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7/17【東京愚連隊】4年ぶり参戦・ワグナーがカシンとの復活タッグで快勝、論外は平成維震軍との全面対決ぶち上げた

『東京LOVE VIII』東京・新宿FACE(2018年7月17日)
○レイ・ワグナー&ケンドー・カシンvsイホ・デル・ドクトル・ワグナーJr.&NOSAWA論外×

 4年ぶりの来日となったワグナーがカシンとの元IWGPジュニアタッグ王者コンビで論外と息子・イホ・デル・ワグナーJr.に快勝。来日30周年記念として論外にカベジェラ・コントラ・カベジェラ(敗者髪切りマッチ)を要求し、論外も来年3月の実現を約束した。

 2018年第1弾興行となったこの日の新宿大会。メインイベントに組まれたのはワグナー&カシンvs論外&イホ・デル・ワグナーJr.(以下イホ)のスペシャルタッグマッチだった。ワグナーは元ドクトル・ワグナーJr.で、メキシコのトップルチャドール。日本では88年5月に初来日以来、新日本を主戦場に活躍し、99年1月にはカシンと組んで第2代IWGPジュニアタッグ王者に君臨している。愚連隊マットには2014年7・7新宿大会以来4年ぶりの参戦で、カシンとの名タッグを復活させた。

 イホ、論外、カシンの順で入場し、最後にワグナーが登場すると場内は大歓声に包まれた。論外に迫られてマスクを脱ぎ、素顔を披露すると、リングを占拠してポーズを決めた論外とイホを蹴散らし、カシンとともにポージング。開始早々、千両役者ぶりをみせつけた。

 イホとの親子対決になると、チョップ合戦で渡り合う。息子がコーナーに追い込んでの逆水平を連発しても、逆水平連打でお返し。イホがトラースキックで反撃し、串刺しラリアットを叩き込んでも、追尾式串刺しラリアットで応戦。コーナーに上がったイホをエースクラッシャーで叩き落とした。

 論外が飛び込んでもワグナーはラリアット連打で迎撃。ドラゴンスクリューで吹き飛ばす。カシンがキャメルクラッチで捕らえたところにリングを何度も往復しての低空ドロップキックを打ち込む。イホが急行しても同じ攻撃で返り討ちにした。

 ならばと論外とイホは場外戦に活路を求める。論外はワグナーとテーブル席での攻防を制し、カシンにはイホとともにイス攻撃を連発したが、カシン&ワグナーは場外戦で逆転。ワグナーがイホを客席にブレーンバスターで客席に叩きつけ、カシンと二人がかりで論外を投げつけた。

 イホがドロップキック、滞空式ブレーンバスターで反撃すると、流れは論外組に。イホがダイビングエルボードロップを投下し、論外はワグナーにナックルパンチを連発していく。ワグナーが場外の論外にエプロンからのトペコンヒーロを放っても、イホがトペスイシーダで突っ込んだ。カシンがコブラツイストとリバースインディアンデスロックで論外とイホをまとめて捕獲しても、ワグナーのドロップキックをカシンに誤爆させた。

 そして終盤は論外とワグナーの一騎打ち状態となった。逆水平を真っ向から何発も打ち合うと、ワグナーがバックフリップを敢行。論外がシャイニングウィザードを放ってもワグナーは両腕でガードして撃墜し、ドラゴンスクリュー、ダイビングボディプレス、顔面蹴りで一気にたたみかけた。最後はカシンがイホをぶら下がり式首4の字固めでセーブする横でワグナードライバーを爆発させて論外をマットに沈めた。

 4年ぶりの参戦でワグナーが健在ぶりを証明。カシンとともにポーズを決めて歓声を浴びた。試合後、マイクを持った論外が「聞いてくれ。今夜は特別だ。なぜならメキシコのレジェンド、ドクトル・ワグナーJr.、いやレイ・ワグナーが日本に来てくれたからだ。ありがとう」とスペイン語でワグナーに感謝。するとワグナーは「アミーゴ、チョットマッテ。ワグナー・マニアのみなさん、日本に来ることができて凄くうれしい」と切り出し、「1988年に日本に初めて来て、来日してから30周年というアニベルサリオ(記念)の年だ。NOSAWA、お前と俺でカベジェラ戦をやろうじゃないか」と論外に髪切りマッチを要求。さらにパートナーのカシンに「ケンドー・カシンと今日は組むことができた。以前、IWGPジュニアタッグのベルトを巻いていた。カシンは日本の偉大なアイドルでレジェンドだ。今日は組んでくれてありがとう」と感謝した。

