プロレス・格闘技の情報満載!全日本・ノア公式モバイルサイト

8/21【MASTERS/W-1】馳決めた、16年ぶり復活BATTに聖地沸く SW発射・武藤は「来年復帰」公約

『PRO-WRESTLING MASTERS』東京・後楽園ホール(2018年8月21日)
○馳浩&太陽ケア&大谷晋二郎&新崎人生vs越中詩郎&青柳政司&齋藤彰俊&AKIRA×

 16年ぶりに復活して聖地を沸かした超党派ユニット・BATTが平成維震軍を撃破。乱入してドラゴンスクリューやシャイニングウィザードを繰り出した武藤敬司は来年復帰を公約した。

 BATTは2001年2月、アメリカWCW遠征から帰国直後の武藤が中心となって結成された超党派ユニット。メンバーは武藤のほか、参謀格の馳(当時・全日本)を筆頭に、大谷(当時・新日本)、ケア(当時・全日本)、人生(みちのく)、ドン・フライが名を連ね、“垣根を越えた悪ガキども"がコンセプトだった。武藤を象徴する“プロレスLOVE"の合い言葉もこの時に生まれ、新日本マットで蝶野正洋率いるT2000と抗争を繰り広げた。

 そんな“悪ガキども"が約16年ぶりに結集。ヒザに人工関節を入れた影響で欠場中の武藤はセコンドに回り、平成維震軍の越中&AKIRA&青柳&齋藤withザ・グレート・カブキと激突した。馳のMASTERS出場は1年1ヵ月ぶり。BATTが結成された時点で、平成維震軍は解散しており、時空を超えた初対決となった。

 田中ケロリングアナに呼び込まれ、大谷、人生、ケアが登場すると、続いて馳がリングイン。コーナーに上がり、BATTのTシャツを客席に投げ込んだ。最後にプロデューサーでもある武藤が当時の入場テーマ曲「OUTBREAK」に乗ってリングに上がり、BATTの5人が並び立った。早くも後楽園ホールは沸き返る。

 馳と越中の先発で幕開け。現役の意地を見せたい越中はショルダータックルで先制すると、馳のドロップキックを食らっても仁王立ち。すかさずジャンピングヒップアタックをぶち込んだ。馳は得意のジャイアントスイングを狙うも、平成維震軍は場外乱闘に持ち込んでペースを渡さず。気合い全開の越中は、ステージ席からダイビングヒップアタックを大谷に突き刺した。

 劣勢を人生が変える。AKIRAにトラースキックを突き刺すと、ロープの拝み渡りを披露。大谷も青柳をコーナーに逆さ吊りにすると、低空顔面キックをぶち込んだ。さらに、馳&ケア&人生をリングに呼び込み、4人同時に低空ドロップキックを叩き込んだ。

 若い3人に負けじと、馳も躍動。青柳をストマックブロックで攻め立てると、今度こそジャイアントスイングへ。武藤が指を回して煽る中、22回転ぶん回すことに成功。場内を沸かした。

 だが、フラフラの馳にAKIRAがドロップキックをお見舞い。一転して平成維震軍が猛攻に転じる。齋藤が滞空式ブレーンバスターで投げつければ、AKIRAがオールドボーイ(変型STF)に捕獲。入れ代わり立ち代わりで攻め立てると、場内には「馳」コールがこだました。すると、馳は越中と真っ向から張り手合戦を展開。フロントハイキックで蹴り倒し、自力でピンチを脱した。

 ここからBATTが怒濤の追い上げへ。人生が越中に念仏ダイビングショルダーを放てば、大谷は顔面ウォッシュを連打した。ケアは齋藤にハリケーンスパイクをズバリ。サンケアキックは空転したが、スイクルデスを回避すると、TKOを繰り出した。

 そして、いい場面で馳が再登場するが、またまた維震軍が巻き返す。齋藤の裏落とし、越中のダイビングヒップアタック、AKIRAのムササビプレスが立て続けにさく裂した。馳も不意を突く裏投げでAKIRAをぶん投げたものの、セコンドのカブキから毒霧を浴びて大ピンチに。見かねた武藤が助けに入ったが、維震軍は容赦なく武藤のヒザに集中砲火。これにはブーイングが巻き起こった。

 しかし、大谷たちが救出に動くと、武藤は奮起。ドラゴンスクリューで維震軍をナデ斬りにすると、AKIRAにはシャイニングウィザードを突き刺した。すかさず息を吹き返した馳がノーザンライトスープレックスを敢行。鮮やかに3カウントを奪い去った。

