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6/24【全日本】大森返り討ちで秋山がGAORA王座V10、TAJIRIが名乗り

☆『2018ダイナマイトシリーズ』北海道・紋別スポーツセンター(2018年6月24日)
GAORA TVチャンピオンシップ=○秋山準vs大森隆男×

 秋山が10ヵ月ぶりの再戦となった大森を返り討ちにし、GAORA王座V10を達成。TAJIRIが挑戦の名乗りを上げた。

 昨年3月の戴冠以来、1年以上の長期政権を樹立してきた秋山。V10戦となる今回、同期・大森が昨年8月以来10ヵ月ぶりとなる再挑戦の名乗りを上げ、26分1本勝負(時間切れなら観客判定)で対戦することになった。

 大森の要求を受けたのも自信があってのこと。秋山は戦前に豪語した通りに大森を圧倒した。エプロン上での攻防をDDTで制し、後頭部に攻撃を集中。大森がフロントハイキック、ニールキックの連続攻撃に出てもアックスボンバーは決めさせず。ジャンピングニー、ランニングニーの連続攻撃からフロントネックロックで消耗させて流れを作った。

 その後、コーナーに上がったところを大森のアックスボンバーで場外に叩き落とされ、リング下でもパイルドライバーを敢行されて一度は動きが止まった。アックスギロチンドライバー追い打ちをかけられ、エクスプロイダーで応戦した次の瞬間、アックスボンバーを食らった。それでも秋山は起死回生のジャンピングニーで再び流れを引き寄せると、鬼のニーリフト連打、エクスプロイダーで一気に挽回。最後はリストクラッチ式エクスプロイダーで大森の粘りに引導を渡した。

 大森を返り討ちにした秋山がGAORA王座10度目の防衛に成功した。「今のコンディションとか考えたらこんな感じ。今の状況じゃたぶん全てリング上に出るのは当たり前だから」と完勝を強調した秋山は、「ちょっと違う色のベルトにしたいと思っていて、それなりにできてると思いますよ」との自負を口にした。

 さっそく次なる挑戦者が現れた。TAJIRIだ。試合後、秋山の前に現れ、「そのベルトに挑戦させてください、それ以上にもしかしたら秋山準とシングルマッチ、それお願いしにきたんですけど」と表明。紋別のファンの大多数から賛同も得て、「そのベルト僕が巻いたら、全日本プロレスにとって凄くいい要素いっぱいあるんじゃないかなと思うんですけど、どうです?」と迫った。

 防衛戦史上、屈指の難敵となりそうだが、秋山は「わかった、じゃあやろう」と受諾した。「俺たちがやってきたこととはまた違うプロレスの戦い方をしてるだろうし、動きもそうだし。だけど、その違いがリング上でまた交差した時に面白いものができるんじゃないか」というのが理由で、「まだこの年になってタイトルマッチ、ベルト持って挑戦者が現れるというのはうれしいことですよ」と歓迎した。

 一方、突然のGAORA王座挑戦表明となったTAJIRIだが、明確な理由があった。それは「便宜上、秋山さんをあえて昭和のレスラーという言い方をさせていただきますと、昭和のレスラーって僕ほとんど当たったことがなくて、川田さんとあと誰だろう。永田さんも昭和のレスラーですよね。あとライガーさんとか。ほとんどシングル経験がないっていう。だんだん当たるチャンスがなくなっていくと思うんですよ。早くやらないとな」というもの。もう一つは「全日本プロレス1年間参戦させていただいて、僕、子供の頃、全日本プロレスが一番好きだったんですけど、ますます好きなんですよ、1年かけて」というほどの全日本愛だ。GAORAベルトを通行手形に、先輩にあたる選手たちと戦っていくことで全日マットを活性化しようというのだ。

 王者・秋山に日時指定をゆだねたTAJIRIだが、「せっかく僕と秋山さんが戦うなら、僕の希望ですよ。僕の希望としては後楽園ホールでやりたいですね」と希望。となれば、次期シリーズの7・15後楽園大会が有力視される。この夏、何とも魅力的なベテラン対決がGAORAベルトをかけて実現することになりそうだ。

【試合後の秋山】
――戦前の予告通り完勝と言える結果と内容だったが?

