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6/19【新日本】マシンが40年間のプロレス人生に別れ「まったく悔いはありません」

☆『共闘ことばRPG コトダマン Presents KIZUNA ROAD 2018〜スーパー・ストロング・マシン引退セレモニー〜』東京・後楽園ホール(2018年6月19日)
スーパー・ストロング・マシン引退記念試合=○S・S・マシン・No.69&S・S・マシン・エース&S・S・マシン・バッファロー&S・S・マシン・ジャスティス&S・S・マシン・ドンwithスーパーストロングマシンvs内藤哲也&EVIL&SANADA&高橋ヒロム&BUSHI×

 マシンが「私のプロレス人生にまったく悔いはありません。やりきったという感じです」と宣言し、40年間のプロレス人生に別れを告げた。

 デビューしてから素顔で活動していたマシンは84年8月に前身であるストロング・マシンに変身し、マシン軍団の一員として一世を風靡した。素顔に戻った後の95年7月には橋本真也(故人)と組んで第26代IWGPタッグ王者にも君臨している。2014年4月2日の後楽園ホール大会(井上亘引退興行)を最後にリングから遠ざかっていたが、「今のコンディションではリングで闘うことは出来ず、今回はセレモニーという形で引退というケジメをつけさせて頂くことになりました」とコメントを発表して現役引退を決意。素顔のデビューから40周年を目前にしてレスラー人生に終止符を打つことになった。

 本人の意向により引退試合は行わず、セコンドに付く形で「記念試合」が開催されることに。そこで、田口隆祐がマシン軍団を招へい。S・S・マシン・エース、S・S・マシン・バッファロー、S・S・マシン・ジャスティス、S・S・マシン・ドン、S・S・マシン・No.69が集結し、今現在の新日本をけん引するロス・インゴ軍の内藤&EVIL&SANADA&BUSHI&ヒロムと激突した。

 5色のカラフルなマスクを装着したマシン軍団がリングに登場すると、かつてのマネージャー・将軍KYワカマツに先導されてマシンが登場。大歓声に迎えられると、リングサイドに陣取って試合を見守る。

 大先輩の引退に花を添えるべく、マシン軍団は躍動。エースが「GO ACE」コールに乗って暴れ回れば、バッファローがモンゴリアンチョップを躊躇なく連射する。ジャスティスは白目こそ降臨しなかったものの腕固めを披露。ドンも脅威のパワーで場内を沸かせ、No.69はまるで監督のように、腕をカクカクと回しながら連続トレイン攻撃を指示した。

 制御不能なロス・インゴ軍も5人同時にマスク剥ぎを仕掛けるなど揺さぶりをかけたが、10人連なってのブレーンバスター合戦はマシン軍団に凱歌。No.69が捕まる場面もあったが、エースが奮闘して救出すると、BUSHIに猛攻を浴びせる。ドンもヒロムをアルゼンチンで担ぎ上げ、場外の内藤たちに投げつける好フォロー。それでも内藤が介入を狙ったが、セコンドのマシンがこん身のラリアットで鎮圧した。最後は連続セントーンからNo.69がマシンの必殺技・魔神風車固めでBUSHIに激勝した。

 快勝した後輩たちを称えたマシンは、ワカマツを加えた全員で勝ち名乗りを上げた。その後、会場のビジョンにはマシンのこれまでの足跡が映し出されたが、引退セレモニーではかつての仲間たちが集結した。

 本人も「こんなに多くのユニットに参加したレスラーは私ぐらいじゃないですか」と話していたが、ワカマツをはじめ、カルガリー・ハリケーンズやブロンドアウトローズなどで共闘したヒロ斉藤、魔界倶楽部の柴田勝頼、村上和成、筑前りょう太、青義軍の永田裕志、井上亘などかつての盟友たちが花束を贈呈していく。真壁刀義ら正規軍の面々や垣原賢人も駆けつけ、マシンは全員に頭を下げ、感謝の思いを伝えていた。

 場内から大きな「マシン」コールを受けると、最後のあいさつへ。「1978年、昭和53年、ある青年が新日本プロレスに入門しました。5月13日のことです。あれからちょうど40年。私のプロレス人生も40年。この青年は数年後に海外武者修行に出かけ、約2年間。その後、行方をくらましました…」と語り始めると、場内は大きな拍手に包まれた。そして、マシンに変身した当時を振り返ると、「あるマスコミからも批判されました。マンガチックだ、くだらないとか。でも、リング上ではストロングスタイルを貫き通しました。これが私が40年間プロレスを続けられた一番の宝物です」と胸を張った。また、「思い出せないぐらいいっぱいある」という所属してきたユニットに対しても「全部の軍団が私のプロレスの歩みにやり甲斐を起こしてくれるような楽しいユニットでした」と感謝の言葉を贈った。

 「私のプロレス人生にまったく悔いはありません。やりきったという感じです」。そうマシンが断言すると、後楽園ホールは大きな拍手に包まれる。今後についても「小学校5年生ぐらいからずっとプロレスのことを考えて50年ぐらい経ちます。プロレス以外のことは何も考えられないので、ちょっと時間がかかるかもしれませんが、第2の人生の目標を早く見つけたいと思っております」と前向きに語ると、「本当に今まで私を応援してくださったファンの皆様に、心から深くお礼を申し上げます。どうもありがとうございました」と頭を下げた。

 リングサイドで仲間たちが見守る中、引退の10カウントゴングが打ち鳴らされる。万感の思いでそれを聞いたマシンは、再びマイクを握ると、「もう1人大事な人に、深い感謝の言葉を、この場をお借りして捧げたいと思っております」と語り始める。そこで、今年1月に長年連れ添った妻がガンのために亡くなったことを明かすと、最後はマイク無しの地声で「ありがとうーー!」と妻へ感謝の言葉を贈り、引退セレモニーを締めくくった。

 バックステージでもレスラーや関係者への感謝を何度も口にしていたマシン。新日本との契約が終わる6日前に妻が亡くなり、精神的に落ち込んだ時期があったことを明かすと、「そういうのを吹っ切るためにも、会社が勧めてくれた引退式でキッパリと気持ちを切り換えて、次の人生に行きたいと。まあ、そういう思いで決断いたしました。本当にマスコミの方がもありがとうございました」とあいさつし、「マシンは今日で消えます。ありがとうございました!」とコメントを終えて、40年のレスラー生活に幕を降ろした。

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