【ドラディション】武藤が10・27後楽園参戦、藤波&マスカラスと豪華合体 2017/9/6 17:50

 ドラディションは6日、東京・水道橋の後楽園飯店で会見し、10・27後楽園、10・29大阪両大会の全カードを発表。後楽園大会には武藤敬司が参戦し、藤波辰爾&ミル・マスカラスと豪華トリオを結成することになった。

 ドラディションの10月2大会でオールドファン垂涎のドリームカードが実現する。両大会で藤波とマスカラスが合体。すでに10・29大阪大会で長州力を加えたトリオ結成が決まっていたが、10・27後楽園大会で二人と組むパートナー・Xがこの日、武藤に決まった。

 38年前の79年8月26日、日本武道館で開催された『プロレス夢のオールスター戦』で藤波はジャンボ鶴田&マスカラスとトリオを結成(マサ斉藤&高千穂明久=ザ・グレート・カブキ&タイガー戸口に勝利)している。いずれも「再びあの時の感動をファンの皆さんに味わってもらいたい」との思いから組んだカードだ。

 藤波&マスカラス&武藤はザ・グレート・カブキ&新崎人生&KAZMA SAKAMOTOと対戦する。武藤は2002年7月20日、全日本・日本武道館大会でマスカラスの弟ドス・カラスを加えたトリオを結成(アブドーラ・ザ・ブッチャー&グラン浜田&愚乱・浪花組に勝利)して以来、15年ぶりにマスカラスと同じコーナーに並び立つ。

 武藤にとってマスカラスはかつて「風貌、それプラス、有名な入場曲、もちろん技術とかも全体的にね、何かかっこよかった」と憧れを抱いた存在。そして藤波は新日本時代の先輩だ。この二人と組むことは、今年に入って“達人"たちを中心とした『PRO-WRESTLING MASTERS』を立ち上げた武藤にとっても格好のシチュエーション。「ここ最近、藤波さんとの交流も深くなってまして、今では数少ない先輩の中で、背中を見てると。常に昔に戻れるというか、初心に返れる」と言うように刺激となる。「いい意味でこの二人の接着剤になれればいいかなと思います。その中で武藤敬司ここにありというものを見せられれば」と意気込んだ。

 また、藤波は武藤&マスカラスとの「合体技」に色気をみせた。オールスター戦で鶴田&マスカラスとトリオを結成した時は“編隊飛行"と称されたトリプルドロップキックを披露している。その再現を描くと、思わず苦笑した武藤は「みんなで低空ドロップキックしましょう」と逆提案していた。

☆10/27(金)東京・後楽園ホール『DRADITION 2017 SKY HIGH DRAGON ツアーTOKYO』18:00開場、19:00開始

◇第1試合◇
三州ツバ吉
倉島信行
(1/20)
蓮見隆太
田村和宏

◇第2試合◇
将軍岡本
スーパータイガー
(1/30)
LEONA
浜亮太

◇第3試合◇
スペル・デルフィン
AKIRA
(1/30)
高岩竜一
大谷晋二郎

◇第4試合◇
ヒロ斉藤
長井満也
(1/45)
越中詩郎
藤原喜明

◇第5試合◇
▼スペシャル6人タッグマッチ
KAZMA SAKAMOTO
新崎人生
ザ・グレート・カブキ
(1/60)
武藤敬司
ミル・マスカラス
藤波辰爾


☆10/29(日)大阪・ATCホール Cホール『DRADITION 2017 SKY HIGH DRAGON ツアーOSAKA』11:30開場、12:30開始

◇第1試合◇
▼海鮮プロレス提供試合
エビルマン
ふぐ仮面デスラー
(1/20)
デストロイカー
武士鰹

◇第2試合◇
倉島信行
(1/20)
チョン・ガンチョル

◇第3試合◇
X
(1/30)
LEONA

◇第4試合◇
スペル・デルフィン
金本浩二
(1/30)
高岩竜一
佐野巧真

◇第5試合◇
ヒロ斉藤
長井満也
(1/45)
冨宅飛駆
藤原喜明

◇第6試合◇
▼スペシャル6人タッグマッチ
AKIRA
越中詩郎
ザ・グレート・カブキ
(1/60)
長州力
ミル・マスカラス
藤波辰爾


【会見の模様】
▼藤波「10月27日、29日のSKY HIGHT DRAGON TOURに、まず後楽園ホールで僕とミル・マスカラス、そしてXとなっていましたパートナーにつきましては武藤選手にお願いしました。快く参戦していただき感謝しています。私自身、パートナーとして見渡した中で、自分自身が非常に興味深くいるのは武藤選手とマスカラス選手が並び立つ姿、そして僕も含めた3人がリング上に上がった姿。これは自分自身、いろいろ考えた中で、今から何年前ですかね。30数年前ですかね。日本武道館での夢のオールスター戦、そこでは僕、マスカラス、そしてそこにはジャンボ鶴田選手もいましたけど、そういう興奮が冷めやらず、興味深いところをね、もう一度ファンの皆さんに受け止めてもらいたいというところから参戦をお願いしました。それが今回、マスカラス選手を招へいしたひとつの理由でもあります。長きに渡ってプロレス界の中でマスカラス選手も何度も日本に来てますけど、今回ぜひともドラディションに招へいして、その中で再びあの時の感動をファンの皆さんに味わってもらいたい。そういう気持ちが今回の大会のコンセプトにありました」