▼秋山「今のコンディションとか考えたらこんな感じじゃないですか」

――昨年の紋別大会は大森と組んで世界タッグ戦を行い、今年はGAORAのベルトをかけて戦ったが?

▼秋山「やる前まで去年、世界タッグやったってことを忘れてて、2年連続で大森とタイトルマッチ。今の状況じゃたぶん全てリング上に出るのは当たり前だから」

――TAJIRIが挑戦の名乗りを上げてきたが?

▼秋山「確かにね、彼とシングルマッチはないし、他の選手も若い選手以外ないからね。もちろんチャンピオンとしては面白い。けどそうはいかない。俺が持ってるからTAJIRIがきたのかもわかんないし。また彼が言ってるようにどういうとこか聞いたけど、そうだと思うよ。世界的に有名な人間だから、もちろん俺が持ってるより彼が持ってそれをアピールしてくれるのが一番いいとは思うんだけど、リング上は勝負だから。まぁまぁ彼が言わんとしてることは…1時間ぐらいしゃべられたらアレだけど30分ぐらいの内容は俺の頭に入ってるからわかってるよ」

―ーTAJIRIというプロレスラーの印象は?

▼秋山「俺たちがやってきたこととはまた違うプロレスの戦い方をしてるだろうし、動きもそうだし。だけど、その違いがリング上でまた交差した時に面白いものができるんじゃないかなと思う。たまにタッグで当たるから、そういう時は面白いなと思うし」

―ー秋山選手にとっても楽しみな一戦になる?

▼秋山「まぁ、まだこの年になってタイトルマッチ、ベルト持って挑戦者が現れるというのはうれしいことですよ」

――防衛記録が2ケタの大台に乗ったが?

▼秋山「やりゃいいってもんじゃないから(苦笑) その中にいろいろあったから。っていうか半分ぐらいわけわかんない(笑) その10回が普通の三冠ベルトの10回とはまた違うから(笑) でも10回持てたというのはいいことなのか、下が出てきてないから悪いことなのかわからないけど、でも、ちょっと違う色のベルトにしたいと思っていて、それなりにできてると思いますよ」

【TAJIRIの話】
――GAORAのベルトがほしいのか、秋山とシングルで戦いたいのか、どちらの比重が大きい?

▼TAJIRI「秋山さんとシングルやってベルトが手に入ったら一番いいなと。僕も実はね、あんまりやったことがないタイプなんですよ、秋山さんは。お互いそうだと思うんですよ。たとえば便宜上、秋山さんをあえて昭和のレスラーという言い方をさせていただきますと、昭和のレスラーって僕ほとんど当たったことがなくて、川田さんとあと誰だろう。永田さんも昭和のレスラーですよね。あとライガーさんとか。ほとんどシングル経験がないっていう。だんだん当たるチャンスがなくなっていくと思うんですよ。早くやらないとなと思って。そしてもう一つが、全日本プロレス1年間参戦させていただいて、僕、子供の頃、全日本プロレスが一番好きだったんですけど、ますます好きなんですよ、1年かけて。全日本プロレスにとって何かしていきたいなって気持ちが非常に強くて、それには実は僕がほとんどやったことのない日本の強豪たちと戦うきっかけが何かあったらいいなって。それでベルトを持つのがいいんじゃないかなと。三冠は体も小さいし、なかなかそう簡単に手が届いたらいけないんですよ。そしたらまずGAORAかなと思って、今回こういうアクションに出たわけなんですね、えぇ。その先に何があるかわからないけど、とりあえずまず今、一番お手頃に実現できるのは秋山さんとのシングルだと僕は思って。大森さんなんかはこの前やっちゃってるんでですね。それをまずやって、それからその先を考えて、1個1個、全日本プロレスのために着実に何かやっていきたいなと思ってですね。そういう気持ちの表れなんですね」

――自分が獲った方がGAORAを面白くできる?

▼TAJIRI「じゃないですかね。だって秋山さんはほとんど戦ってるじゃないですか、すでに。で、いつやれるか…?」

――秋山は言及していなかったが?

▼TAJIRI「せっかく僕と秋山さんが戦うなら、僕の希望ですよ。僕の希望としては後楽園ホールでやりたいですね。やっぱりね」

――7月シリーズの後楽園大会で?

▼TAJIRI「早い方が面白くないですか?」

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