 武藤の加勢もあり、BATTが復活戦で快勝。マイクを持った馳は「ありがとうございました。プロレス、面白かったか?」とアピールすると、メンバーにも声をかける。そして、「おい、お前ら。来年も見たい? 武藤。来年、試合できるのかよ?」と欠場中の武藤にハッパをかけた。場内は「武藤」コール一色に。

 「全然政治家らしくないね? ちゃんと政治家としての仕事、してる? コンディション良すぎない? この真っ黒な肌、なにこれ? 時間が有り余ってるの?」と矢継ぎ早に馳を問い詰めた武藤だったが、復帰については「来年やりましょう!」と断言。最後は馳が「武藤の復帰を祈願して」とアピールした上で、「最高の夏をありがとう。1、2、3、MASTERS!」と雄叫びを上げて大会を締めくくった。

 「俺は退院して、初めてプロレスの技を使ったからよ。まあまあ、何年間か培ってきたものは、体が覚えているもんで。ちょっと不格好だけど、決めることができて」と得意技を久々に決めた感触を振り返った武藤は、「ムチャぶりされたんだけど、今日はね、俺の主治医が来てるんですよね。あれはちょっと流れで言ったけど、まだ時期が…」と復帰については一転して慎重姿勢に。しかし、馳が「来年一緒にやりたよな?」と改めてアピールすると、武藤は「来年だから、来年。来年の12月でも来年だしね」と明言。「また組みてえよな。また集まろうぜ」とBATTの再結成にも意欲を見せた。

 来年のMASTES開催も示唆すると、馳も「体調次第です。俺は一応もう引退している身ですから。武藤が呼んでくれれば、考えますよ」と出場に前向き。「目標ができた」と笑顔をのぞかせた。

【試合後の馳&大谷&ケア&人生&武藤】
※5人並んでコメント

▼武藤「いやあ、先生、コンディションいいですね、本当に」

▼馳「俺のことはいいからさ」

▼武藤「本当にリングで言った通り、公務やってるの?」

▼馳「やってるよ、ちゃんと」

▼武藤「これだけのコンディションをキープする時間あるの?」

▼馳「街頭演説しながらトレーニングしてるんだよ」

▼武藤「たいしたもんだ」

▼馳「いや、BATT、いいですね。大谷は立派に成長したし、人生もね。ケアも…センキュー」

▼武藤「先生、ムチャぶりされたんだけど、今日はね、俺の主治医が来てるんですよね。あれはちょっと流れで言ったけど、まだ時期が…」

▼馳「来年一緒にやりたよな?」

▼大谷「やりたいです」

▼武藤「ただ、また組みてえよな。また集まろうぜ」

▼馳「どこでもいいよ」

▼武藤「皆さんのプロレスLOVEの精神は全然変わってませんよ。嬉しいですよ」

――武藤選手はリングで動いてみてどうだった?

▼武藤「だって、俺は退院して、初めてプロレスの技を使ったからよ。まあまあ、何年間か培ってきたものは、体が覚えているもんで。ちょっと不格好だけど、決めることができて」

――来年の復帰については?

▼馳「言ったよな?」

▼武藤「来年だから、来年。来年の12月でも来年だしね」

――セコンドに付いた感想は?

▼武藤「セコンドって俺は初めてしたんだけど、自分がどこにいていいかわからなくてさ。何をしていいかもわからなくてさ。勉強になりましたよ」

――武藤選手からコンディションが良すぎるという言葉があったが、馳選手は去年よりもよくできた?

▼馳「それはわからないですけど、やっぱり武藤が頑張っているので、それに少しでも応えられればなって」

▼武藤「ただね、最初の越中さんとの絡みで、パンチがずり落ちてたよ。あれはちょっと…。まあ、あれもらしさか(笑)」

――来年のMASTERSについては?

▼武藤「いやあ、もう行き当たりばったりですよ。たぶん今日の平均年齢を数えたら、もしかしたら50をオーバーしてるかも。その中で、もう来年もいないいるかもしれないしね」

▼馳「なに言ってんだよ(笑) BATT、来年またやろうよ」

▼武藤「やりましょう」

▼馳「やろうな」

▼大谷「はい。お願いします」

▼馳「目標ができた、1年の」

――馳選手は継続してリングに上がっていく?

▼馳「体調次第です。俺は一応もう引退している身ですから。武藤が呼んでくれれば、考えますよ」

▼武藤「なるべく国会がない時を選んで」

▼馳「国会があると絶対ダメなので。国会議員だから、一応」

▼武藤「よし、また集まろう。ありがとう!」

プロ格 情報局