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8/13【新日本】「オカダ倒してドームへ」G1覇者・棚橋が権利証かけての決着戦熱望 オメガのプロレスは「好きじゃない」

 3年ぶり3度目のG1 CLIMAX制覇から一夜明けた13日、都内新日本事務所で棚橋弘至が会見。通例通り来年1・4東京ドーム大会におけるIWGPヘビー級王座挑戦権利証を手にした棚橋は「オカダを倒してドームに行きたい」と権利証をかけたオカダ・カズチカとの“決着戦"を希望した。また、現王者のケニー・オメガに対しては「彼のプロレスは好きじゃない」と表情を曇らせながらハッキリと口にした。

 飯伏幸太との優勝決定戦を制して「逸材、完全復活」を叫んだG1制覇から一夜。幾多の負傷欠場を乗り越えて再び新日本の中心に躍り出た棚橋は、通例通り、菅林直樹会長が署名したドームでのIWGP挑戦権利証も手にした。

 棚橋らしく苦労話はほどほどに切り上げて先を見据えた逸材は、早速オカダとの“決着戦"を熱望。今年5月のIWGP戦では時の王者・オカダに敗れ、今夏G1公式戦でもフルタイムドロー。「昨日のG1で棚橋がまだ十分戦えるのは証明した。だからオカダを倒してドームへ行きたい。挑戦権利証をかけてオカダと試合を組んでください」と自ら望んだ。

 再び誰もが認める“ドームのメインイベンター"となるには「オカダは避けては通れない」相手。「負けて、引き分けて、勝てたら、すごく分かりやすい形で棚橋の復調をアピールできる。そういう計算があります。オカダの強さは十分理解してるんで、リスクがあっても、オカダとやる必要があるなと考えました」とあえて高いハードルを自らに課し、「戦いの感覚が残ってるうちにやりたい。次期シリーズとか、ビッグマッチがあると思うんで、どこかの会場で組んでもらえれば」と話した。

 一方で現王者のオメガについて問われると、表情を曇らせた。前夜の試合後も飯伏のセコンドに就いたオメガを冷たい視線で見つめたシーンもあった。

 「ケニー・オメガ選手もチャンピオンとして、BULLET CLUBではあるけれど、大人気じゃないですか。そのケニーに対して、棚橋は何で向かっていくのか。“イイモンとイイモン"でやったら難しい。だったら何で対抗するかといったら『俺はお前のプロレス好きじゃないよ』っていうイデオロギーで対立構図を作る、しかない。確かに彼は運動能力もあるし、日本語も巧みだし、みんな好きなんだろうけど、俺は彼のプロレス、あんまり好きじゃない。そういうこと」。具体的な言及はなかったものの、オメガのプロレス観を“好きではない"とハッキリ口にした。

 一方で今G1ではジェイ・ホワイトにも敗れているが、「そこはジェイの出方次第でお願いします。ジェイが『お前は権利証を持ってるけど、俺が勝ってるんじゃないか』って言ってきたら」と棚橋。また、G1を通じて自身と同じ?“光属性"のレスラーたちとのユニットを越えた共闘も視野に入れ始めているが、「YOSHI-HASHI、(ハングマン)ペイジ。彼らが今後どう動いていくかっていうのが、気になってます」とも語った.

 オカダとの決着戦、オメガとのイデオロギー闘争、そして“光属性"軍団。「G1覇者は、来年の東京ドームまで、2018年の下半期の中心になっていくのは間違いない」。再び新日本の中心で光を放ち始めたエースが、ドームに向けてあらゆる種をまき始めた。


【会見の模様】
――優勝から一夜明けて?

▼棚橋「改めまして平成最後のG1チャンピオン・棚橋弘至です。3回目のG1制覇になりましたけど、今回の優勝はまた違った意味で凄く自分のなかで重かったですし、うれしかったですね。というのも、前回2015年のG1から昨日まで、本当に多くの欠場があって、怪我もあって、なかなか結果も出なくて。そういう怪我してる部分とか、なかなか思い通りに自分のプロレスができない悔しさだったりは見せなくていい…と僕は思っていて。皆さんにとって棚橋弘至というのは、楽しいというか楽しんでもらえればいいかなと思っていて。そういう部分だけじゃなくて、G1前にね、ちゃんと怪我も含めて“今現在の棚橋"を受け入れたことによって、今回のG1制覇につながったと思ってます。G1覇者は、来年の東京ドームまで、2018年の下半期の中心になっていくのは間違いないですね。間違いないんですけど、そのなかでこの権利証。これを持つにあたって希望があります。5月の博多どんたくで負けて、G1で引き分けて…。昨日のG1で棚橋がまだ十分戦えるのは証明した。だからオカダを倒してドームへ行きたい。挑戦権利証をかけてオカダと試合を組んでください。G1制覇したので、一息つきたいところですけど、映画の公開もあります。頑張って両面、両方向で全力でやっていきます」

――オカダを指名したのはリスキーだが?

