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9/30【NOAH】兄弟子・日高とフルタイム…YO-HEYがJrリーグ決勝進出 「命がけで観戦」の観客に感謝

『GLOBAL Jr. LEAGUE 2018』埼玉・イコス上尾(2018年9月30日)
Bブロック公式戦 △YO-HEYvs日高郁人△

 台風24号接近のなかで“決行"されたノア上尾大会で、YO-HEYがFUNAKI門下の“兄(あに)弟子"にあたるZERO1・日高と白熱のフルタイムドロー。ジュニアリーグ戦Bブロックを逃げ切りで制し、10・4後楽園大会で鈴木鼓太郎相手の優勝決定戦に臨むことになった。9月上旬に関西地方を襲った台風21号の威力を目の当たりにしたばかりのYO-HEYは、「命がけで」足を運んだ観客に感謝した。

 台風24号が日本各地を襲ったこの日。あらゆるイベントが軒並み中止され、首都圏のJR各路線も20時以降の運休が決まった。ノアの上尾大会は17時30分開始だったが、会場最寄りのJR上尾駅(湘南新宿ライン、上野東京ライン)は18時で運休予定。列車利用での観戦は事実上困難な状況だったが、ノアは払い戻し対応のアナウンスをしたうえで大会を決行した。

 深夜時間帯に雨風が強まる予報だったことから、「少しでも早い帰宅を」と配慮され、試合順も変更された。このため当初メインイベントで行われる予定だった「YO-HEY
vs日高」のジュニアリーグ戦公式戦は第4試合に“繰り上げ"となった。

 元WWEのFUNAKIを同じ師匠に持つ“きょうだい弟子"対決が、ノアのジュニアリーグ戦優勝決定戦進出をかけたシチュエーションで実現。序盤から得意のヒザ攻めに出た日高だったが、FUNAKI譲りのショーンキャプチャーを狙ったところで、読んでいたYO-HEYがまさかの“逆"ショーンキャプチャーで切り返すなどFUNAKI門下対決らしい攻防が展開された。

 先に決定機を作ったのは日高だった。ロープ越しのDDTでエグくYO-HEYの頭部をエプロンサイドに突き刺した日高は、急角度のバックドロップやイグチボム、さらには野良犬ハイキックで猛攻。必殺の石見銀山で勝負に出た。

 YO-HEYも上空でヒザを落として切り抜けるや、逆にツイスト・オブ・フェイトで反撃。低空顔面G、クロスフェイス、さらにはコーナーから直下式で落下するスーパー顔面Gまで繰り出し、最大奥義のバンブードラゴンフライで勝負をかけた。

 だが、日高に避けられて痛恨の自爆。痛めつけられていたヒザを痛打したYO-HEYも、気力勝負の先の読み合いを制して正調スーパー顔面G発射に成功したものの、3カウントは奪えず。逆に日高の雪崩式ドラゴンスクリューでヒザに大ダメージを受け、残り2分となったところで完璧なショーンキャプチャーで捕獲されてしまう。YO-HEYがギブアップしないとみるや、日高はヒザへのローキックを乱射して再びショーンキャプチャーに持ち込んだものの、うめき声を上げ続けながらもYO-HEYは耐え抜き、30分時間切れのゴングが打ち鳴らされた。

 これでYO-HEYは勝ち点8、日高は勝ち点7。辛くも1点差で逃げ切ったYO-HEYが、ジュニアリーグ戦Bブロック代表の座をつかみ、10・4後楽園大会の優勝決定戦は「YO-HEYvs鈴木鼓太郎」に決まった。

 もともと今リーグ戦の“提唱者"はYO-HEYだった。8月にジュニアタッグリーグ戦を制し、その場で「次はシングルのリーグ戦を」と提案、ノア側も受け入れて3年ぶりの開催が決まった。日高に負けていたら、優勝は「鼓太郎vs日高」の外敵対決となっていただけに、提唱者としてノアジュニアの砦を守った形となった。

 そしてYO-HEYは大阪在住。今月上旬に記録的な暴風で関西地方を襲った台風21号の“猛威"を体感したばかりだった。停車中の自動車が次々と横転する映像などが世間に衝撃を与えたが、ちょうど在阪中だったYO-HEY自身も暴風台風による「命の危険」を身をもって感じたばかりだった。

