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11/11【大日本】葛西が4年7ヵ月ぶり参戦 復活・邪猿気違's敗戦も「まだまだ刺激が足りねえ」

『両極譚〜RYOGOKUTAN〜2018』東京・両国国技館(2018年11月11日)
○アブドーラ・小林&伊東竜二vs葛西純&“黒天使"沼澤邪鬼×

 葛西が4年7ヵ月ぶりに大日本マットに登場。復活した045邪猿気違'sは小林&伊東組に敗れてしまったが、「まだまだ刺激が足りねえ。1回きりで終わるのはちょっとつまらない」と意味深げに宣言した。

 沼澤の要請を受けて、葛西の4年7ヵ月ぶりとなる大日本参戦が決定。2人のタッグチーム・“045邪猿気違's"が復活することになった。それを受けて、小林と伊東が迎撃を宣言。両国決戦での対戦が組まれた。10・25後楽園では「刺激を投入しに来た」と葛西たちが乱入。伊東と小林が出場していた最侠タッグリーグ3位決定戦をぶち壊しにした。

 葛西は大歓声で迎えられる。その葛西と伊東の先発で幕開け。互いにニュートラルコーナーに設置された十字架型のカミソリボードやノコギリボードに投げつけようとするも未遂に終わった。

 両軍代わって、小林と沼澤が対峙するが、背後から葛西が奇襲。2人がかりでカミソリボードに小林を頭から叩きつけた。額からの流血を見逃さない葛西はそこに噛みつく。引かない小林もボートに葛西を頭から叩きつけて流血に追い込んだものの、邪猿気違'sのペースで試合は進む。沼澤は鎖鎌の刃の部分で小林の額を切り刻み、鎖で首を絞め上げた。

 フラフラになるまで暴行された小林だったが、カミソリボードへのブレーンバスターは阻止。逆にボディスラムで葛西をボードに投げつけて反撃に成功した。あとを受けた伊東は沼澤にニールキック、葛西には串刺しラリアットをお見舞い。ムーンサルトプレスは自爆に終わったものの、カミソリボードの破片で脳天を葛西と殴り合った。

 押し勝った葛西は伊東を踏みつけて勝ち誇る。だが、ダブルブレーンバスターは伊東が踏ん張ると、そこに小林が突進し、ノコギリボードに邪猿気違'sを激突させた。勢いのまま、伊東&小林は場外戦に持ち込むと、伊東は入場ゲートの上からドラゴンスプラッシュを投下。テーブルごと葛西をへし折り、大ダメージを与える。リングに戻ると、小林が「愛してま〜す」からのダイビング脳天チョップ、ラリアット、シャイニングウィザードなどで攻めに攻めた。

 意地の沼澤も頭突き合戦で反攻。伊東と葛西もリングに飛び込み、激しいエルボー合戦で火花を散らす。葛西は延髄斬りで押し切り、リバースタイガードライバーを敢行。ロープを何度も往復してからラリアットをぶち込んだ。

 伊東を戦線離脱に追い込むと、葛西は竹串ボードをリングに投入。沼澤とともにダブルブレーンバスターで小林をボードに叩きつけた。すかさず葛西はパールハーバースプラッシュを投下した。

 ギリギリでカットに飛び込んだ伊東はノコギリボードの刃を手にすると、葛西の額に突き刺す。さらに、注射器を投入し、唇付近を貫通させると、小林は沼澤の額にフォークをブッ刺し、2人を正面所突させた。そして、伊東と小林はダブルドロップキックを葛西に発射。場外に蹴落とすと、伊東のドラゴンスプラッシュ、小林のダイビングバカチンガーエルボードロップが時間差でさく裂。小林が沼澤から3カウントを奪い取った。

 試合後、葛西と伊東が激しい視殺戦を展開。先に葛西たちが花道を下がっていく。すると、小林はマイクを持ち、「ひとこと言わせてください。俺たちが大日本プロレスだ!」と勝利の雄叫び。「大日本プロレスにいろいろごたごた言いたいヤツ、いつでもかかってこい。大日本プロレスにはアブドーラ小林がいるぞ! 俺1人だと結構疲れる。伊東竜二もいるぞ!」と続けた。すると伊東も先に言われてしまったと苦笑しつつ、改めて「大日本プロレスには伊東竜二もいるぞ」と絶叫した。

 「伊東」コールがこだますると、葛西がきびすを返してリングイン。伊東たちに襲いかかって乱闘を繰り広げると、マイクを奪い取る。そして、「おい、まだまだ刺激が足りねえ。1回きりで終わるのはちょっとつまらない。お前らのタイミングじゃねえ。おれっちの気が向いた時にまた遊びに来てやる」と将来的な大日本再登場を予告しつつ、再び去っていった。

 リングに残った小林は「俺たちはどんな劇薬が来ても負けないぞ。俺たちは結構打たれ強いんだ。グレート小鹿の弟子だぞ」と呼応。最後は「大日本プロレスファンの皆さん、愛してま〜す」と拳を突き上げた。

 バックステージで葛西は「おれっちの求める刺激っちゅうもんは、今日は正直見つからなかった。伊東と小林じゃただ楽しかった、それで終わりだよ」と物足りなさを強調したが、「でもな、おれっちは見つけちまったぞ。おれっちに刺激を与えてくれそうな人間がこの大日本にもいるっていうのを今日ちょっと感じたよ。答えは言わねえ。これは謎かけだ」とニヤリ。「その人間が誰だったかはのちにわかる。それまでお前らの足りない脳味噌をかきたてて、そいつが誰だか考えておけ。おれっちに刺激を与えてくれそうな男とリング上で会うのを楽しみにしてるぜ」と意味深げに宣言した。