 ワグナーからの突然の要求に論外は思わず困惑。それでもカシンから「そう、30周年。決定だろ決定。NOSAWA、イエスって言え。はいって言え。シーって」とあおられ、ファンからも大歓声で後押しされると、「OK、来年の3月、俺がもう一回レイ・ワグナーを呼んで、レイ・ワグナーとNOSAWA論外でカベジェラ・コントラ・カベジェラ、約束しよう!」と快諾した。

 さらに論外は愚連隊の盟友・MAZADAとFUJITAを呼び込むと、「二つ三つぐらい言わなきゃいけないことがある」と切り出した。「大仁田厚が昨日、スターダムのリングに上がったらしいんだけど、俺は復帰してもらいたいね。引退試合をさ、俺一応やってるんですよ。ケンドー・カシン、藤田先輩と。復帰するんだったら、まずはぐれIGFのリングに来るべきじゃないのかなと。ということで近日中にはぐれIGFの興行やります」と宣言。さらに「先週、長州力さんのPOWER HALL大会で平成維震軍と我々やりました。もうあの人たち、やめた方がいいですよね。皆さん、平成はもうすぐ終わるんです。我々東京、20年オリンピック。やっと俺たちの時代が来ると」と主張し、「これは愚連隊興行とは別で平成維震軍vs東京愚連隊全面対抗戦。俺たちも5人集めるから、維震軍も5人集めてもらって、5対5の綱引きマッチ、こっち(真剣勝負)でやってやろうじゃないですか」とぶち上げた。

 さらに論外は9・26新宿大会の決定カードを発表。「四谷のバーのオーナー、俺の悪友」という下東由朋さんの1試合限りとなるプロレスデビューを宣言した。下東さんは元プロボーラーで、フードファイターの三宅智子さんを夫人に持つ。論外によると現在、「名前は出せないけど、物凄い選手に英才教育を受けて本当に練習してます」という。さらに論外はメインイベントのカードも発表。「X-PAC&NOSAWA論外&MAZADA&FUJITAvsディック東郷&獅龍&TAKAみちのく&MEN'Sテイオー」が決まり、場内が大きくどよめいた。

【試合後の論外】
▼論外「ワグナー、カシンは出来上がってるじゃない。ワグナーの息子ってのはさ、俺がそれなりに二世ルチャドールとか三世、からんできた中で、アルベルト・デルリオがまだドス・カラスJr.で親父と組んでやってる、そういう素質というかにおいというか。絶対血筋が凄い分、本人からしてみたらプレッシャー凄いかもしれないけど、俺たちみたいに一般の普通にプロレス始めた選手にはない、生まれ持った、あれは凄いうらやましいというかチャンスだと思うから。こういう機会に呼んで、一応、親子対決があったりして。やっぱカシンが相手にいると面白いね。来年ワグナーの30周年、向こうがカベジェラやるっていうなら望むところですよ。いろいろ刺激の少ないプロレス界の中で小さい、問題児の東京愚連隊がいろいろやって。次なんかX-PAC。他のカードのラインナップ、いろいろ俺が動くところにドラゲーの選手とかいると、ちょっと今、シビアな部分あるけど、次回大会、望月成晃が参戦するから」

――発表ごともたくさんあったが?

▼論外「今さ、普通にいろんなとこに出てるけど、俺たちにはライバルとかがいないから、刺激がないから自分で。若い奴にはまだ負ける気がしないから、上に噛みつく年でもないんだけど、やっと上の人たちの視界に俺たちが入ってきたんじゃない。ワグナーにしたって昔は口もきいてくれなかったのがね。ああやって来て、来年も30周年やれと。しょうがないよね、付き合い。愚連隊興行は絆、みんな。ネタで次、下東由朋。本当に彼は凄い人間にプロレスを教わっていて、別にずっとプロレスラーとしてやるわけじゃなくて、俺が毎日あいつの土俵で酒飲んで戦ってるんだから、一回ぐらい俺の土俵で戦えよっていう。プロレス界の明石家さんまになろうと思って。あなたに夢与えますと」

――シングル、タッグの両王座が移動したが?

▼論外「もともと東京愚連隊がベルト持っててもさ、ビジネス上がんねぇよ。いいんだよ、外の人たちが持って楽しんでやってたら。青木真也も楽しそうだったじゃない。顔真っ黒にして。門馬君もホントは8年ぐらい前から親交があって、ずっとオファーしてやっと実現して。ちょっと疲れたね、今日は。ワグナーJr.の息子の可能性を俺とかはさ、知ってるけど、今日見ただけじゃ伝わらない中で、そういうのを伝えないとさ、ルチャリブレ界の未来がないよね。親父の名前が凄すぎるけど、アルベルトのように親父とアレするぐらいのところまでいってるわけだから。まぁ、そんな感じかな」

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