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12/4【全日本】44日ぶり再戦 真霜&KAI雪辱で4勝目、暴走大巨人は2敗目で足踏み

『2018世界最強タッグ決定リーグ戦』鹿児島・オロシティーホール(2018年12月4日)
「2018世界最強タッグ決定リーグ戦」公式戦=○KAI&真霜拳號vs諏訪魔&石川修司×

 KAIが「第二の故郷」鹿児島で石川をピンフォール。真霜&KAIが44日ぶりの再戦となった暴走大巨人に雪辱を遂げ、4勝目を挙げた。

 昨年覇者の諏訪魔&石川はここまで5勝1敗で首位に位置。対する真霜&KAIは3勝3敗。10・21横浜文体の世界タッグ戦以来となる両チームの再戦が鹿児島の地で実現した。

 試合を支配したのは暴走大巨人。真霜がまだ完治していない右肩を狙い撃ちされて守勢に回った。串刺し攻撃が失敗に終わって右肩にダメージを受けると、諏訪魔にプラ柵を投げつけられ、鉄柱に叩きつけられてしまう。真霜が目には目を歯には歯をで石川がテーピングしている右肩にフロントハイキックを打ち込んだが、その後も諏訪魔の猛攻の前に攻め込まれた。

 真霜が何とか活路を開くと、KAIが諏訪魔を攻め立てたが、メテオインパクトは時期尚早で決められず。諏訪魔のフライングショルダー、石川の串刺しラリアット、ダイビングフットスタンプ、ツームストンパイルドライバーの前に防戦一方。ラストライドとスプラッシュマウンテンの同時発射は食い止めたものの、真霜のフロントハイキックがKAIに誤爆してしまった。

 孤立したKAIは暴走大巨人のサンドイッチラリアットを被弾。諏訪魔のジャーマン、石川のランニングニーリフトで攻め込まれると、ラストマウンテンの餌食となりかけたが、真霜が飛び込んでKAIを救出した。諏訪魔をトラースキックで蹴散らした真霜は石川にドラゴンスクリューをさく裂。応えたいKAIもトラースキックで反撃すると、KAIのトラースキックと真霜のサッカーボールキックのサンドイッチ攻撃をズバリと決めた。

 2度目のメテオインパクト狙いも不発に終わり、石川がドラゴンスープレックスホールド、ランニングニーリフトで猛反撃。ファイアーサンダーで追い込まれたKAIだったが、スプラッシュマウンテンは真霜がレッグラリアットを見舞って食い止めた。混戦模様の中、エルボー合戦で石川と渡り合ったKAIはトラースキック3連打で押し込み、こん身のラリアットを叩き込んでなぎ倒すと、メテオインパクトを完璧に決めて3カウントを奪った。

 真霜&KAIが暴走大巨人に雪辱を遂げて4勝目を挙げ、勝ち点を8をマーク。しかもKAIが元三冠王者・石川にポンフォール。10・21横浜文体での世界タッグ獲り失敗の翌日に訪れ、プロモーション活動を展開した「第二の故郷」鹿児島で会心の勝利となった。KAIは「これはいい起爆剤になったんじゃないの? これで優勝したらベルトもう一回俺ら挑戦できるわけだし」と再挑戦も見据えた。

 試合後、KAIの勝利を称えるように真霜が思わず抱きつき、握手にも応じた。「今日は正直8割方負けると思ってたよ。俺のこんな肩の状態でよ、あんなでかいチャンピオン相手によ、勝てると思ってなかった」だけに、真霜は大仕事をやってのけたKAIを「でもよ、KAIのヤロー、やってくれるじゃねぇか。意外だったよ」と称賛。試合後の行動がその気持ちの表れだったのは間違いない。

 「ちょっとだけ、ちょっとだけKAIとの距離が縮まったかな」と真霜が話したように、白星を重ねるごとに二人の関係は良化している感がある。KAIも「真霜選手ね、だんだん本性出してきたよ。でも相変わらずツンデレだけどね」と喜びを隠せず、「やっぱり俺が最初から言ってるとおり、俺と真霜選手、心でつながってるんだよ」と確信するように言い切った。公式戦は残り3試合。次戦は明日12・5広島大会のTAJIRI&ヴァレッタ戦。まだ他力本願ながら、暴走大巨人を2敗目に追い込んだことで優勝の2文字が近づいた。

 一方、諏訪魔&石川は勝ち点10で足踏み。この日、The Endが6勝目を挙げたことで、首位からも陥落してしまった。次戦は明日12・5広島大会のGET WILD戦で、こちらも残る公式戦は3試合。同じ2敗のザ・ボンバーとの直接対決も残されており、優勝の最短距離にいるのは変わりない。残り全勝で優勝が決まるが、この日の黒星が尾を引く可能性もあり、予断を許さない。

【試合後のKAI】
▼KAI「いやぁ、これいい感じじゃないの? 真霜選手ね、だんだん本性出してきたよ。でも相変わらずツンデレだけどね。みたでしょ? 最後。ビックリした。最後、抱きついてきた。やっぱり俺が最初から言ってるとおり、俺と真霜選手、心でつながってるんだよ。今日それが皆さんにまさにおみせできたんじゃないですか」

――11・25横浜に続いて握手も交わしたが?

▼KAI「ねぇ。間違えて(真霜の)痛い方の肩挙げちゃったけどね。この土地はもともと俺のファンの時代からの知り合いがいて、地鶏の元ちゃんっていうんですけど、地鶏屋さんやってる若大将の息子。その人と全日本プロレスの時からきっかけがあって、そこでまた出会って縁が広がって、今日に至って。去年もそうだし、今年も10月にプロモーションで来させてもらって、ある意味、第二の故郷でもあるんで凄いパワーもらいましたよ。まさに鹿児島の皆さんとタッグで勝ち取った勝利なんじゃないですか今日は。そう思いますね。プロレスって俺らだけで戦っても意味ないからね。応援してくれる人がたくさんいて、一生懸命応援してくれて、それでこそ意味のある勝利だと思うんで。本当に感謝してます」

――しかも元三冠王者の石川から完全ピンフォールを奪ったが?

▼KAI「そうだし、現世界タッグ王者でしょ。これはいい起爆剤になったんじゃないの? これで優勝したらベルトもう一回俺ら挑戦できるわけだし。実はここ、奇しくも俺と真霜選手で世界タッグ王者と戦った(10・21横浜文体の)翌日だった、鹿児島に来たのが。だから悔しい思いをしながらプロモーションに来て、対戦が決まった時、勝ってやろうと思ってたんで、今日は勝ててよかったです。薩摩藩が生まれた土地で明治維新を起こしたように、俺らは最強タッグ、新しい元号に向かって維新を起こしますよ」

【真霜の話】「痛ぇ! 相変わらず。クソ。治んねぇよ、これ。でもよ、勝ったぞオイ。今日は正直8割方負けると思ってたよ。俺のこんな肩の状態でよ、あんなでかいチャンピオン相手によ、勝てると思ってなかった。でもよ、KAIのヤロー、やってくれるじゃねぇか。意外だったよ。これで俺ら3敗でここまできてる。何勝だ? 4勝か? まだ優勝戦線残ってんだろ? ちょっとだけ、ちょっとだけKAIとの距離が縮まったかな。でもよ、まだだ。まだだよ。まだパートナーになってない。俺らが優勝した時が俺とあいつが正式なタッグを組む時だ。それまでは勝ち続けるぜ。この肩を代償にしてもな」

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