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8/31【NOAH】カード未定も10・1横浜文体は“親子タッグ"で参戦 藤波&LEONAインタビュー

 10・1横浜文体大会への参戦が発表された藤波辰爾とLEONAがカード未定ながら“親子タッグ"で同大会に臨むことになった。これに際して藤波、LEONAの親子インタビューが実現。とはいえ藤波は“息子"ではなく「一人のパートナーとして」LEONAと組むといい、ノア定期参戦中のLEONAも「ここで父に遠慮していたら先がない」と言い切った――。


【藤波&LEONAインタビュー】

──藤波選手は今回の10・1横浜文化体育館大会がノアへの4度目の参戦で、LEONA選手と親子タッグでは初の参戦となりますよね。どのようなお気持ちでしょうか?

▼藤波「まあ、何度かタッグを組んだことはありますけど、ノアのリングで並び立つっていうのは緊張感というか、ちょっと違った特別な思いがありますよね」

──それは藤波さんがずっと新日本プロレスでやってきて、ノアは全日本プロレスの系譜を受け継いでいる団体というのがあるからでしょうか?

▼藤波「それはあるでしょうね。やっぱり空気感が違うし、何よりも僕は両団体の壁が大きい時代に育った人間だからね。その思いは抜けないだろうね。今は団体同士の交流がスムーズにいってますけど、僕らの若い頃は他団体と試合をしたくてもできなかった中での参戦だからね。ストレートに『さあいくぞ!』とはならない。そういうのとは違った思いがあるよね。そう考えると今の若い選手は器用だよね。どんなリングに上がってもストレートに自分の動きができるしね。やっぱり我々は余計な思いを持って上がるからそうなのかもしれないけど、他団体に上がる場合はそういう緊張感は必要だよね」

──なるほど。そういう中でこれまで3度上がってきたノアのリングですが、どのような印象を受けていますか?

▼藤波「印象というか、やっぱり三沢(光晴)くんとの闘いは思い出に残っているよね。あれは自分でも忘れられない試合でしたね」

──やはり三沢さんとの遭遇は印象深かったんですね。

▼藤波「レスラー人生の中でも何本かの指には入る闘いでしたね」

──そういう闘いを繰り広げてきたリングに息子さんであるLEONA選手が8月から参戦していますが、このお話をお聞きした時にはどのように思われましたか?

▼藤波「やっぱりレスラーは実戦経験とか場数を踏むっていうのが一番大事なんだよね。だから、本当なら自分が会場の片隅から見ていたかったというのが正直な気持ちだよね。本人には内緒でね(笑)。自分の団体なら自然体で上がれるだろうけど、やっぱりノアは空気感が違うし、緊張感もあるだろうからね。そういう状態のLEONAをソッと見ていたかったんですよ。だから、これからも彼がノアに上がる時はソッと見ていたいですよね(笑)」

──でも、LEONA選手も藤波選手のそういう視線を心の中に感じながらノアのリングで闘っているんでしょうか?

▼LEONA「そうですね(笑) この世界に入って何年か経ちましたけど、自分一人で試合に行くことも増えましたし、自分一人の力で試合をしてこいと常々言われていて、そういう中でも心のどこかで父に見られているというのを意識して、緊張感を持って闘っていますね。ことプロレスに関しては一番厳しいアドバイスをもらうのが父ですから、試合をしていてもそういう緊張感はあります」

──でも、今回の参戦は、拳王選手と闘いたいという自分の意思によって決まったものですから、そういう部分での成長は藤波選手も感じていらっしゃるんじゃないですか?

▼藤波「そうだね。きつい言葉を言ってきましたけど、それぐらいがちょうどいいんです。そういう厳しい言葉からくる緊張感を持ってリングに上がれば、自ずと自分が対戦したい相手も見えてくるものなんですよ。ましてやノアのリングならいろんな先輩からアドバイスも受けられるだろうし、彼が成長するためにはいい選択をしたと思うよね」

──では、LEONA選手は実際にノアのリングで闘ってみてどのような感想をお持ちになりましたか?

