7/25【大日本】宮本直接ピン、3WAYタッグ戦で竹田完勝 最狭&王座総ナメ宣言
東京・後楽園ホール(2018年7月24日)
3WAYタッグ蛍光灯&シンボリックウェポンデスマッチ ○竹田誠志&塚本拓海vsアブドーラ・小林&伊東竜二vs木高イサミ&宮本裕向×
デスマッチヘビー級王者・竹田が3WAY戦で挑戦者の宮本を直接ピン。デスマッチ王座防衛のみならず、タッグ王座獲りと最侠タッグリーグ制覇の変則三冠宣言をぶち上げ、「今年はクレイジーラバーズの夏にしてやる」と高らかに宣言した。
竹田は6・20後楽園で木高を下し、デスマッチヘビー級王座V7を果たした。その竹田を7・1札幌で宮本がタッグマッチながら直接ピン。8・19名古屋での挑戦が決まった。メインイベントはその前哨戦。“クレイジーラバーズ"竹田&塚本組、“ヤンキー二丁拳銃"宮本&木高組、小林&伊東組が3WAYで対戦した。
二丁拳銃とクレイジーラバーズは7・21大阪で激突。タッグ王者の二丁拳銃が勝利して王座を防衛したが、ベルトを会場に持ってくるのを忘れた責任とをってタイトル返上した。8月からは最侠タッグリーグが開幕するだけに、タッグ戦線も見据えた一戦となった。
試合形式は「蛍光灯&シンボリックウェポンデスマッチ」。各チームを象徴するアイテム投入が許される。竹田&塚本は空き缶ボードとMEGAハンマー、小林&伊東はブルロープ&有刺鉄線スパイダーネット、宮本&木高組は蛍光灯製の巨大槍を持ち込んだ。
序盤から竹田と宮本は互いを意識。ロープに吊された蛍光灯に投げつけ合った。3WAY戦らしく、場内各所で3軍入り乱れての乱闘が続き、場内は大混乱に陥る。
一進一退の攻防が続く中、宮本が蛍光灯製の槍をコーナーから振り下ろすが、パートナーの木高に誤爆すると、試合は大きく動き出す。クレイジーラバーズは木高に照準。蛍光灯を巧みに使って額を切り裂いた。塚本もトラースキックを突き刺すと、蛍光灯を使った生月スプラッシュ(反転式リバーススプラッシュ)を投下する。
追い込まれた木高を横取りした伊東はムーンサルトプレスで追撃した。小林も宮本を分断してアシストしたものの、木高は頭突きやヒザ蹴りで逆転し、トペスイシーダもさく裂した。
ここで竹田と宮本がリングに飛び込み、再び2人の顔合わせが実現。蛍光灯を挟み込んだ延髄ニーやハーフネルソンスープレックスを決めた竹田に対し、宮本もカウンターのフロントスープレックスやハンドスプリング式オーバーヘッドキック、串刺しダブルニー、その場飛び式ムーンサルトダブルニーで押し返した。
そんな2人を小林がリングから叩き出すと、またもや伊東と木高がリングをジャック。カカト落とし、ドラゴンキッカーで攻勢に出た伊東は、スパイダーネットをリングに投入し、木高の身体をグルグル巻きにして固定すると、そこにドラゴンスプラッシュを投下した。場内は「伊東」コール一色となるも、フォールに行ったところを竹田がジャーマンでぶっこ抜く。
またまた小林が割って入るが、宮本は足を引っ張って排除し、三度、竹田と宮本が相対する。フランケンシュタイナーで丸め込んだ宮本に対し、竹田も切り返して抵抗。パートナーの塚本がずどん(どどんと同形)でアシストすると、竹田は雄叫びとともに自分の頭に蛍光灯を叩きつけて絶叫した。そして、ランニングニーを突き刺すと、空き缶ボードを投入し、宮本をリバースUクラッシュで叩きつけて、3カウントを奪い取った。
デスマッチ王者・竹田が挑戦者の宮本を直接ピン。余力を残しての完勝に、竹田は「おい、全然物足りねえぜ。前哨戦よ、何でもいいけど、3WAYってなんだよ、3WAYって。全然よ、宮本の『み』の字も入ってこねえし」と吠えた。