▼武藤「尊敬する大先輩・藤波さんの興行ということで、今日は気合を入れてきました。新調したスーツを着てきましてですね。まぁXというのは何かちょっとイメージじゃないかなと思ったりもしますけど、成り行きでXは俺ということになりました。マスカラスと組むのは正直、初めてではないんですが、まだプロレスラーになる前、小学生ぐらいだった頃かな。ブラウン管で、お茶の間で見てた時の選手ですからね。本当に非常に感慨深いものがあります。そして今、自分自身もMASTERSとかやってる中で、ここ最近、藤波さんとの交流も深くなってまして、今では数少ない先輩の中で、背中を見てると。常に昔に戻れるというか、初心に返れるという中で、この大先輩のタッグマッチ、いい意味でこの二人の接着剤になれればいいかなと思います。その中で武藤敬司ここにありというものを見せられればいいと思っています。そして対戦相手のメンバーも俺のプロレスの歴史の中で欠かせないメンバーばっかりですので。プロレスを本当に楽しみたいなと思っております」

――かつてマスカラスと組んだ時にどんな印象を抱いた?

▼武藤「覚えてねぇんだよ。組んだことは覚えてる。印象? 覚えてないって。忘れっぽいんだよ。組んだのは覚えてる。その組んだのも正直10年ぐらい…もっと前かな。組んだのもそんな前で、これだけの時を経て、また出会えるというかさ。非常に感慨深いものがありますよ」

――子供の頃にマスカラスに憧れを抱いたとのことだが、どこに魅かれた?

▼武藤「風貌、それプラス、有名な入場曲、もちろん技術とかも全体的にね、何かかっこよかったですね。もしかしたら、ドレッシングルームで自ら『マスクをくれ』という交渉をしてみようかななんて思ってます(笑)」

――このトリオでどんな化学反応が生まれると思う?

▼藤波「当日、本当にリングを見ていただくのが楽しみだと思いますけど、その中で一つ二つの合体技みたいなね。あるかな?」

▼武藤「いやぁ(苦笑)」

▼藤波「僕もカードを見てて、先ほどの30数年前の武道館でジャンボ鶴田と組んだけど、(武藤は)同じ山梨県(出身)なんだよね。3人飛行で…あの時は3人でドロップキックやったんだけど、みせられるかな?」

▼武藤「みんなで低空ドロップキックしましょう」

▼藤波「とにかく当日を楽しみにしてもらいたいと思います」

――パートナーが先輩ばかりというシチュエーションになるが?

▼武藤「でもMASTERSも先輩ばっかりだから。シチュエーション的には似たようなシチュエーションですね。こういうものってね、非常に自分をいい意味で忘れさせてくれるというかね。現在をね。本当に楽しいですよ、正直」

――いずれマスカラスと対戦したい気持ちはある?

▼藤波「今回はね、それも考えてみたんだけど、僕の場合は何年か前かな。IGFでマスカラスと対戦したんだけどね。とにかく今回はこのメンバーで並び立ちたかった。これは自分自身、いろいろ思い浮かべてこの時期しかないなというのがありますね」

▼武藤「俺は一言、対戦はしたくありません。ただ、パートナーとしてね、俺スパニッシュしゃべれないんですよ(苦笑) そのへん今から時間がちょっとあるから、少しでもスパニッシュを勉強しようかなと思いますよ」

――対戦したくない理由は?

▼武藤「率直にただしたくない。ガキの頃見てたヒーローであるわけであって、そのヒーローと対戦をしたくないじゃない? そういう気持ちだよな」

――マスカラスは我が強いといわれるが、マスカラスよりも目立ってやろうという欲はある?

▼武藤「ないですよ。ただ、よくよく考えたら接着剤になれるのは藤波さんだな、これ。俺スパニッシュしゃべれないしさ、コミュニケーション取るには藤波さんが中に入るしかないよね」

――藤波選手はどんなスタンスで戦う?

▼藤波「別に僕はお互いのチームワークうんぬんよりも、やっぱり自由にね。武藤選手が持ってるものはご存知の通り、伸び伸びと自分の持ってるものをファンに提供すれば、僕の思い通りの大会になるでしょうし。とにかくあの時の興奮をもう一回、体感してもらいたいなと。対戦相手もグレート・カブキ…当時は高千穂(明久)さんだったのかな。何人かあの場にいた人もいるわけですからね」

――10・29大阪では長州と組むがまた違った色が出る?

▼藤波「実際にそっちの方が僕自身、神経を使わなきゃいけないのかなと…」

▼武藤「長州さんはせっかちだからね。マスカラスの動きを待ってられるかどうか」

▼藤波「武藤選手が言ったように、そういう部分では自分が接着剤に(苦笑)。これもまた面白いじゃないですか。今まで並び立つことが、東京もそうだろうし、大阪もああいう選手が並び立つことがなかったんで、今だからこそできるっていうものを、今のファンも昔のファンも興味深いんじゃないかなと思います」