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7/13【新日本】永田“最後のG1"公開練習は海水浴場特訓 「永田裕志の痛さ、怖さ、強さをフルにぶつける」

 『G1 CLIMAX 27』(17日開幕)に出場する永田裕志が13日、神奈川・鎌倉市の由比ヶ浜海岸で練習を公開。「最後のG1」を公言している永田は海の中でエクスプロイダーやバックドロップを敢行するなど岡倫之、北村克哉とともに“ビーチレスリング特訓"を披露し、「日々、戦いに参加する選手一人ひとりに永田裕志の痛さ、怖さ、強さ、そういうものをフルにぶつけてやろうかなと」と自信満々に16年ぶり2度目の優勝を見据えた。

 G1前恒例となった永田公開練習。今年の舞台は海水浴場として知られ、現在「新日本プロレス×アミューズ"THE BEACH HOUSE 真夏のライオンキッチン〜SUMMER G1 AUDITION〜」と題した海の家がオープン中の由比ヶ浜海岸だった。

 岡と北村を伴って炎天下の海水浴場に現れた永田はまず波打ち際をランニングし、レスリングの差し合いでウォーミングアップ。ヒザほどの深さの場所に移動すると、二人を相手にエクスプロイダー、バックドロップを敢行した。そして公開練習を終えると、湘南ギャルたちに囲まれて頬を緩め、海の家で提供されたビールとステーキでしっかり英気も養った。

 19年連続19度目の出場となる今年、永田は「最後のG1」を公言している。今年も猛暑に見舞われているが、過酷な真夏の祭典へ向けて調整に抜かりはなく、「G1を想定して暑さに耐える練習、たとえば灼熱の多摩川を思い切りランニングするとか、灼熱の道場で体を動かして息を上げたり、重いもの挙げたり。そういう練習を毎日やってる中で、ここ数年で一番いい状態が作れた」とコンディション万全を強調。過去18大会を一度も欠場することなく完走してきたことも自信の裏づけとなっており、「オンとオフをうまく切り替えながら戦い抜ける体力と知力が自分にあるんで。そういう中で他の選手が過酷だと言うほど僕は過酷だと感じない」と豪語した上で、「日々、戦いに参加する選手一人ひとりに永田裕志の痛さ、怖さ、強さ、そういうものをフルにぶつけてやろうかなと。それに彼らは耐えられるのかなと」不敵な笑みを浮かべた。

 今回、最後のG1を決意した理由の一つとして、若手の底上げという意味もある。上位進出を狙い、いずれはG1に出場することになるであろう岡、北村ら後輩たちに真夏の祭典で戦う意味、意義を叩き込むためにも、「背中で語りますよ。何年か前に親父の背中ということを言いましたけどね。それこそ先ほどの女性たちも父親ぐらいの僕のところに自然と集まってくる。自分の背中、親父の背中が彼女たちの年代を引き込むパワーが出てるでしょうから、今回も親父の背中で世の中のありとあらゆる世代の人々を私に注目させますよ」と自らの戦いで示すつもりで、初優勝を遂げた2001年以来、16年ぶり2度目となる優勝を見据えていた。

【公開練習における永田】
▼永田(公開練習前)「G1 CLIMAXも永田裕志が参戦するのは今年が最後ということで、もう公開練習の役目はいいかなと思ったんですが、最後なんでぜひと、いろんな世の中の声がありまして。じゃあ最後ですけど、自分の原点であるレスリングの特訓、練習。でも普通にレスリングやっても面白くないから、ビーチレスリングという形で今日はやれたらと思いまして。元レスリングの選手のこの若手両名(岡倫之、北村克哉)を引き連れて。特に岡はビーチレスリングの元全日本王者ですから。2回全日本チャンピオン獲ってますからね。そういうパートナーにも恵まれてる形で今回はビーチレスリング特訓という形でやらせていただきたいと思います」

▼永田(公開練習後)「公開練習に限らず、今暑いじゃないですか日本列島。G1を想定して暑さに耐える練習、たとえば灼熱の多摩川を思い切りランニングするとか、灼熱の道場で体を動かして息を上げたり、重いもの挙げたり。そういう練習を毎日やってる中で、ここ数年で一番いい状態が作れたなと。暑さもそんな暑く感じない。逆にその暑さの中で汗を流すことが凄く心地よく感じますし、そうやって汗をいっぱいかいてると重いものを挙げてる中で、挙げるバーベルの重さ、重量が上がってきてますから。だから暑いって感じないんですよ。逆に体が自分の意思に反して動きたくてしょうがない。だからとてもいい状態が作れたと思います」

――最後のG1と公言しているが?