 それだけに、列車が運休するなかでもこの日の“観戦"を選んだ約200人の観客に感謝。「プロレスラーは毎日毎日、毎試合毎試合、命を削って試合をしとるよ。その姿を観にいっつもファンの人たちは来てくれるんやけど、今日は特に! こんな台風がもろ来よるとこ、あと少しで電車も止まるんやろ? そんななかでお客さんも命がけでこの大会に来とるワケや。命がけで、このプロレスリング・ノアを観にきとるワケや!」と持ち前の“チャラさ"封印で訴え、「そんななか、プロレスリング・ノアのYO-HEYちゃんが、俺のきょうだい弟子の日高郁人。同じ師匠を持ってるけど外敵や。ZERO1の。そんな外敵相手に俺が負けとったら話にならん」と強調した。

 続く優勝決定戦。ノアジュニアを知り尽くす“外敵"鼓太郎から、現ノアジュニアの誇りを守れるのは、もうYO-HEYしかいない。「相手は鈴木鼓太郎か? 俺のこと知らんと思うけど、俺がこんなにペロンペロンに調子のってることも知らんワケや。おう鈴木鼓太郎よ、ひとつだけ言わせてくれ。このペロンペロンのお調子者のYO-HEYちゃんを、あんまり舐めんほうがええぞ。ペロンだ・け・に、な……」と最後は“チャラさ"を取り戻しながら通告。提唱者として、ノアジュニア最後の砦として、空飛ぶチャラ男が今リーグ戦をさらなる功名の舞台としてみせるか。

【YO-HEYの話】「キツいなあ! プロレスラーは毎日毎日、毎試合毎試合、命を削って試合をしとるよ。その姿を観にいっつもファンの人たちは来てくれるんやけど、今日は特に! こんな台風がもろ来よるとこ、あと少しで電車も止まるんやろ? そんななかでお客さんも命がけでこの大会に来とるワケや。命がけで、このプロレスリング・ノアを観にきとるワケや! そんななか、プロレスリング・ノアのYO-HEYちゃんが、俺のきょうだい弟子の日高郁人。同じ師匠を持ってるけど外敵や。ZERO1の。そんな外敵相手に俺が負けとったら話にならんし。今日はマジメなこと言わせてもらうけどな、昨日の横浜でAブロックの代表が決まった。鈴木鼓太郎か。そんな外敵が来たなかで、ここで俺が負けて外敵同士で決勝なんてさせてまったら、もうノア終わってまうやろ? ジュニアとかヘビーとか関係あらへん! しかもこの俺が言い出して始まったジュニアのシングルのリーグ、そこの決勝戦が全然ノア関係あらへんヤツ同士やったら、なんの意味もあらへんやろが! だから俺がペロンペロンに…嫁のHAYATA、そして今日も引き分けたかもしれんけど、誰がなんと言おうと無敗でBブロックを制したワケや。イコール何が言いたいか分かるか? 俺はメチャクチャ調子のってまったんや! 相手は鈴木鼓太郎か? 俺のこと知らんと思うけど、俺がこんなにペロンペロンに調子のってることも知らんワケや。おう鈴木鼓太郎よ、ひとつだけ言わせてくれ。このペロンペロンのお調子者のYO-HEYちゃんを、あんまり舐めんほうがええぞ。ペロンだ・け・に、な……あぁ〜雪合戦してえ! かまくら作りてえ〜」

【日高の話】「タップアウトにこだわり過ぎたのかもしれないけど、俺は絶対にショーンキャプチャーでタップアウト取るつもりだったよ。途中、あいつに逆にやられたのが一番の誤算だった。俺にとってはね、鼓太郎とか『ノアジュニアは最弱』とか関係ねえんだよ。俺はZERO1ジュニアを背負って来てるんだ。そんな戯言(たわごと)関係ねえんだ! ZERO1ジュニアを背負って優勝を取りにきたんだよ! 菅原にも休んどけって俺が一人で来て、優勝を獲りに来たんだよ! それで獲れなかった…。YO-HEYの意地? ノアジュニア所属の意地に負けたんだったら、俺が甘かったのかもしれねえよ。でもこの天候でしょ? ZERO1ファンで来られなかった人もたくさんいるんだ。ツイッター見て知ったんだよ。だから必ず! 決勝進出獲って帰りたかったんだよ。本当にZERO1ファンの皆さんに申し訳ないです。…でも、俺のノアジュニア侵攻、絶対終わりじゃねえぞ! まだ…あきらめない! まだまだお邪魔させてもらうぞ、ノアジュニア!」

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