▼棚橋「完全に僕目線なんですけど、負けて、引き分けて、勝てたら、すごく分かりやすい形で棚橋の復調をアピールできる。そういう計算があります。オカダの強さは十分理解してるんで、リスクがあっても、オカダとやる必要があるなと考えました」

――完全復活の証明のひとつ?

▼棚橋「うん。G1制覇は完全復活といっていいんですけど、さらにアピールしていくうえで、オカダは避けては通れないと思ってます」

――5月のオカダ戦が復調のきっかけになった部分はある?

▼棚橋「あるかもしれないですね。あの日は負けましたけど、オカダに対して、その時のチャンピオンに対して十分やれた。一方的にやられなかった…ということが、まだまだ行けるって気持ちになったし。そこでさらにコンディションが良くなれば、棚橋まだまだ行ける…と。そうなると思いました。年齢にとらわれないレスラーになると。より動けて、今よりビルドアップした体を作って、笑いジワとかもケアして(笑) 若々しくあればいいかなと思います」

――Bブロックとの違いをみせたいという発言もあったが、飯伏と戦ってみて?

▼棚橋「飯伏に関しては僕からはもう、特にアドバイスすることはないです。ただ、僕と気になってるのは、いつまでケニーと一緒にいるのかな?ってことですね。ホントにレスラーとしてトップ取りたいなら、ケニーといたらその先はないなと。これは個人的な考えですね」

――今年のドームで『俺の試合で4万人集めたかった』と言っていたが、ドームへの思い入れは?

▼棚橋「僕はプロレスの可能性を信じてるんで。もっと、たくさんの方にプロレスをみてもらって、好きになってもらって…っていうのはできるし、その先頭に立つのが僕だと思ってます。…僕しかできないかな(笑)」

――柴田に肩車された時の心境は?

▼棚橋「G1の決勝の前日に、柴田選手から『セコンド就こうか?』と言っていただいて。それはもう、就いていただけるんであれば、ありがとうございます…ということだったんですけど、試合前に『新日本プロレスをみせろ』と言われて。試合前から頭を使わされたかな、と。『新日本プロレスをみせろってどういうことだろう…』って。答えはないけど、みせられたような気がします。(試合後は)なんか不思議な感覚でしたよ。おめでとう!と言ってもらえて。8月12日っていうのは柴田選手が何年か前に『喧嘩売りにきました』って新日本に戻ってきた日なんですね。奇しくも8月12日、そんな柴田選手に肩車してもらえるとは思ってませんでした。ホント面白いですね」

――現王者のオメガについては?

▼棚橋「どう思ってるか? 戦うことになったら?………うーん…そうですね。ケニー・オメガ選手もチャンピオンとして、BULLET CLUBではあるけれど、大人気じゃないですか。そのケニーに対して、棚橋は何で向かっていくのか。“イイモンとイイモン"でやったら難しい。だったら何で対抗するかといったら『俺はお前のプロレス好きじゃないよ』っていうイデオロギーで対立構図を作る、しかない。確かに彼は運動能力もあるし、日本語も巧みだし、みんな好きなんだろうけど、俺は彼のプロレス、あんまり好きじゃない。そういうこと」

――引き分けたオカダを指名したが、今G1ではジェイ・ホワイトに負けているが?

▼棚橋「そこはジェイの出方次第でお願いします。ジェイが『お前は権利証を持ってるけど、俺が勝ってるんじゃないか』って言ってきたら。そこは今考えてる“順番"として。あとはG1中に戦った気になった選手たち。YOSHI-HASHI、(ハングマン)ペイジ。彼らが今後どう動いていくかっていうのが、気になってます」

――G1優勝後にリング上で『生き残った』といっていたが、負傷欠場が続いて危機感があった?

▼棚橋「怪我の種類にもよりますね。良くなる怪我であれば、どんどん治療して、万全に回復しましたと言えるんですけど、僕の怪我の種類は武藤(敬司)さんと一緒なんですけど、長く付き合っていかないといけない。長く付き合っていかないと思うんですけど、付き合い方が分かってきたかな、と。ヒザをカバーするとなると、ヒザに関わる筋力を強化してヒザの負担を減らしていく…ということが必要になるんですけど、そこもトレーナーの先生としっかりトレーニングはやってきましたから」

――オカダとの対戦時期については?

▼棚橋「自分のなかで、戦いの感覚が残ってるうちにやりたいんで。次期シリーズとか、ビッグマッチがあると思うんで、どこかの会場で組んでもらえれば」

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