【試合後の小林&伊東】
▼小林「やっぱね、向かい合えばこんなもんでしょ。葛西純、俺たちのいない記者会見で散々吠えて、俺たちの試合中、これからって時に乱入して不意打ち。対峙したら、向かい合えばこんなもんだよ。やってみて思ったね。葛西も大日本なんだよね。思い出した。大日本プロレスだったことに。この1ヵ月、正直、葛西純のコメントにいろんな怒りがありました。それは葛西純に対する怒りだけじゃなかった。大日本プロレス内に対する怒りですね。大日本プロレスは他団体に舐められたくない。フリーの連中に舐められたくないというのは改めて思いました。そんな中でも、前の試合、SAMURAIとか週プロを見たら、宇藤とか野村が入ってきたんでしょ? ああいう姿を見るとね。個人の戦いじゃなくて、大日本プロレスとしていかなきゃいけないんだなと改めて思いましたね。すいません、自分ばっかり喋っちゃって。取り乱しました」

▼伊東「小林が言う通りですよ。俺らが組めば、屁でもないよ」

▼小林「けどまあ、今日は打ち上げ花火じゃない感じだね。あいつもまた不意打ちにくるのか。不意打ち大歓迎だよ。俺らは年間150試合やってんだよ。どこでも来いって言うんだ。グレート小鹿の興行をやった場所もあるぞ。前売り券50枚なのにな、当日500人来たんだぞ。それが大日本の底力なんだよ。そういう力を舐めちゃいけねえぞ。大日本がユルいとか言ってるヤツ、いつでも来いっていうんだよ。俺は意外と忙しいからな。どこでも待ってるぞ。『ゴチャゴチャ言わんとかかってこいや』って感じだよ。『誰が一番強いか決めたらいいんや』。あえて言う。自分に自信があるから。ゴチャゴチャ言わんと、誰が一番強いか決めたらいいんや。ベルトは持ってないけど。なんか饒舌になっちゃうね。こういう試合をやると」

――葛西選手への注射器攻撃は狙っていた?

▼伊東「まあ、そうですね。大日本でしか使ってないアイテムですし、葛西純が食らったことのないアイテムを。葛西純はカミソリボード、ノコギリボードで、自分らの得意な分野を持ってきた。なら俺しか使ってないアイテムを投入してやろうと思って。そういった気持ちでした」

▼小林「まあ、刺激の答えでしょ」

▼伊東「これで刺激的じゃないって言ったら、どんだけ不感症なんだって」

▼小林「ビラビラのガバガバのカレッカレか。セーフだろ、全部(笑)」

▼伊東「葛西はなんて答えたんですか?」

――「刺激を与えてくれそうな人間がこの大日本にもいる」と話していたが?

▼小林「また不意打ちか、コノヤロー。まあ、いつでも受けて立つ準備はありますよ。小林、伊東はそんなにぬるくないと伝えておいてください。最初、道場で『死んだような目をしたやつらしかいない』って俺のいないところで言いやがって。俺のいないところでガタガタ言うんじゃねっていうんだよ。こんな目がイキイキした人間、どこにいるんだっていうんだよ。そんな感じですよ。こういう機会だから、ドンドン質問したっていいですよ。今日はいつも以上に喋りますよ。ちょっと疲れてるけど。あんまり寝てないしな。テンション上がってるぞ。レッドブル3本飲んでるし」

――今後の葛西選手との関係は?

▼伊東「リング上で次はいつかわからんと。葛西純のタイミングでと言うんだったら、まあ、いつでもどうぞと。うちらはウェルカムです」

▼小林「そんな感じです。東スポさん、質問ありますか? ニューヨークタイムズさんは? 読売さん、毎日さんも大丈夫でしょうか? インドネシアスポーツさんも大丈夫ですか? 以上です」

【試合後の葛西&沼澤】
▼葛西「久しぶりの邪猿気違's、楽しかったけど…楽しかったけどだ。負けちまったな」

▼沼澤「なんもねえ、本当にあいつらは。何のために葛西純を呼んで、何のためにここでやったか。あいつらはただ単に美味しいところをやっただけだ。結局、だからベテランはダメなんだよ。今回、最侠タッグでなんで3位決定戦を潰されたかって言ったら、あいつらデスマッチブロックで勝ち残った人間、その2つが負けて、3位決定戦をやります? 決勝はストロングの2組がやります。それで、3位決定戦でなにひょうひょうとやってんだって。危機感を持て」

▼葛西「まあ、おれっちの求める刺激っちゅうもんは、今日は正直見つからなかった。伊東と小林じゃただ楽しかった、それで終わりだよ。でもな、おれっちは見つけちまったぞ。おれっちに刺激を与えてくれそうな人間がこの大日本にもいるっていうのを今日ちょっと感じたよ。答えは言わねえ。これは謎かけだ。全てのデスマッチファンに対する謎かけだ。その人間が誰だったかはのちにわかる。それまでお前らの足りない脳味噌をかきたてて、そいつが誰だか考えておけ。おれっちに刺激を与えてくれそうな男とリング上で会うのを楽しみにしてるぜ」

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