▼LEONA「ノアに参戦して最初の1カ月が過ぎてみて、今までいろいろな団体を経験させてもらいましたけど、一つ一つの技の重さや細かいところにノアという団体の特徴を凄く感じましたね。また、自分には一日一日の懸命なファイトが必要だというのを実感した1カ月でしたね」

──懸命なファイトの必要性ですか。初戦では丸藤選手から「0点」という厳しい言葉も投げかけられました。それはどのように受け止めましたか?

▼LEONA「もちろん自分のファイトに満足するわけはなく、試合後にそういう言葉を聞いたんですけど、一番は悔しいという思いですよね。レスラーとしてリングの中で自分を発揮できなかったということは何よりも悔しいです。でも、そこで立ち止まって、そのことを悲観し続けていても成長はないですし、逆に丸藤さんからの0点という言葉を『お前のファイトで覆してみろ!』というエールとして捉えていますので、このノアのリングで前向きに闘っていく理由ができたなって思いました」

──藤波選手にしても、そういう厳しい言葉を言ってくれる先輩がいるということは逆に安心な部分もあるんじゃないですか?

▼藤波「本人が言った通り、丸藤くんのその言葉をどう分析するかでしょうね。その言葉に対して、どう応えて跳ね返していくかっていうのが重要でしょうね」

──なるほど。そういうリングで今回、親子で一緒に試合をするわけですけど、どのような気持ちで臨もうと思われているんですか?

▼藤波「さっき言ったように格別な思いがあるリングだし、ある程度親子というのは切り離して立ち向かわなければいけないでしょうね。一人のパートナーという見方に気持ちを切り替えなければいけないでしょうね」

──でも、デビューしたての頃は藤波選手がリードする部分もあったと思いますけど、LEONA選手もキャリアを積んできたわけですし、何しろ若いですから、率先して動いてくれという気持ちもあるんじゃないですか?

▼藤波「それはそういうふうに仕向けるしね(笑) でも、僕もいろんな先輩たちと組んだけど、一つでもいいところを見せようと思って闘っていましたからね」

▼LEONA「ここで父に遠慮していたら僕も先がないですから。父はプロレス界で様々な実績を得ていますけど、僕はスタートしたばかりでこれからありとあらゆるものを手に入れていかなければいけないという状況です。僕が1秒でも多く出て、ファンの人にもコーナーにいる父にも自分の光るものを見せていかないといけないと思っていますね」

──この1カ月のノアのマットで培ってきた成果を見せたいということですよね。

▼LEONA「そうですね。デビューして3年経ちましたけど、立ち止まっていないという部分を見せなければいけないですし、この1年でレスリングの変化もありましたんで、それを通して僕の闘う姿を見てもらいたいですね」

▼藤波「彼がファイトする中でノアでの闘いの成果が垣間見えるんじゃないですかね? そこはじっくりと観察したいですね」

──ちなみに対戦相手はまだ決まっていないですけど、どのような選手と対戦したいですか?

▼藤波「丸藤くんを筆頭に選手は凄く豊富にいますからね。新日本時代に闘った齋藤彰俊もいるし、とにかく刺激のある相手を当ててほしいですね」

▼LEONA「横浜文化体育館という会場で父とコーナーを囲めるのはまたとない機会ですからね」

──藤波選手にとってはアントニオ猪木さんと60分ドローの試合をした思い出の場所ですよね。

▼藤波「そう言えばそうだね(笑)」

▼LEONA「そういうなかなかない機会をいただいたわけですから、ビッグネームの選手もたくさんいますし、大いに燃え上がる気持ちと緊張感を持って試合をしたいですよね。そして、ノアの選手が対戦相手となるのか、また違う団体の選手が来るのかはわからないですけど、目の前に来た選手と全力で闘う。そういう心構えで当日を待ちたいと思います」

▼藤波「うん。自分もサポートできる部分はしますけど、それがないという覚悟で向かってほしいなと思いますね。やっぱり、リングに上がる以上はどっかで親子というものをかなぐり捨てなきゃいけないんでね。コーナーで見ている自分が『おっ!』となるようなところを見せてほしいね」

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