11/30【新日本】石井奮闘に聖地沸騰…エルガン&コブ熱戦突破で再び首位タイ

『WORLD TAG LEAGUE 2018』東京・後楽園ホール(2018年11月30日)
「WORLD TAG LEAGUE 2018」公式戦　○石井智宏&矢野通vsマイケル・エルガン&ジェフ・コブ

　「WORLD TAG LEAGUE 2018」公式戦で後楽園ホールを沸かせる激闘を繰り広げた末に、石井がエルガンを撃破。石井&矢野組が6勝目をあげ、再び首位タイに立った。

　一度は首位に並んだ石井&矢野組だったが、昨日(29日)の後楽園大会でEVIL&SANADAに敗れて一歩後退。5勝2敗で2位タイとなった。そんな2人がタッグリーグ公式戦で、4勝3敗のエルガン&コブと激突した。

　先発を買って出た矢野はエルガンにショルダータックルを連発するも効果はなし。握手を求めても握力で負け、悲鳴を上げた。ロープから上体を出してブレイクを連呼するもそこを襲撃されると、脱兎の如く自陣に逃げ込み、石井にタッチを渡した。石井はコブと真っ向勝負を展開。その隙に矢野は時自分のコーナーマットを引っぺがすと、剥き出しになった金具にコブを激突させる。

　しかし、4連勝中で絶好調のエルガン&コブは驚異的なパワーで逆転。コブがボディスラムで投げまくれば、エルガンもジャーマンを連発する。体格には似合わぬ身軽な動きも披露し、矢野の急所攻撃を阻止すると、華麗なドロップキックを発射した。さらに、コブのエルボーバット、エルガンの延髄斬り、コブのアングルスラムが連続して矢野にさく裂。コブはさらにブレーンバスター、その場飛び式ムーンサルトプレスも繰り出した。

　負けられない矢野はレスリング仕込みのフロントスープレックスで巻き返したものの、代わった石井もコブの逆回転式旋回バックドロップやエルガンの串刺しラリアット、裏落としで追い込まれる。エルガンのラリアットを仁王立ちで受け止めてみせたが、負けじとエルガンも仁王立ちでラリアットをこらえ、ロールスルージャーマン、ロコモーションジャーマンと猛攻。コブも加勢し、矢野をジャーマンで引っこ抜いた。

　石井&矢野組は土俵際まで追い込まれたが、粘りに粘る。矢野がコブをスピアーで払いのけると、エルガンには急所蹴りをズバリ。すかさず石井がラリアットを振り抜いた。矢野はマンハッタンドロップや金具へのシーソーホイップで追撃する。

　コブの両腕ラリアットを皮切りに、勢いを取り戻したエルガン組は石井にサンドイッチラリアット、パワーボム&バッククラッカーと合体技を連発。勝機を掴んだエルガンはコーナーへのパワーボム、タイガードライバーと畳みかけた。しかし、沈まない石井は頭突きや延髄斬りで必死に抵抗。強烈なローリングエルボーで棒立ちになったものの、それでもカウンターのラリアットを発射すると、エルガンがカウント1で肩を上げても、再びラリアットをグサリ。場内が沸騰する中、垂直落下式ブレーンバスターをお見舞いし、熱戦に終止符を打った。

　エルガン&コブ組の大技攻勢を耐え抜いた石井&矢野が逆転勝利で6勝目。第7試合の結果を受けて、EVIL&SANADA、タマ・トンガ&タンガ・ロアと並んで、再び首位タイに浮上した。石井は無言で控え室へと消えていったが、矢野は「ああ、調子いいな」と手応えを感じている様子だった。