▼永田「最後のG1っていうか、特に意識してるわけじゃなくて、周りの見方がね。今、新日本プロレス、黙っていてもお客さんがいっぱい来てくれるから。そういう状況までいったんでね。別に僕の公開練習はもういいかなと思ったけど、これはラストなんで、夏の一つの風物詩、見納めという形で皆様が期待してくれたっていうのがあって本日この由比ヶ浜でやることに至ったわけですけど。周りの見方、ファンの方、関係者の方が最後のG1ってことで凄く僕に後押しというか背中を押してくれてる部分があります。僕がG1に向けて体調を整える中で、いい形で追い風が重なって、体調作り、自分のテンションを持っていく上で、いい追い風になってます」

――初戦の相手YOSHI-HASHIはキックボクシング練習を披露していたが?

▼永田「俺、意識してるの? キックボクシングの公開練習、彼にとっては一つの新境地として世にアピールできる、自分を変えるきっかけという部分でキックボクシングはいいですけど、こと世間にYOSHI-HASHIをアピールする上ではちょっと弱いかなと。やっぱり僕が最初に公開練習やったのは自分のことより、自分が何をやったら世間にインパクト届くか考えた。僕が公開練習始めたっていうのはG1 CLIMAX最終戦すらお客さんが入らない時期だったんで。とにかくそこにお客さんを入れなきゃいけない、世間の注目をG1に全て向ける、そういう使命感のもと、ある意味、へんてこなことをやったり、奇抜なことをやったり、意味不明なことをやったり、そういうことを考えてやった。YOSHI-HASHIは自分を高めるところでまだ精一杯なんだなと感じますね。だから自分のことで精一杯で会社というか、G1 CLIMAXを世に広めるところまでは考えがいってない。僕から見るとね。でもそんなことしなくてもG1 CLIMAXは世の中から凄く注目されるイベントですから、そんな心配いらないのかもしれないですけどね。でもやっぱりもし本人が新日本プロレスの大黒柱になれるような選手になりたいなら、そういうこともそろそろ考えた方がいいんじゃないかなと思います」

――永田選手がG1公開練習の形を作ったという自負がある?

▼永田「やっぱり普通の、たとえばキックボクシングとか何かの練習っていうのは自分のことだったらいいんですよ。今は黙っていても、公開練習なんかやらなくたって山手線にG1 CLIMAXの広告が出してもらえるぐらい会社が素晴らしくなった。そういう部分では今の選手は会社のことを考えなくても、自分のことだけ考えればいいふうになったのは選手にとって非常にいいことですから。僕も公開練習、もうそういう意味で世の中にアピールする役目は終わったかなと思ったんですが、そうはいかしてくれなかったですね。やっぱり永田裕志の公開練習は風物詩になってしまった。そこは苦しい時、自分がいろいろやって少しでも新日本プロレスに注目させたいという思いでやってきたことが実を結んだと解釈しています。マスコミの人に注目されて、そういう僕らの下地の上で若い選手が自分をどんどんアピールできる土壌にしてきたという意味では、僕は今年で19回目ですけど、G1 CLIMAXを毎年盛り上げてきて、その下地を作り上げたなって自負はあります」

――来年以降の公開練習は?

▼永田「それは若い奴に任せますよ。来年以降っていうか、僕が今回、最後にしようと思ったきっかけっていうのは自らの手で業界に引っ張った岡とか北村が入ってきて、今年デビューしたばかりで連日試合しながら試行錯誤して、うまくいくことはうまくいくし、失敗することは失敗する中で、彼らがG1に出たら突発的に凄い選手に、凄いことやっていきなり階段を駆け上がっちゃうんじゃないかって可能性もあった。そういう可能性に期待して、今回で最後にしようなんてことを考えた部分も大きい。でも来年はぜひこの二人に出てほしいですね。その時は公開練習を俺に求められても。そこは自分で考えた方がいいですよ。自分を高めることイコールこのG1 CLIMAXをいかに注目させるか。本当のエース、柱になる人間っていうのはそれが必要なんですよ。そういう公開練習を揶揄されたり突っ込みを入れられることが本当にエース、大黒柱として成り立ってる。大きなことをやった時に周りはああだこうだ言いますよ。それは中心だから言われるわけで、中心じゃなかったら言われない。そういうことを今日、身近にパートナーで呼びましたけど、ちょっと学んでもらえればね。(横から自分のステーキを横取りした岡を見ながら)肉を食うばかりではなく、こういうやってる意義を汲み取ってもらえればなと」

――永田選手にとってG1はどんな大会?

