです。あんまり怒らない人なんですよ、俺は。だかれそういう感情の引き出し方を盗みたいですよね。だって、理由もないのに怒れないですよ。近藤さんとのシングルだったら、理由があるから怒れますけど、トーナメントの対戦相手に対して怒りにはつながらないじゃないですか? 怒りっていうのに全然ピンとこないんですよね。怒りの感情をぶつけろって言われても、俺には絶対にできない。まだ奥ゆかしさがあるんでしょうね」

──いや、決して奥ゆかしい性格じゃないですよね(笑)。でも、相手にやられて、「この野郎!」みたいな気持ちにはならないですか?

▼イケメン「それはなりますけど、でも怒りとはまた違うと思うんですよね。怒りの解釈が自分なりにできてないのかもしれないですけど、その感情がわからないです。だから、『怒りとは?』ですね。これが今回の俺のテーマです」

──プロレスは闘いですからね。相手に対して怒るっていうのは普通の感情なのかなって思ってたんですけど

▼イケメン「だから、プロレスって難しいなと。まあ、とにかく課題だらけですけど、トーナメントまでに何かを見出だせる自信はあります。実は俺が一番気になっていたのはACEから誰が勝ち上がってくるかだったんですよ」

──7月2日の新木場大会で伊藤貴則選手が優勝して、グランプリに出てきますね

▼イケメン「伊藤の野郎、俺の車の鍵を洗濯しやがって! そのせいで鍵が使えなくなっちゃったんですよ。もし当たることになったら、その鍵の恨みを晴らします!」

──それは怒りの感情じゃないんですか?(笑)

▼イケメン「なるほど!鍵の仇を俺が取る! これは怒りにつながりますね」

──怒りというものがちょっとわかってきた(笑)。ちなみに準決勝は征矢選手と熊ゴロー選手の勝者との対戦になるんですけど、自分が土肥選手に勝った場合、どちらが上がってくると思いますか?

▼イケメン「俺は熊ゴローが上がってくるんじゃないかと思いますね。で、熊ゴローが上がってくるなら、俺の試合は絶対に土肥孝司が勝つんですよ」

──土肥熊対決が実現してしまう(笑)

▼イケメン「熊ゴローが征矢さんに勝つようなことがあったら、土肥熊はノッてるし、土肥孝司も同じぐらいノッているっていうことだから、たぶん今の俺じゃ絶対勝てない。だから、準決勝は俺じゃなくて、土肥熊対決になりますよね」

──自分が負けることを予想する人は初めて見ました(笑)

▼イケメン「ただ、俺が上がったほうがおもしろいのは間違いないですから、負けられないですね。あとやっぱり征矢さんには壁として残っていてほしいんで、勝ち上がってきてほしいです。準決勝はイケメンvsワイルドでやりたいですね。で、そこで俺が勝てば、お客さんも『おおっ!』ってなるじゃないですか? そして、決勝戦は……稲葉ですね。俺の希望は稲葉と決勝で当たりたい」

──やはり、同世代のNEW ERA対決、若い力で優勝を争いたいと

▼イケメン「だって、今さら決勝戦で近藤vs征矢とか河野vs征矢を見たいですか? 今のお客さんがW-1に欲しているのはそれじゃないでしょう。新鮮さが欲しいんですよ。まあ、稲葉も30近いしそんなに若くはないんですけど(笑)、俺はまだ24歳だし、そんな若い人たちが上で闘っているんだってなったら新鮮じゃないですか? なぜか暗いイメージが強いW-1に爽やかな光をもたらすことができるのは、このメンバーの中では稲葉とイケメンだと思います」

──まあ、この2人の対決だと爽やかなイメージができますよね

▼イケメン「はい。他の団体も新陳代謝が進んでいるしね。まあ、チャンピオンは芦野ですから、W-1も進んでいるんでしょうけど、あいつのチャンピオン像はちょっと違うなと思うんですよ。だから、いろいろ変えるためにも俺が優勝しないと。W-1はイケメンしかいないでしょうっていう感じですね」

──やはり文体のメインに立つべきなのは黒潮“イケメン"二郎だとハッキリと言える

▼イケメン「文体のメインというか、今のW-1のメンツの中でメインに立たなきゃいけないのはたぶん俺しかいないですね。今年は俺!来年はもっと違う選手が出てきているかもしれないけど、その時は俺はまた違う働きをしたいなって。ただ、今年は俺ですね、絶対に。ただ、文体のメインが芦野vsイケメンでお客さんが入るのかって言われたら自信はないです。でも、とにかくやるしかないんで」

──じゃあ、3回連続で勝ったことがないとか言わずにグランプリは是が非でも優勝しなきゃダメですね

▼イケメン「うん、優勝を狙います。ただ、俺はW-1を良くするとかじゃなくて、自分が上に行くために文体のメインを目指します。自分だけが光るようにって考えてやっていけば、結果はついてきてくれるし、結果としてW-1も良くなるかもしれない。それでいきます。だいたい、W-1はできたばかりの団体だし、こんなにいろいろ試せる団体にいられることを幸せに思いますよ。日々勉強することがありますし、こっちに来てから書いたノートが15冊ぐらいありますから」

──え、イケメンノートみたいなものが存在するんですか?

▼イケメン「ありますよ。これまで日々起きたこと、気づいたことを書き留めています。だから、凄く幸せな環境ですよね。本当に今この時点で年を取ってなくて良かったなと思いますね」

──なるほど。いろいろ試せる時期に試せる団体にいられることが幸せだということですね

▼イケメン「歴史のある団体にいたら絶対にできないですからね。幸せですよ」

──わかりました。では、最後に今回のグランプリではどのようなイケメンをファンに見せたいですか?

▼イケメン「かなり自己中な試合をすると思いますけど、今年はイケメンしかいないと、皆さんに思わせるような試合をお届けしたいと思っていますね。まあ、いざ試合が始まったらいつもと変わらずなんでしょうけど、それはそれでいつもと変わらず応援していただければと思います」

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