竹田は改めて二丁拳銃が大阪大会にタッグベルトを忘れたことに言及。「ベルトを一本忘れたヤツがいるよね!? 誰だっけ? それが次期挑戦者・宮本裕向です」と東京のファンの前で強調すると、「俺らクレイジーラバーズはバカにされた気分だよ。タッグ選手権に1つのベルトがない。どういうことだよ? 私たち、もうプッツン来ましたからね」と感情的になり、「8月19日、デスマッチヘビーを懸けてやります。そんなもんは通過地点にしてやるわ。俺が竹田誠志ワールドを見せつけて、防衛したあげく、クレイジーラバーズでタッグベルト獲りに行くぞ! そして、最侠タッグも始まるよな」と変則三冠獲りを予告。「この夏、もう40℃超えだよ。暑くて暑くてしょうがねえけど、もっともっと俺らのデスマッチで、熱く熱く血を流してえ!」と雄叫びを挙げ、「今年はクレイジーラバーズの夏にしてやる」と猛暑日が続く2018年夏の主役奪取を宣言した。
【試合後の竹田&塚本】
▼竹田「勝った気しねえな。全然面白くねえよ。身体も痛くねえし、帰ってシャワー浴びて痛くねえって、これが一番つらいんだよ、俺にとっては。宮本裕向、元気あるようでねえな。動きはさすがだよ。運動神経もある。でも、デスマッチを楽しんでいる感じがしねえよ、俺には。この間、大阪でポカしてよ。ベルトを持ってこねえ。そういうところから始まってんだよ。だらしねえんじゃねえか? 選手として、デスマッチファイターとして、俺はどうかと思うよ。なあ?」
▼塚本「そうですね。こっちはチャンピオンとして自覚があるから。竹田さんはね」
▼竹田「2本も巻いてるのによ、ちっちゃいスーツケースにちゃんと入れて。何回ドンキホーテでスーツケースを買ったと思ってんだよ、あの野郎」
▼塚本「スーツケース壊れてんだよ」
▼竹田「経費で落ちるのかもしれねえけどよ、ガラガラ引いて、遠くまで行って、壊れては買って。バカにならねえっていうんだよ。そういうとこだよ。プロレスラー、デスマッチファイターはこれ(ベルト)が象徴だろ? 俺は巻いてるから言うけど、これが強さの象徴だよ。今日はなんか本当に物足りなかったよ。伊東竜二がああやって昔懐かしのアイテムを持ってきたけど、それも出落ちで終わったんじゃねえか。俺のも全部出落ちだよ、チクショウ」
――二丁拳銃は「今日もベルトのことを言うのは器が小さいんじゃないか」と言っていたが?
▼塚本「小さい? 言うねえ」
▼竹田「いいよ、いいよ。小さい、女々しいよ、俺らは。俺らは女々しいよ。てめえらに散々屈辱的に負けてよ。この間のタッグ選手権、俺らは本気で獲りに行ってたよ。獲りに行こうとして、入場前、始まる前に『すいませんでした』と。笑いが起きて、拍手が起きる。どういうことだって言うんだよ? お客さんも甘やかしすぎなんだよ、二丁拳銃には。これが逆の立場で、クレイジーラバーズがチャンピオンで、『すいませんでした。ベルト忘れませんでした』となったら、ブーイングだよ。2ちゃんねるで何を言われるかわからねえぞ。チクショウ」
▼塚本「俺らは散々言われるからな」
▼竹田「でも、それはあいつらが残してきた実績とか、人気なのかもしれない。それは認めますよ。でもね、勝負の世界だ。ベルトが1本だけじゃ、タッグ選手権は成立しないんじゃないの? それが成立しちゃうっていうのはおかしいと思う。なんかプライドを傷つけられたし、ちょっとクレイジーラバーズの怒りにも触れたから。俺らの逆襲は、夏の後半、ドンドン行くんで。最侠タッグも今までの噛ませ犬じゃねえところを見せるんで」
▼塚本「夏こそいい血を流して、最侠タッグも視野に入れて、ドンドン俺らの夏にしていきましょう。夏と言えばクレイジーラバーズ…いやいや、オールシーズン、クレイジーラバーズですよ」
▼竹田「もう曲出しちゃう? 『あー夏休み』みたいな? 『あーデスマッチ』みたいなね」
▼塚本「売れねえなあ」
▼竹田「ノリで言っちゃったけど、売れねえわ。今日はそんなこと言えるぐらい何もやってねえわ、チクショウ」
――宮本選手は「名古屋にベルトを持ってこなくていい」とも言ってたが?