▼永田「まずやっぱり今まで18年間、夏の一番暑い時期に過酷なシングルマッチ連戦を戦ってきたわけですが、その中で一度も欠場することなく、そして大きなケガをすることもなく18回出れたというのは自分の強さや自分の体調の作り方、そういうすべてにおいて永田裕志というプロレスラーはよくやってきたなと。だからこそ今年も最後までケガ一つなく完走して、そして栄冠を勝ち取ることを念頭に置いてやってます。やっぱりこのG1ってある意味、新日本プロレスの中での出来事かもしれない。過去に『新日本プロレス内のただの運動会だ』と言った外の選手もいましたけど、それが業界随一のとてつもない過酷なリーグ戦なんですよ。それを18年間やってきて今年19年目にチャレンジするわけですけど、それを完璧な状態で終わらせて、マット界でやってきた第一人者として意義を感じたいですね」

――過去のG1を振り返って一番印象的なことは?

▼永田「やっぱり一番印象に残ってるというと2001年に優勝した時ですかね。今、僕が彼らに期待してるような感じで若い選手がああいう舞台に立ったら参戦前の力以上のものが出るんですよ。それで自分のステータスを上げて、自分の強さを世間にアピールしてきたという上で、いきなり出て3回目で優勝したっていうのは僕にとって大きなものでしたね。そこでG1に優勝することでこれだけ世間の恩恵というか見返りというか、世間から永田裕志を見る目が変わってきたのを感じましたね。やっぱり一番印象深いといったら優勝した時ですかね。それをもう一回味わいたい」

――今年一番楽しみなことは?

▼永田「どの選手がってことじゃなくてね。日々、戦いに参加する選手一人ひとりに永田裕志の痛さ、怖さ、強さ、そういうものをフルにぶつけてやろうかなと。それに彼らは耐えられるのかなと。やっぱりG1は過酷だといわれますけど、実はここ最近、過酷なスケジュールになってきた中で、僕的にはうまく要領ってわけじゃないですけど、これだったらこうすればいいなっていうのが案外、自分の中で出てくるんで、あんまりそういうふうには感じないです。別に手を抜くとかじゃなくて、フル参戦していながらもオンとオフをうまく切り替えながら戦い抜ける体力と知力が自分にあるんで。そういう中で他の選手が過酷だと言うほど僕は過酷だと感じない。そういう永田裕志は強いなって思いますね」

――女性たちに囲まれたが?

▼永田「どうでしょうかね。彼女たちからみたら僕は彼女たちのお父さんのような年齢ですからね。ただ今どきの若い子ってお父さんの年齢の人に恋焦がれちゃうところもあるらしいですからね。そういう女性たちを惹きつけられるパワーをこのG1で発揮できればと思います」

――そのパワーが体から出ている?

▼永田「そうですか? パワーとフェロモンが? この永田裕志にしか出せないフェロモンを感じ取った女性が近づいてきたと解釈してます」

――最後のG1を2度目の優勝で飾りたい思いが強いのでは?

▼永田「それがなかったら出ないですよ。毎年やっぱり優勝を目標にやってるわけで。これ優勝する目標がなくて、1勝2勝すればいい、そういうふうに感じて出るんだったらやらない方がいいです。それは今出てる選手もそうだし、今後、若い選手が突然参戦することになって、彼ら(岡、北村)がもし来年、再来年G1参戦するなら絶対優勝するつもりでやらないとダメだよ、それだったら出る意味がないよと教えていきたいですね」

――それを背中で示す意味でも2度目の優勝を飾ると?

▼永田「背中で語りますよ。何年か前に親父の背中ということを言いましたけどね。それこそ先ほどの女性たちも父親ぐらいの僕のところに自然と集まってくる。自分の背中、親父の背中が彼女たちの年代を引き込むパワーが出てるでしょうから、今回も親父の背中で世の中のありとあらゆる世代の人々を私に注目させますよ。そして栄冠を獲って、みんなで喜びましょう。本当の素晴らしい歌い手さんっていつまでもレコード大賞に出てないんだよ。レコード大賞を卒業するのと一緒だよ。僕はG1 CLIMAXを通じて永田裕志の強さ、凄さ、しぶとさっていうのは十分アピールできてる、知名度という部分でも十分アピールできてる、G1に出なくても自分の健在ぶりはいくらでも見せられる、そういう自負はありますよ。だってここ数年、タイトルマッチに出る機会もなく、結構な負け方もしたけど、未だに永田裕志にもう一度IWGPに挑戦してほしいという声がなくなりませんからね。それはこいつら(岡、北村)と戦ったり、他の若い奴と戦ってる中でコンディションのよさをみせられてるからね。ある意味、G1 CLIMAXは歌謡界でいうレコード大賞。それを卒業するっていうのは、歌謡界の大物の方々の域に近づいてきたのかなと感じてます」

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