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11/11【大日本】竹田陥落…高橋が“4度目の正直"で1年3ヵ月ぶりにデスマッチ王座返り咲き

『両極譚〜RYOGOKUTAN〜2018』東京・両国国技館(2018年11月11日)
BJW認定デスマッチヘビー級選手権試合=○高橋匡哉vs竹田誠志×

 9度の防衛を誇る竹田に“4度目の正直"で高橋が激勝。1年3ヵ月ぶりにデスマッチヘビー級王座に返り咲いた。

 デスマッチ王者・竹田は9・16後楽園で大日本の象徴・伊東竜二に激勝。連続防衛記録を「9」に伸ばした。そんな竹田に牙をむいたのが前王者の高橋だ。高橋は昨年の8・19名古屋で竹田に敗れ王座から転落。12・17横浜でのリマッチでも敗北した。その後、タイトル戦線から一歩引いていたが、所属の意地を見せるべく「もし、3度目も負けるようなことがあったら、もう2度とあなたの前には立ちません」と悲壮な決意を吐露。竹田もそれを受け入れ、両国のメインで対戦が決定した。

 決戦のルールは「ダブルボード&ダブルバリケード+αデスマッチ」。片面に有刺鉄線、もう片面にフォークのバリケードが設置され、リング上にはガジェット&竹串ボード、空き缶ボードが置かれた。のっけからボードやバリケードに投げつけよう狙い合う心理戦が続く。エルボー合戦やパイプイスでの殴り合いから高橋が空き缶ボードに王者を投げつけて先制した。

 竹田も譲らず、特設花道上でのブレーンバスターで反撃に転じると、ハサミの刃を高橋の額に何度もブッ刺して流血に追い込む。高橋のTシャツを剥ぎ取ると、空き缶ボードめがけてボディスラムをお見舞い。その後も攻撃を続けると、エプロンに高橋を連れ出し、場外のフォークバリケードに投げつけようと試みた。

 しかし、踏ん張った高橋はリングに戻ってロープに走った王者をアームホイップで場外のフォークバリケードに投げつけて逆転。リングに戻っても、竹田をコーナーに横向きで固定し、そこにガジェット&竹串ボードを立てかけ、串刺し攻撃を連発する。

 引かない竹田は竹串&ガジェットボードへの雪崩式ブレーンバスターを阻止し、逆にスパイダージャーマンでボードに高橋を叩きつける。ラダー攻撃は失敗し、コーナーに上がったところではパイプイスや塩を投げつけられてしまったが、高橋の雪崩式ブレーンバスター狙いを利用し、エプロンに着地すると、断崖式パワーボムで場外の有刺鉄線バリケードに投げ捨てた。

 リングアウト寸前で2人はマットに滑り込むと、エルボー合戦で火花を散らす。感情的になった2人は自らの額にガジェットを突き刺し、そのまま頭突きのラリーを展開。ジャーマンやドラゴンスープレックスで投げ合うと、ラリアットも相打ちとなったが、止まらない竹田がロックボトム、ニーリフトと畳みかけて勝機を掴んだ。

 竹田はラダーめがけてのカナディアン式フェイスバスターからリバースUクラッシュで仕留めにかかるも、高橋は背後に不時着。逆にラダーへの大外刈りを繰り出すと、間髪入れずに、豪快なジャックハマーがさく裂する。竹田は懸命に肩を上げたが、高橋はリング上に大量の塩を敷き詰めると、再びジャックハマーを敢行し、3カウントを奪い取った。

 高橋が1年3ヵ月ぶりにデスマッチヘビー級王座に返り咲いた。マイクを持った高橋は「正直言いますけど、実は一騎当千でも負けているんです。実はもう3連敗しているんです。3度目の正直じゃなくて、実は4度目の正直なんです」と告白。「挑戦表明してから自暴自棄になるぐらいネガティブになる時もありましたけど、自分を信じてやってきてよかった。やっとベルトを取り返せました」と喜びの声を上げた。

 それでも、「まだ僕は1勝しかしてないんですね。ということは、竹田さんに3回も勝たなきゃいけない。やりましょう。今日は無理ですけど、またやってください。勝ち逃げは許しません。今日はありがとうございました」と竹田に呼びかけた。

 大声援を浴びた竹田は「ああ、久々にシングルマッチで負けたよ。やっぱり負けの悔しさって忘れてたけど、高橋、俺に負けの悔しさを思い出させてくれてありがとう」と潔くコメント。そして、「今の大日本プロレスに俺が言いたいのは、地方会場でも大きな会場でもいろんな会場でこうやって激しい血を流さなきゃダメなんですよ」とゲキを飛ばしてデスマッチファイターとしてのプライドをあらわにすると、「俺はデスマッチファイターという生き方に後悔してない。明日どうなってもいい。何がどうなってもいいけど、リングを二足の足で立って帰る。これがプロレスラー、デスマッチファイターだ。だから、これからは竹田誠志の大日本じゃなくて、高橋匡哉の大日本を作っていってくれ」と新王者にエールを送った。

 去っていく竹田に、「竹田さんの言う通りですよ。自分の足で帰って、お客さんと売店で最後会って、着替えて家に帰るまではデスマッチファイターです。と言いたいところですが、どうやら大きな代償を負ってしまったらしいので、ちょっとばかり病院行っちゃうかもしれません」と投げかけた新王者は出場選手をリングに呼び込む。

 各タイトルの王者をはじめ、所属選手たちがリングや花道に並び立つと、「改めて、本日はご来場誠にありがとうございました。4回目の両国大会、いかがだったでしょうか? ご満足していただけたでしょうか。次の両国はもっともっと激しい戦い、期待してください」とあいさつ。「来年の両国ですが、だいたいこれぐらいの時期に開催される予定です。またこの時期に両国でお会いしましょう」と来年の両国興行開催を示唆しつつ、大会を締めくくった。

 「この1年半はきっと竹田誠志の大日本プロレスだったかもしれませんが、明日から高橋匡哉のデスマッチ、高橋匡哉の大日本を目指して頑張ります」とバックステージで決意を新たにした高橋は「来年もこの時期にメインをやりましょう。てことは、1年間守り抜かなきゃですね。守り抜いてやりましょう。来年も3年連続で記録を作りますよ」と早くも3年連続の両国メイン出場を視野に入れた。

【試合後の高橋】
▼高橋「やっと獲れました。3度目の正直という名の4度目の正直で獲りました。正直、何か言えと言われても、そこら中が痛いし、(言葉が)出てきません。これから竹田誠志の言った通り、この1年半はきっと竹田誠志の大日本プロレスだったかもしれませんが、明日から高橋匡哉のデスマッチ、高橋匡哉の大日本を目指して頑張ります。とりあえずもうしんどいから帰っていいですか?(笑) 何かあれば」

――今日の勝てた勝因は?

▼高橋「自分を信じてこの1ヵ月やってきたという結果かなと。僕はそんなにハートの強い人間じゃないし、他のデスマッチファイターより足りないもんばっかですよ、僕は。そんなにデカいわけじゃないし、運動神経がそんなにあるわけでもないし。ただ、誇れるのはちょっとばかし丈夫ぐらいなもんですかね。身長があるってわけじゃないですけど、それが長所になればいいかなと思います」

――2年連続で両国のメインを勝利で締めたが?

▼高橋「そうだ、2年連続だ。じゃあ、来年もこの時期にメインをやりましょう。てことは、1年間守り抜かなきゃですね。守り抜いてやりましょう。来年も3年連続で記録を作りますよ」

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