▼竹田「なに言ってんだよ? 開き直ってるの?」
▼塚本「持ってこなかったらどうなるんですか?」
▼竹田「だって、タイトルマッチですよ? 持ってこなかったら、タイトルマッチ宣言、ベルトなし。勝ちました、ベルトなし。何の意味があるんだ? 何のためにやる? ふざけてんなあ。カチンとくるというか、呆れたわ。どこまでマイペースなんだよ。いいよ、別に。持っていかねえなら、持っていかねえよ。そっちがその気なら、こっちもその気だよ。持っていかなくて勝った時に、全責任を宮本裕向がどうしてくれるのか。俺は知らねえよ。でも、怒られるのは俺だろ? 社長が俺のところに来て、『なんでベルトを持って来ねえんだ』と。『宮本裕向が言いました』じゃ通用しないよ。それがクレイジーラバーズの今の位置じゃねえか。でも、いいよ。その答えは名古屋当日。俺がベルトを持って行くか、持って行かないか。それは俺の気分で決めさせてもらいます。俺がベルトを持ってこなかった時に、宮本裕向がどういう対応をするか見てみたいからね。それを楽しみにやってやりますよ。最後、俺が勝ち名乗りをあげて、ベルトを掲げてるのか、掲げてないのかわからないけど、どっちにしろ、リングに立っているのは俺だから。あと、最侠タッグ。本気で獲りにいくからね」
【試合後の宮本&木高】
▼宮本「負けて文句を言われちゃったよ」
▼木高「ベルト忘れたって、掘り返されちゃった」
▼宮本「ふざけんなよ。俺は防衛したんだよ」
▼木高「だからさ、大日本プロレスの会社は怒るって。ファンだって怒るって。対戦相手にも当日はもちろん申し訳ない気持ちだったよ。俺たちだって、ベルトへのリスペクトがなくてそういうことになったわけじゃないんで。確かに、タッグ選手権に懸けてきた向こうの気持ちを外にしたという思いはわかるんですけど。わかるんですけど、負けたのは向こうでしょ?」
▼宮本「俺らは勝ったんだよ。勝って返上してんだから、文句ねえだろ?」
▼木高「それをお客さんや会社に言われるならわかるけど、今日までやるのはちっちゃくないですか?」
▼宮本「じゃあ、8月19日の名古屋にあいつはベルトを持ってこなくていいよ。俺は許してやるよ。それでいいだろ? それで同等だろ? 勝っても負けても文句言うなよ。ベルトがないタイトルマッチでいいよ」
▼木高「絶対おかしいけど、もうやるから。前代未聞。やるからって、俺は関係ないけど、セコンドに付く以上ね。タッグ選手権に関しては、2人で1つだから」
▼宮本「ベルト無しのタイトルマッチ。いいよ、前代未聞でやってやるよ。そっちのほうが面白いよ」
▼木高「それも飲めないって言うんだったら、器が小せえな。でも、竹田誠志とは俺も前回やってるから。やっぱり凄いチャンピオンだよ。今日対戦しても、大阪でも対戦してもそうよ」
▼宮本「もちろんもちろん。強いけど、調子に乗ってる」
▼木高「ちょっとね、最近は人間味に欠けすぎてる。宮本さんを見てみろよ? 人間味しかないんだぞ」
▼宮本「今日は風邪引いて負けたんだよ」
▼木高「言い訳じゃねえか(笑) プロだったら引くんじゃねえよ」
▼宮本「体調管理は自分のせいだからな」
▼木高「見ろよ、人間味しかないだろ?」
▼宮本「言い訳してやる。俺は言い訳してやる」
▼木高「プロは言い訳しねえんだ。宮本さんは言い訳するんだ。今日はな、宮本さんは風邪だ。俺は絶好調だぞ」
▼宮本「この間はな、その前の日にギャラもらえるかわからなくて、ずっとへばりついてたら、ギャラもらったけど、準備する時間が40分ぐらいしかなくて、2日分の準備しないといけなくて、それで忘れたんだよ。それが本音だよ」
▼木高「知らねえよ(笑)」
▼宮本「それが言い訳だよ」
▼木高「それに関しては自分のミスだろ?」
▼宮本「ギャラ払わねえ、そういう団体も未だにあるってことだ」
▼木高「やめろ、やめろ。今、言うんじゃない、そういうこと。人間味だからな。まあ、その時のことは前回も言った通り、本当に申し訳ないと思ってますよ。大阪のベルトに関してはね。でも、もう1回我々はそこから復活するから」
▼宮本「最侠タッグも始まるし」
▼木高「自分たちがした失敗は自分たちで取り返します」
▼宮本「責任持って、もちろんそれを受け入れて。それを含めて、僕は言い訳します」
▼木高「ただちょっと竹田は小さいね。言い訳に入るかもしれないけど、ちょっと小さいな。まだ言うかなって」
▼宮本「東京の人は知らなかったからね。気になってたから」
▼木高「みんな俺が忘れたと思ったらしいよ」
▼宮本「Twitterに書いたから?」
▼木高「あなたはブログしかやってないから。俺が書いたから、俺が忘れたと思ったらしい」
▼宮本「イサミさんが忘れました」
▼木高「すいませんでした…違うわ! でも、さっきも言ったように、2人で1つだから。これはやっぱり僕の責任でもあるんで」
▼宮本「今日は負けたけど、タイトルマッチもそう、タッグリーグも勝ちましょう」
▼2人「なぜなら俺たちは強い!」