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8/28【WRESTLE-1】「特別な試合、他の人間だったらここまで気持ち盛り上がってなかった」 イケメン戦へ芦野祥太郎インタビュー

 3・20後楽園大会でW-1チャンピオンシップを手に入れ、防衛を続けている芦野祥太郎。W-1年間最大のビッグイベント『プロレスLOVE2017 in YOKOHAMA』では『W-1 GP』覇者の黒潮“イケメン"二郎を挑戦者に迎えて防衛戦を行なうことになった。現在のW-1のリングでの頂上決戦に向けて、王者・芦野がその心境を語る。


【芦野インタビュー】

──まず、7月に開催された『WRESTLE-1 GRAND PRIX 2017』はどのような感想をお持ちになりましたか?

▼芦野「順当な感じでしたよね。番狂わせもなく、みんなが思っていた通りじゃないかな?その前に6月の後楽園大会で僕のことをみんなで囲んできたじゃないですか?熊ゴローとかイキっていて。そのイキっていた人間がまったく成績を残していない。あの時、イキって僕を囲んでいた若手が成績を残していないというのがあの大会の問題点ですよね」

──確かにイケメン選手は優勝しましたけど、その他のNEW ERAの選手は全員1回戦負けという結果に終わってしまいましたね。

▼芦野「タッグでチャンピオンになっていようと、そのチャンピオンがシングルのトーナメントでは1回戦負けですからね。タッグとシングルは違うんだなって改めて思いましたね。だから、イケメンが勝ったのは順当だと思いますよ。1回戦の土肥、準決勝の征矢……決勝の河野さんの闘いはギリギリでしたけど、それ以外はだいぶ余裕を持って勝ててたんで、練習もしっかりしてんのかなと思いましたね。ただ、もっともっとスタミナがないと長時間は闘えないなと思いますけど」

──戦前の予想では願望込みで河野選手に優勝してほしいっておっしゃっていたじゃないですか?それでもイケメン選手の優勝は順当だと思っているわけですね。

▼芦野「そうですね。僕は河野さんに来てほしかったんですよ。でも、イケメンが優勝したということでテーマは『これからのW-1』ということですよね。僕はこれからのW-1は文体がスタートだと思っているんですよ。僕とイケメンがこれからのW-1を引っ張っていくためには重要な試合だと思っています。まあ、厳しいこと言うなら、他の若手はもっと焦れよっていうことですね。僕とイケメンはドンドン先にいっちゃうよっていうことです」

──ここまでのお話を聞いていると、イケメン選手に関してはかなり認めているようですね。

▼芦野「やっぱりグランプリに勝ってますからね。どんな勝ち方であろうと勝てばいいんですよ。だから、1日3試合やって勝ったことは素直にがんばったなあと思います。決して組んだりすることはないと思うんですけどね、水と油なんで。ただ、見据えている先は同じだと思うんで」

──向かうベクトルは一緒だと。

▼芦野「方法は違うと思うんですけど、最終的な目標は一緒だと思いますね。それでもあのやり方は僕は気に食わない。だから、それだけだと勝てないんだよっていうことを文体では証明しないといけないですね」

──なるほど。イケメン選手の闘い方に関しては気に食わない部分もありつつも、残した結果に関しては認めていると。

▼芦野「素晴らしいと思います。まあ、どれぐらいやっているかわからないですけど、近藤さんと練習もしているみたいなんでね。誰かと一緒じゃないと練習できないとか、最終的にそういう部分が変われば彼は凄く良くなるんだなと思いますけど」

──ちなみに8.11後楽園大会では前哨戦で闘いましたけど、強さは感じたんですか?

