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9/24【DRAGON GATE】5年ぶりに土井吉対決実現 吉野制してドリームゲート王座V3、Ben-K迎撃へ

 『DANGEROUS GATE 2018』大田区総合体育館大会が24日、行われ、メインイベントで約5年ぶりに“土井吉"対決が実現した。互いに腕を狙うスリリングな展開となったが、吉野正人がソルナシエンテ改で土井成樹を破り、オープン・ザ・ドリームゲート王座V3を達成した。試合後、アンチアス改めREDの襲撃を受け、Ben-Kが次期挑戦者に浮上。吉野は迎撃を宣言した。

 6・10博多で望月成晃を破り、ドリームゲート王座を奪取した吉野は鷹木信悟、吉田隆司を下し、2度の防衛に成功した。吉田戦の前から大田区大会でのドリームゲート挑戦を“予約”したのが土井吉のパートナーであり、MaxiMuMのチームメートでもある土井だった。両者が対戦するのは約5年ぶり。8年半ぶりのドリームゲート王座戴冠を狙って盟友に挑んだ。

 ゴングと同時に両者への声援が交錯する。序盤から吉野がトルベジーノ、土井がバカタレスライディングキックを狙うも空転。そこから吉野が左腕攻めにシフトして、ペースを握った。

 執拗な腕攻めで5分近く苦しんだ土井だったが、同じく腕攻めで逆襲へ。右腕に照準を合わせると、腕極め式逆片エビ固めや腕極め式ネックブリーカードロップなど複合技を多用して、吉野を圧倒した。

 吉野がトペスイシーダで反撃を試みたが、土井は腕を狙ってすぐに鎮圧。スリングブレイドも空転させると、腕極め式コブラツイスト、腕極め式グラウンド卍固めとまたも複合技で絞め上げる。大暴走や雪崩式変型フィッシャーマンバスターもさく裂。「チャンピオン、立てコラ! 立たんかい!」と挑発して、打撃戦に持ち込んだ。土井のエルボーと吉野の胸板への張り手が何度も交錯する。

 吉野はトルベジーノからソルナシエンテに捕獲してチャンスを作るも、土井はすぐに振り払い、バカタレスライディングキックを突き刺す。そして、マスキュラーボムを仕掛けるが、今度は吉野が回避し、リバースパワースラム、ミサイルキックでお返し。土井の雪崩式DOI555狙いをスリングブレイドで切り返すと、腕吉野(逆上がり式ジャンピングアームブリーカー)、トルベジーノと畳みかけ、ソルナシエンテで勝負に出た。

 リング中央でガッチリと決まるも、土井は何とか耐え抜く。そして、バカタレスライディングキック、DOI555、バカタレスライディングキックと一転して猛ラッシュ。絶叫とともに再びマスキュラーボムの構えに。吉野が必死に抵抗すると作戦を切り換え、掟破りの逆ソルナシエンテに移行。絞めに絞めると、吉野ファンから悲鳴が飛んだ。

 絶体絶命のピンチをロープエスケープで脱した吉野は、土井にエルボーでメッタ打ちにされても耐え抜き、カウンターのラリアットを一閃。トルベジーノで腕攻めを再開する。連発を阻止した土井はそのまま抱え上げて、三度マスキュラーボムを仕掛けるがここでも決まらず。強引に引っこ抜こうとする土井の腕を巻きこんだ吉野が、ソルナシエンテにまたまた捕獲した。なおも抵抗する土井の足も固めてソルナシエンテ改に移行し、吉野が執念で勝利をもぎ取った。

 5年ぶりの土井吉対決を制し、ドリームゲート王座V3を果たした吉野だったが、疲労困ぱいで立ち上がれず。そこにREDの襲撃を受けた。ビッグR清水は倒れる吉野を踏みつけて暴行。場内はブーイングと「帰れ」コールに包まれる。

 清水は「俺らが何で来たか教えたる。この中の誰かが次にドリームゲートに挑戦するからな。誰が挑戦するかって? 次に挑戦するのはここにおるBen-Kじゃ!」と雄叫び。MaxiMuMを9月に裏切ったばかりのBen-Kは無言ながらも吉野を踏みつけた。

 土井吉対決の余韻を踏みにじられた吉野は激怒。去っていくBen-Kを「次、ドリームゲートにMaxiMuMを裏切ったBen-Kが挑戦するやと? この最高峰に挑戦するヤツが一言もマイクできへんのか。自分の口からドリームゲートに挑戦させてくれってその一言が言われへんのか」と皮肉り、「お前みたいなヤツは一瞬で弾き返したる。よう覚えとけ」と迎撃を宣言した。

 気を獲り直した吉野は土井に視線を移し、「俺はあんたと久しぶりにこのドリームゲートで戦ったけど…土井成樹、やっぱあんたは凄いわ」と賞賛。1対1で向き合い、土井の決意を感じたという吉野は、「仙台が終わった時、土井ちゃんがリング上で言いました。『俺は生涯DRAGON GATEや』と。その言葉を聞いた時、俺も覚悟が決まりました。リング上で『俺がDRAGON GATEや』と言い切った土井ちゃんを俺は尊敬もしたし、本当に土井成樹は凄いと思う」と盟友を手放しで称えた。

 過去に2回裏切られた経験があるだけに、「もしかしたら3回目もあるんじゃないか?」と不安もあったという吉野だったが、試合を通じて絆を再確認した様子。「今日は本当にありがとう」と土井に感謝の言葉を送ると、2人は握手し抱擁を交わした。

 ドリームゲート戦の前に、10・2後楽園では土井吉として清水&Ben-K組との対戦が決まっており、今後もREDとの抗争は続く。吉野は「これからドンドンドンドンDRAGON GATEを盛り上げていくために飛ばしていきますんで、皆さんこれからも俺たちDRAGON GATEについてきてください」と高らかに宣言し、秋のビッグマッチを笑顔で締めた。

【吉野の話】「今日は本当にきつかったわ。一言ですね。リング上で本当に言った通り、それが全てですよ。やっぱり土井成樹は凄かった。土井ちゃんの凄さはわかってるから。ずっと組んでやってきたけど、今日は久しぶりにベルトを懸けて戦って、やっぱり改めて土井成樹の凄さがわかったので、本当にいいパートナーを持ったなと嬉しく思ったしね。まあ、勝ててホッとして、裏切られなくてホッとして。二重でホッとした部分があったんですけど、何ですか、最後。REDですか? 乱入してきて。誰が挑戦するかと思ったらBen-K? このドリームゲート、DRAGON GATE最高峰のベルトに挑戦するのに、一言も言えんのか。一言ぐらい言ってみろや。そんな挑戦アピールもできんようなヤツにこのベルトを渡すわけにはいかんのや。Ben-K、お前には裏切られたあれもあるし、タイトルマッチでちょうどいい機会や。タイトルマッチで弾き返したろうやないか。お前、覚えておけよ。ただでは済まさんからな。全部まとめて精算したるわ。それから、近いところで来週、10月2日の後楽園は土井吉vs清水&Ben-Kもあるし、あいつらとの戦いはまだおわらんな。なんかNATURAL VIBESともゴチャゴチャやっているみたいやけど、よそ見してたら、俺ら土井吉があいつらキッチリ弾き返したるから。10月2日、後楽園。覚えとけや」

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