▼芦野「感じないですね。ただ、引き出しは多いですよね。プロレスは強いだけじゃ勝てないんで。力がもの凄く強い人間が勝てるかって言ったら、それだけでは勝てない。そこは技術であったり技の引き出しの多さだと思うんですよ。そういう面ではW-1の中ではトップクラスだし、プロレス界の中でもトップクラスなんじゃないかなと思いますけどね。僕はそれを今まで培ってきたレスリング技術であり、アンクルロックでねじ伏せるだけですから。巧いだけでも勝てない。それもプロレスの魅力かなと思っています。僕は強さで勝ちますから」

──なるほど。その巧さや引き出しの多さを前哨戦では感じたんですね。

▼芦野「それは感じましたね。あとイケメンのプロレスには華がありますよね。僕は地味でガチガチした感じなんで、ファイトスタイルが。そう考えると今回の文体のタイトルマッチは対照的な人間同士のぶつかり合いですよね。だから、やっていてもおもしろいですよ」

──イケメン選手との試合はおもしろい。

▼芦野「僕も昔は言っていたんですけど、よくイケメンと試合をする人間がジャケットを着ていることに食ってかかるじゃないですか? 僕はもうその次元にはいないんで。もうそれよりも上の次元にいるんで、どうでもいいです。むしろジャケットを着ていたほうがいいと思うし、否定もしないです。ジャケットを着て上がってきたことは素直に認めますよ」

──要はジャケット着てようが裸だろうがマスクをかぶっていようが俺の前では関係ないということですよね。

▼芦野「何をしても一緒です。ただ、イケメンとのタイトルマッチは特別な試合だと思いますよ。やっぱり他の人間だったらここまで自分の気持ちは盛り上がってなかったと思うんで。イケメン、河野、どっちかだったんですよね」

──自分の気持ちを盛り上げてくれるのは。

▼芦野「他の人が上がってきても普通に防衛しちゃうだけだと思うんで」

──そこまで認めているイケメン選手と他の若手選手との差は感じているんですか?

▼芦野「感じてますね。児玉さんとイケメンは頭一つ飛び抜けているんじゃないですかね?まあ、いつまで若手なのかっていうのはありますけど、年齢・キャリア的な括りで言うならその2人は抜けていますね。W-1の若手は他団体の若手と比べても頭一つ抜けているなと思いますけど、その中でもイケメンと児玉さんはより秀でている。かと言って、児玉さんとは一緒にやりますけど、イケメンと一緒にやることは絶対にないですから。未来永劫絶対にないですね」

──常に対角線にいる存在だということですね。

▼芦野「一緒にやってもおもしろくないですからね。僕が嫌です。児玉裕輔はNEW ERAで燻っていたじゃないですか?NEW ERAっていうのは人を燻らせるユニットですよね。仲良しこよしでいい子ちゃんぶっているだけでなんにもおもしろくない。だったら、俺と一緒にやっておもしろいものを作り出していこう、生み出していこうという感じです。それでEnfants Terriblesを作ったんですよ」

──児玉選手とならおもしろいものを作り出せると。ただ、「文体ではバッドエンドにしてやる」とおっしゃっていましたけど、8.11後楽園大会のリザルトチャンピオンシップでEnfants Terriblesが起こしたようなことが文体でも起きるのかと危惧するファンもいると思います。

▼芦野「それは当日のお楽しみですね。今から戦略を言っちゃったらバレちゃいますから、それは言いません。まあ、楽しみにしていてください。バッドエンドを」

──バッドエンドになることは確実だということですね。

▼芦野「みんなが大好きなイケメンが負けるわけですから、バッドエンドになりますよ。やっぱり勝つことが大事なんですよ。いい試合をすることは当たり前ですから。よく選手たちも『いい試合をします』って言いますけど、それだけじゃダメ。いい試合をして勝つ。そこまでできて当たり前のことなんですよ。勝つだけでもダメだし、いい試合をするだけでもダメ。いい試合をして勝たなきゃいけないんです。やっぱり勝てないレスラーはダメです。僕は負けたらもうベルトに一切挑戦しなくていいと思っているんで。それぐらいの覚悟でタイトルマッチに臨んでいますから」

──やはりベルトを獲ってから、毎月のように後楽園ホールでタイトルマッチを行なうという経験をしてきたことがそういう覚悟を生ませたんですか?

▼芦野「たしかに毎月大変でしたけどね。もし仮に負けたら、当分は休みたいなっていう気持ちもありましたよ。でも、それぐらい一試合一試合に懸けて臨んでいたし、それは文体も同じですね。負けたら今後はベルトに一切挑戦しなくていい。その覚悟で文体ではイケメンに勝ちます」

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